銘柄レポート🔖 毎週土曜更新

Synspective(290A)株価分析 宇宙・情報通信

夜でも雲の下でも地表を撮れる小型SAR衛星「StriX」——受注残高1,243億円(防衛省契約961億円のほか、宇宙戦略基金など公的支援の枠も含む会社定義の指標)を抱えて、今期の最終黒字転換を予想するスタートアップ。一方で直近の四半期は営業赤字が拡大し、継続企業の前提に関する重要事象も注記される先行投資の真っ最中。株価はスペースX上場が作った宇宙相場で高値2,140円(5/27)→▼36.8%の1,353円(8/7終値)。
黒字転換予想は、衛星数・受注・現金のどこで確かめるのか——この1ページで整理する。

Synspectiveの今と見どころ📊 株価データ:2026-08-14終値(毎日夜更新)
✍ 見立て・本文:2026-07-24執筆(週1+イベント時更新)
次回の本文更新:8/15(土)ごろ
30秒だけの人へ
  • 夜間・悪天候でも地表を観測できる小型SAR(合成開口レーダー)衛星「StriX」を自社開発するスタートアップ(2024年12月上場)。これまで10機を打上げ(9機目・10機目の初画像は8/6・8/7に公開、会社によれば試験データの段階)、2028年以降に30機超の運用を目指す。防災・安全保障・インフラ監視が主な用途で、受注残高は1,243億円——うち防衛省「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」の契約が961億円という国策級の案件を抱える(受注残は宇宙戦略基金の支援上限238億円など採択済みの補助金を含む会社定義の指標。全額が顧客売上になるわけではない)。
  • ただし現在は先行投資の真っ最中——1Qは売上7.0億円(▼38.7%)・営業損失16.1億円と赤字が拡大し、「継続企業の前提に関する重要事象」も注記される段階。会社は今期の最終黒字転換(EPS 19.94円・営業黒字化でなく補助金等を含む最終利益ベース)を予想するが、その実現は防衛省案件の売上化(2Q以降)に懸かる。株価はスペースX上場が作った宇宙相場で2,140円(5/27)まで買われ、出尽くしで7/29に1,003円(高値から▼53%)まで下げたのち、8/7終値は1,353円(高値から▼37%)。
  • 焦点は8/14(金)の2Q決算=防衛省の売上が立ち始める最初の四半期。株価の物差しは25日線(8/7時点1,202円)・7/29につけた安値1,003円・戻りの壁1,300円前後(8/5終値1,345円でこの帯を上回った)。
いまの状態
業績1Q売上7.0億(▼38.7%)・営業損失16.1億(前年▼9.1億から拡大)。通期は最終黒字転換(EPS 19.94円・補助金等を含む最終利益ベース)を会社が予想——鍵は防衛省契約961億円の売上化と、営業赤字がどこまで縮むか(2Q決算は8/14に発表予定) 株価の流れ上場来安値449円(25/1)→5/27高値2,140円(4.8倍)→スペースX出尽くしで6/15▼15.6%→7/29に1,003円(1/9以来)→8/4・8/5の2日で+17.4%→8/7終値1,353円(6/12以来の水準) 需給信用買い残323.8万株(7/31時点・7/24時点から39.8万株減・売り残0)=25日平均出来高の2.1日分。宇宙相場の名残の在庫が戻りの重さに(急騰後=8/7時点の残は8/12ごろ公表) 割安度黒字転換予想ベースの予想PER 67.9倍(8/7終値1,353円)。予想の実現可能性そのものが評価の本体という段階
読みたいところへ
📝 今週なにが変わったか 8/8更新

📌 今週の要点:週間は+17.9%(7/31終値1,148円→8/7終値1,353円)、TOPIXは+1.8%。8/4に+8.5%、8/5に+8.2%と2日で上げ、8/7終値1,353円は6/12(1,552円)以来の水準。会社の適時開示は今週も0件だったが、会社サイトでは7/28の熊本地震での緊急観測(7/29・7/31付)と、9機目・10機目の衛星の初画像公開(8/6・8/7付)が知らされている。

① 新しく分かったこと

➡️ 7/28の熊本地震(M7.1・最大震度7)で、緊急観測から関係機関へのデータ提供までを会社が実施していた
会社が自社サイトで7/29・7/31に公表したところによると、7/28 16:27ごろの地震を受けて発災当日中に緊急の撮像計画を確定し、翌7/29 00:34(日本時間)に熊本県中部一帯を撮像、取得データと判読解析(甲佐町周辺の斜面災害判読など)を関係機関へ順次提供したとしている。7/31にはJAXAのLバンドSAR衛星「ALOS-2」のデータを用いた干渉SAR・ピクセルオフセット解析で、日奈久断層帯に沿って最大約1mの地表変位を検出したと公表しており、国土地理院の解析やGNSS観測とも整合的だと記している。
→ 解釈:本文が「夜でも雲の下でも地表を撮れる」と説明してきたSAR衛星の使いどころが、実例として示された週だった。ただしこれらは技術と観測体制の実演であって、売上や受注の変化を伝える発表ではない。緊急観測に対価が発生したかどうかも書かれていない。株価は8/4・8/5に大きく上げているが、この値動きと発表の関係について会社は何も述べていない。

➡️ 9機目・10機目の初画像が公開された。ただし会社は「試験電波発射により取得された試験データ」と書いている
8/6に9機目(5/22打上げ・観測は7/29のタシケント/Sliding Spotlight 1モード)、8/7に10機目(6/27打上げ・観測は8/2の押上=東京スカイツリー周辺/Staring Spotlight 1モード)の初画像を、いずれも会社サイトで公開。どちらの記事にも「衛星の機能を試験・調整する試験電波発射により取得された試験データ」と明記されており、運用開始を伝える文言はない。10機目は宇宙戦略基金「商業衛星コンステレーション構築加速化」事業の補助を受けて開発したもの、とも記されている。
→ 解釈:先週この欄に書いた「機能検証中」の一歩先=画像が撮れたところまでが確認できた。一方で、収益のドライバーである運用機数(1Q決算短信時点で4機)が増えたことを示す発表は、8/7時点では確認されていない。

➡️ 大きく上げた2日は、いずれも宇宙関連3社が同じ方向に動いた
8/4はTOPIXが+0.04%とほぼ横ばいだったなかで、Synspective +8.46%(1,146円→1,243円・出来高180.6万株)、アストロスケール(186A)+9.13%、QPS研究所(464A)+4.06%。8/5はTOPIXが+2.13%と全体が上げるなかで、Synspective +8.21%、QPS +5.03%、アストロスケール +4.76%。8/7にはQPSが小型SAR衛星13号機の打上げ完了を開示している。
→ 解釈:本文に置いた「QPS(464A)と同じ方向に動いていたら、それはテーマの日です」という見分け方が、今週も使える値動きだった。会社の状態が変わったことを示す適時開示は、この2日にも出ていない。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討。業績についての見立て(1Qは赤字が拡大、防衛省案件961億円の売上化が2Qから)は動いていない。ただし本文は「宇宙テーマの潮が引き、事業の中身で値段を探す局面に入った」と書いており、適時開示が0件のまま1週間で+17.9%動いた今週の値動きは、この局面の見方と突き合わせて点検する必要がある。あわせて、本文の機数の記述(「これまで8機を打上げ」「打上げ8機・軌道上の運用は4機」)は3月末時点のままで、初画像の公開まで進んだ9・10機目を反映していない。本文の書き換えは自動では行わず、次回の本文更新で扱う。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(8/1に書いたまま・書き換えていません)

(d) 7/31終値1,148円が、25日線(7/31時点1,184円)に対してどの位置で翌週末を終えるか。7/29のザラバ安値1,003円を下回る日があるか
8/7終値1,353円で、25日線(8/7時点1,202円)を上回って週を終えた。8/3終値1,146円はこの線の下だったが、8/4終値1,243円で上に出て、8/4から8/7までの4営業日はいずれも線の上(各日の25日線は1,185.9円→1,202.4円)。週の安値は8/3の1,119円で、7/29の1,003円を下回った日はなかった。
(e) 8/4ごろ公表の7/31時点の信用買い残が、7/24時点の363.7万株から増えるか減るか
7/31時点は323.8万株で、7/24時点から39.8万株減った(売り残は0株のまま)。7/10時点の398.9万株から3週続けて減っている(398.9→376.2→363.7→323.8万株)。ただしこれは急騰前=7/31時点の数字で、8/4以降の動きは反映していない。
(f) 2Q決算の発表日が会社から正式に告知されるか。8〜10機目StriXの機能検証完了を伝える開示が出るか
→ 取引所が公表する決算発表予定日には、6/29付で8/14(金)が登録されている。前回この欄に「告知が出ていない」と書いたのは、この予定日を確認していなかったため。機能検証の完了を伝える開示は出ていないが、9機目・10機目の初画像公開が8/6・8/7に会社サイトで知らされた(①のとおり試験データの段階)。

🔒 今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

(g) 8/14(金)の2Q決算で、防衛省事業の売上計上が始まるか、営業損失(1Qは16.1億円)がどうなるか。前年同期は15:30の引け後開示で、同じ時間なら東京の反応は8/17(月)
(h) 8/7終値1,353円が、8/3の安値1,119円・25日線(8/7時点1,202円)に対してどの位置で翌週末を終えるか
(i) 8/12ごろ公表の8/7時点の信用買い残が、7/31時点の323.8万株(売り残0株)から増えるか減るか
(j) 9・10機目について、試験データの段階から運用開始を伝える発表が出るか

④ 📅 次に見るもの——8/10(月)東京が8/7発表の米雇用統計に反応する日・8/11(火)山の日で休場8/12ごろ 8/7時点の信用残8/14(金)2Q決算=防衛省案件の売上化の初回点検(前年同期は15:30引け後開示=反応は8/17月)・随時:StriXの運用開始/次の打上げの発表、熊本地震の続報と災害対応の発表。

前回(8/1)の記録

📌 今週の要点:週間は+1.6%(7/24終値1,130円→7/31終値1,148円)、TOPIXは▼0.2%。ただし中身は荒く、TOPIXが+0.3%だった7/29に▼7.4%の1,019円まで売られ(ザラバ安値1,003円)、7/31は+8.6%で戻した。週の高安は1,003円〜1,160円で、157円(安値比15.7%)の値幅。今週、Synspectiveの適時開示は0件だった。

① 新しく分かったこと

➡️ 適時開示のない週に、7/29と7/31は宇宙関連3社がそれぞれ同じ方向へ大きく動いた
7/29はTOPIXが+0.26%と小幅高だったなかで、Synspective ▼7.36%(1,100円→1,019円・出来高286.2万株)、QPS研究所(464A)▼9.62%、アストロスケール(186A)▼9.76%。7/31は逆に、Synspective +8.61%、QPS +10.73%、アストロスケール +5.97%と3社が揃って上げた。この週のSynspectiveの適時開示は0件(直近は7/1のグローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金の採択)。7/29付では、スペースX関連商品を扱った海外報道も出ている。
→ 解釈:本文に置いた「QPS(464A)と同じ方向に動いていたら、それはテーマの日です」という見分け方が、そのまま使える値動きだった。上下どちらの日も、会社の状態が変わったことを示す適時開示は確認されていない。157円の値幅があった1週間で、会社から出た適時開示は0件だった、ということ。

➡️ 打上げ済みの機数は、本文に書いた「8機」ではなく10機になっている(本文の数字が3月末時点のまま)
9機目は5/22打上げ(5/25開示)、10機目は6/27打上げ(6/29開示)。どちらもRocket Lab社のElectronロケットで軌道投入・アンテナ展開に成功したと会社は開示しており、10機目は宇宙戦略基金「商業衛星コンステレーション構築加速化」事業の補助を受けて開発したものと記されている。会社はどちらについても「2026年2月13日に開示した通期業績予想に織り込んでいる」と明記している。
→ 解釈:本文の「打上げ8機」は1Q決算短信=3月末時点の数字で、6月末時点では10機。ただし8〜10機目はいずれも打上げ時の開示で「まずは数ヶ月をかけて機能検証」とされており、検証完了を伝える適時開示は7/31時点で確認されていない。収益のドライバーである運用機数(1Q短信時点で4機)とは別に数える必要がある。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(見立てそのものではなく、本文の機数表記)。値動きと業績についての見立ては動いていない。ただし本文の機数の記述(「これまで8機を打上げ」「打上げ8機・軌道上の運用は4機」)が3月末時点で止まっており、6/29開示の10機目までを反映していない。今回、冒頭の「30秒だけの人へ」は10機に更新したが、深部の章(「会社は大丈夫なのか」「前提2 衛星の量産と運用」など)とページ冒頭のリード文の株価は7/24時点のまま残っている。次回の本文更新で揃える。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(7/25に書いたまま・書き換えていません)

(a) 8/14ごろの2Q決算で、防衛省事業の売上計上が始まり、赤字幅が縮小に転じるか
→ 発表前。7/31時点で、会社からの決算発表日の告知も出ていない(前年は8/14・15:30の引け後開示)。
(b) 押し安値1,094円(7/21)を終値で維持できるか
→ 7/27終値1,140円・7/28終値1,100円まではこの水準を上回っていたが、7/29終値1,019円・7/30終値1,057円で下回った。7/31終値1,148円で再び上回っている。週の安値は7/29のザラバ1,003円で、これを下回る安値をつけた直近の日は2026年1月9日(安値996円)。
(c) 8機目のStriX(3/21打上げ・機能検証中)の検証完了・運用開始の発表
→ 今週の適時開示は0件で、検証完了を伝える開示は出ていない。あわせて記しておくと、この条件を書いた7/25の時点で、9機目(5/22打上げ・5/25開示)と10機目(6/27打上げ・6/29開示)がすでに開示されていた。条件を3月末時点の前提のまま立てていたので、下の観察ポイントで置き直す。

🔒 今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

(d) 7/31終値1,148円が、25日線(7/31時点1,184円)に対してどの位置で翌週末を終えるか。7/29のザラバ安値1,003円を下回る日があるか
(e) 8/4ごろ公表の7/31時点の信用買い残が、7/24時点の363.7万株(7/17時点の376.2万株から12.6万株減・売り残0株)から増えるか減るか
(f) 2Q決算の発表日が会社から正式に告知されるか(前年は8/14・15:30引け後開示=反応は翌営業日)。8〜10機目StriXの機能検証完了を伝える開示が出るか

④ 📅 次に見るもの——8/4ごろ 7/31時点の信用残8/7 米雇用統計(東京が反応するのは8/10)・8/14ごろ 2Q決算=防衛省案件の売上化の初回点検(前年は8/14・15:30引け後開示)・随時:StriXの機能検証完了/次の打上げの適時開示、宇宙政策・スペースX関連の報道。

📅 これからの予定 — Synspective(290A)に関連するもの

未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。

7/30(木)★FOMC(米金融政策) 結果発表市場全体
日本時間 3:00 結果発表・3:30 議長会見
東京が反応する日: 7/30(木)
7/30(木)★日銀 金融政策決定会合市場全体
結果は7/31昼ごろ・総裁会見15:30
東京が反応する日: 7/31(金)
8/7(金)★米雇用統計(7月分)市場全体
日本時間 21:30
東京が反応する日: 8/10(月)
8/14(金)ごろSynspective(290A) 2Q決算発表(予測日)自社・予測
前年は8/14の15:30(引け後)開示=反応は翌営業日から。防衛省案件(契約961億円・4/1業務開始)の売上計上が始まる最初の四半期。会社が正式発表したら確定日に置き換えます
随時StriX衛星の打上げ・機能検証完了の発表自社シグナル
収益のドライバーは運用機数。8〜10機目の検証完了(=運用開始)の発表と、次の打上げ(26機分の契約を確保済み)が定点
随時宇宙政策・防衛予算・スペースX関連の報道テーマシグナル
5〜6月の急騰急落はスペースX上場が作った。テーマの潮汐はこの銘柄の値幅を数倍にする
速報直近の動き — Synspective(290A)に関連するかもしれないニュース
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株価と出来事(過去75営業日・調整後終値) 2026-04-24 → 08-14

丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。

IR(会社発表) 業界・市場ニュース 思惑・材料ニュース 時系列の補足
出来事のくわしい一覧(8件・タップで開く)

出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™

終値
1,427円
2026-08-14(前日比▼1.4%・TOPIX騰落率との差▼1.9pt)
上場来高値からの下落
▼33.3%
高値2,140円(2026/05/27・取引時間中)から
直近2日の値動き
8/13+0.2%8/14▼1.4%
直近2営業日の前日比
信用買い残
269.9万株
1日の出来高の約1.7日分(8/7公表・週次)

3つの視点で見る(2026-07-24時点)

ファンダメンタルズ

受注残高1,243億円(防衛省961億円・公的支援の枠を含む会社定義)は年間売上の数十倍という規模で、事業の「注文と支援の枠」は既にある。一方で1Qは営業損失16.1億円と赤字が拡大し、現金及び預金は199.9億円(四半期で45.5億円減少)——衛星の製造・打上げが先に来る事業構造ゆえの谷。黒字転換予想(EPS 19.94円)の実現は、防衛省案件の売上化(2Q以降)と8機目衛星の運用開始に懸かる。継続企業の前提の重要事象注記も含め、期待とリスクの両方が大きい段階。

需給

信用買い残376万株(売り残ゼロ)=出来高の2.5日分。買い残は急落後も減っておらず(6月中旬以降の下落局面でむしろ増加)、戻り局面の重石になりやすい。出来高は1日150〜300万株程度で、テーマの潮汐が来ると±15%級に増幅される板の軽さ。

テクニカル

5/27高値2,140円→7/21押し安値1,094円(▼49%)で、ほぼ半値の位置から反発を試している。いまの1,130円は25日線(1,218円)の-7.2%下。確認は ①押し安値1,094円を守るか ②1,300円前後(7月の戻りの壁)超え ③8/14ごろの2Q決算 で。

※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。

1

なぜ、4.8倍まで買われ、半値に沈んだのか

449円→2,140円→1,094円。この往復の主役は自社の業績ではなく、スペースX上場という「他人の祭り」の潮汐でした。層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。

土台SAR衛星という事業

夜でも雲の下でも撮れる——供給が足りない観測インフラ 構造的な位置

  • SAR(合成開口レーダー)衛星は光学衛星と違い夜間・悪天候でも地表を観測できる。防災・安全保障・インフラ監視での需要に対し、世界的に供給が不足し寡占傾向が強い市場(会社が短信で言及)
  • Synspectiveは自社設計の小型SAR衛星「StriX」を10機打上げ(9機目2026/5/22・10機目2026/6/27、いずれもRocket Lab社Electronで軌道投入とアンテナ展開に成功と会社が開示)、2028年以降30機超の運用を計画。Rocket Lab・スペースXなどと26機分の打上げ契約を確保済み(3月末時点)
  • 2024年12月に上場。衛星を先に作って打上げ、データ販売で回収する——先行投資が宿命の事業構造
きっかけ国策の受注

防衛省の衛星コンステレーション事業——契約961億円の重み 受注残1,243億円

  • 防衛省「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」に、三菱電機・スカパーJSAT等が組成する枠組みの協力企業として参画。2026年1〜3月期に契約額961億円を計上し、受注残高は1,243億円に
  • 宇宙戦略基金(支援上限237.9億円)・経産省SBIR(41億円)など国の資金が事業を支える構図が鮮明になった
  • 画像データ取得業務は2026年4月1日から開始——売上への反映は2Q(4〜6月)以降という時間差がある
二の矢スペースXの祭り

5月——「6/12上場」の報道で宇宙株の潮が満ちた +19.2%の日

  • 5月中旬、米スペースXのナスダック上場(6/12)が伝わり、世界の宇宙関連株に資金が殺到。5/22には+19.2%(出来高909万株)
  • 5/27に上場来高値2,140円——同じ日にSAR衛星のQPSホールディングスも高値圏で、2社は個別の業績と無関係に同じ波で動いた
  • 1Q決算(5/15)の営業赤字拡大が売り材料にならなかったのは、この祭りの熱のため
増幅出尽くしと二段安

上場「成功」の翌営業日に▼15.6%——期待の実現が売る理由になった ▼49%の調整

  • 6/12(米)、スペースXは公開価格を上回る初値で上場に成功。ところが東京の宇宙株は翌営業日6/15に一斉に投げられ、この株は▼15.6%(市場全体はTOPIX+3.0%の日)——材料出尽くしの典型例と読める値動き
  • 6月下旬にはスペースX株自体が公開価格を割れ(報道)、宇宙セクター全体の評価が二段目の冷え込みへ
  • 7/17の全体急落(▼10.0%)を経て、7/21に押し安値1,094円——高値からほぼ半値
たしかめ固有か地合いか

QPSと並べると「テーマの潮汐」が見える——ただし中身は違う 2社比較の補助線

  • 急騰も急落もQPSホールディングス(464A)とほぼ同じ日付で起きた——5月の頂点・6/15の出尽くし・7月の安値。個社の業績でなくテーマの潮汐が支配したことを示す、強い状況証拠
  • ただし事業の中身は異なる——当社は受注残1,243億円と30機構想のスケール、QPSは9機運用と黒字化の近さ。潮が引いた後は、この違いが値段の違いになっていく
  • この株の固有材料は衛星の打上げ・検証完了・受注——テーマの日と固有の日を分けて読むのが正しい
いまの位置
4.8倍の上げは①国策受注の実体 ②スペースXの祭り ③板の軽さが作り、▼49%の下げは祭りの後片付けでした。ただし潮が引いたわけではありません。8/7終値は1,353円(上場来高値2,140円から▼36.8%)。この週は会社の適時開示が1件もないまま+17.9%動き、上げた2日はいずれも宇宙関連他社と同じ日でした(8/4はTOPIX+0.04%のなかで当社+8.5%・アストロスケール+9.1%・QPS+4.1%、8/5は当社+8.2%・QPS+5.0%・アストロスケール+4.8%)。値段を動かしている主役は依然としてテーマの潮汐で、「事業の中身で値段を探す」局面はまだ始まっていない——その最初の機会が8/14ごろの2Q決算。防衛省案件の売上化が始まり、黒字転換予想を支える軌道の観測が始まります(1四半期で白黒がつく、という意味ではありません)。この見方が外れるとすれば、8/14の2Q決算以降、宇宙関連3社の同日連動が崩れて、当社が自社の材料(防衛省案件の売上化・機能検証完了・受注)で単独に動く日が増えたときです。そのときは「事業の中身で値段を探す」局面に入ったと判定します。
順番に注意 — この銘柄は「決算は引け後・赤字は計画のうち・潮汐に注意」

① 開示は15:30、反応は翌朝から
決算は引け後開示が定例です。そしていまの赤字は「計画された赤字」——衛星を先に作る事業の宿命で、赤字の額そのものより「計画との差」と「現金の残り」を見るのが正しい読み方です。

② 受注残1,243億円は「将来の売上・補助金につながり得る枠」であって、現金でも確定利益でもない
受注残は宇宙戦略基金の支援上限なども含む会社定義の指標で、全額が顧客売上として損益計算書に入るわけではありません。防衛省契約961億円は複数年で売上化されていくため、四半期ごとに「どれだけ売上に変わったか」を確認するのが黒字転換予想の検証方法。1Q末の現金及び預金は199.9億円(四半期で45.5億円減)——会社は借入枠・補助金収入等を踏まえ「少なくとも1年間の資金繰りに重要な懸念は認められない」と判断していますが、資金の時間との競争であることは変わりません。

③ テーマの潮汐は業績と無関係に±15%動かす
6/15の▼15.6%は自社に何のニュースもない日でした。スペースX・宇宙政策の報道がある日は、この株の値動きから業績のシグナルを読み取らないこと——QPS(464A)と同じ方向に動いていたら、それはテーマの日です。

2

会社は大丈夫なのか(決算と、その土台)

短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。Synspectiveは小型SAR衛星「StriX」の開発・製造・運用と、観測データ・ソリューションの販売を行う単一セグメントの会社。東証グロース上場・12月期決算。数字の出どころは決算短信の実数です。

受注残高
1,243億
防衛省契約961億を含む
2026年1Q末。補助金収入を含む会社定義の指標
1Q業績
売上7.0億
営業損失16.1億
前年同期比▼38.7%減収・赤字拡大(先行投資期)
通期予想
EPS 19.94円
最終黒字転換予想
鍵は防衛省案件の売上化(2Q以降)
財務
純資産373億
現金199.9億(1Qで▼45.5億)
総資産484億。継続企業の前提の重要事象を注記

黒字転換予想を、どこで確かめるか——4つの計器

  • 衛星数打上げ10機(2026/6/29開示時点)・軌道上の運用は4機(1Q短信=3月末時点) ── 実証機2機と量産試作機1機は商用運用を終了。8機目(3/21打上げ)は3月末時点で機能検証中、完了すれば運用5機に拡大の見込み(短信記載)。9機目(5/22打上げ)・10機目(6/27打上げ)は8/6・8/7に初画像が公開されたが、会社はいずれも「試験電波発射により取得された試験データ」と記しており、運用開始を伝える文言はない。収益のドライバーは運用機数(会社明言)で、これは打上げ機数とは別に数える。26機分の打上げ契約を確保済み(3月末時点)
  • 受注→売上防衛省事業は4/1業務開始 ── 961億円の契約が四半期ごとにどれだけ売上に変わるかが、黒字転換の実行部分。2Q決算(8/14ごろ)が初回
  • 現金1Q末の現金及び預金199.9億円(四半期で45.5億円減) ── 衛星部品の購入・打上げ費用の前払いが先行。宇宙戦略基金の交付(上限237.9億・164.6億交付決定済)と借入が支え。会社は「少なくとも1年間の資金繰りに重要な懸念は認められない」と判断(短信)
  • 費用販管費+20.1% ── 人員・体制拡大の投資が続く。売上の立ち上がりとの競争

読み方 ── 受注(1,243億円)と足元の売上(四半期7億円)の間に横たわる巨大な段差を、衛星の運用開始と防衛省案件の進行が四半期ごとに埋めていけるか——この段差を埋められるかが、この会社のすべて。埋まれば黒字転換予想は実現し、遅れれば資金の時間との競争が厳しくなる。

知っておきたい3つのこと

  • 1「継続企業の前提の重要事象」の意味
    継続的な営業損失により注記されているが、これは「疑義を生じさせる事象がある」段階で、「存続が危ぶまれる」認定ではない。現金・補助金・借入枠と、防衛省案件という回収の道筋が対応策として示されている。ただし軽い注記でもない——リスクの公式な表明として読むべき。
  • 2国策との一体化は強みであり集中リスク
    受注残の8割近くが防衛省1件。売上の確度を高める後ろ盾である一方、納入要件・検収条件など高い履行義務を伴う大型固定契約でもあり、政策が変われば最大の脆弱性になる二面性を持つ。「受注したから勝ち」ではなく、契約を採算よく履行できるかが次の問い。
  • 3注意点
    打上げ・衛星の技術リスク——失敗や不具合は計画全体を遅らせる ②希薄化——先行投資の資金調達で増資が続いてきた歴史 ③テーマの潮汐——業績と無関係に±15%動く日がある ④黒字転換予想は営業段階でなく最終利益ベース(補助金等の営業外収益を含む)。

この強さを1本の鎖にすると(成立を確認する順番)

衛星の打上げ・運用開始(機数) 防衛省案件など受注残の売上化(四半期で確認) 赤字幅の縮小→黒字転換(EPS 19.94円) 継続企業の前提注記の解消 30機体制と「観測インフラ企業」への評価替え

この鎖は最初の輪(衛星)が物理的な成否を伴うのが特徴——打上げの成功・機能検証の完了という、財務諸表の外にあるイベントが起点。確認の場は四半期決算と、衛星関連の適時開示です。

その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く

短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります

成立条件と崩壊条件
この会社の強さが続くために必要な前提と、崩れる合図
前提 1国の宇宙・防衛予算

防衛省事業と宇宙戦略基金の資金が計画どおり流れる

  • 受注残1,243億円の大半と、先行投資の資金繰りの両方がこの上に立つ
  • 崩れるサイン:防衛・宇宙予算の縮小/事業スケジュールの遅延/基金交付の停滞
前提 2衛星の量産と運用

打上げが成功し続け、運用機数が計画どおり増える

  • 収益ドライバー=機数(会社明言)。26機分の打上げ契約が実行に移る局面
  • 崩れるサイン:打上げ失敗・衛星の不具合/量産体制構築の遅れ/8機目の検証難航
前提 3資金の持久力

黒字化まで現金がもつ(希薄化を最小限に)

  • 1Qの現金減45.5億円ペースに対し、補助金・借入・そして売上化の立ち上がりが競争する
  • 崩れるサイン:大型の希薄化増資/現金減少ペースの加速/借入条件の悪化
遠い脅威競争と技術

SAR衛星市場の寡占が崩れないか・技術優位が保てるか

  • 「供給に制約があり寡占傾向が強い」という市場の構図(会社認識)はいまの追い風だが、海外勢・スペースX級の資本が本格参入すれば構図が変わる
  • 逆に30機体制が実現すれば、アジア最大級の観測インフラとして「スタートアップ」から「インフラ企業」への評価替えが視野に入る——長い時間軸の賭けであることは変わらない
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いまの株価は割高か、割安か(黒字転換予想の値段)

PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。この会社は長く赤字予想だったため、PERが計算できるようになったのは黒字転換予想が出た2026年2月からです(会社予想EPS 19.94円で計算)。

PERの推移(黒字転換予想の開示以降・日次) 2026-02 → 2026-08-14

計算:その日の終値 ÷ 会社予想EPS 19.94円(2026/2/13開示・15:30引け後のため翌営業日から適用)。それ以前は赤字予想のためPERは存在しない。

いま
PER 71.7倍
2026-08-14(終値ベース・会社予想EPS 19.90円)
この5ヶ月のレンジ
51.2〜103倍
中央値66.9倍。高値5/27時点では107倍だった
前提の注意
実現が前提
分母のEPS 19.94円は「予想」——その実現可能性こそが評価の本体

読み方 ── いまのPER 56.7倍という数字は、普通の会社の物差しで見れば高めですが、この株の場合は数字の高低より「分母が実現するか」がすべてです。黒字転換予想(19.94円)は防衛省案件の売上化を織り込んだ計画値で、1Qまでの実績は赤字拡大——つまり計画は後半に賭けた形。仮に計画どおり着地し、さらに30機体制へ向けて利益が伸びる未来を信じるなら、いまの値段は通過点に見える。計画が崩れれば、PERという物差しごと消える——成長期のスタートアップの値段とは、そういう不安定な物差しの上に立っています

いまの株価に織り込まれている前提

いまの1,130円(予想PER 56.7倍)は、「防衛省案件の売上化が進んで黒字転換がおおむね実現し、30機構想も前進する」という前提を、宇宙テーマの熱が冷めた分だけ割り引いた値段です。

崩れる合図──8/14ごろの2Q決算で防衛省案件の売上計上が想定より小さい/衛星の検証・打上げの遅延/現金減少の加速や希薄化増資。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。

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価格の地図——過去1年、どの値段で折り返してきたか

売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。

価格の地図(直近1年・調整後終値) 2025-07-29 → 2026-08-10

この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜⑦は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 19.90円(2026年12月期・2026-05-15開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。前期は最終赤字のため、PERは黒字転換予想のEPSに基づく点に留意してください。現在値 1,388円は②抵抗帯(1,332〜1,432円)の中にあります。

① 抵抗帯 1,436〜1,517円(3月〜4月に3回反落・PER72.2〜76.2倍)

接触3回:反落3・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=03/03、03/17、04/10

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

② 抵抗帯 1,332〜1,432円(いまの株価がいる帯・25年12月〜26年7月に3回反落・PER66.9〜72.0倍)

接触3回:反落3・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=12/24、02/18、07/06

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

③ 25年12月の大きな下げの起点の帯(上抜け済み) 1,287〜1,363円(PER64.7〜68.5倍)

2025-12-24から5営業日で-17.5%の下げが始まった日の値幅(3.4ATR)|その後の再訪6回:反落3・上抜け2・未決着1|②の帯と一部交差

④ 支持帯 1,035〜1,132円(25年12月〜26年6月に3回下げ止まり・PER52.0〜56.9倍)

接触3回:下げ止まり3・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=12/17、03/31、06/26

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

⑤ 抵抗帯 976〜1,067円(9月〜10月に3回接触・PER49.0〜53.6倍)

接触3回:反落2・上抜け0・未決着1|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=09/19、10/06、10/24

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

⑥ 25年11月の大きな上げの起点の帯 887〜946円(PER44.6〜47.5倍)

2025-11-14から5営業日で+24.0%の上げが始まった日の値幅(4.5ATR)|形成後、価格はまだ一度もこの帯に戻っていません(再訪なし)|⑦の帯と一部交差

⑦ 支持帯 825〜904円(8月〜11月に3回下げ止まり・PER41.5〜45.4倍)

接触3回:下げ止まり3・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=08/22、10/03、11/14

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

(④に重なる枠帯)26年7月の大きな上げの起点 1,003〜1,109円

2026-07-29から5営業日で+32.0%の上げが始まった日の値幅|再訪なし|④の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の76%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯

(⑦に重なる枠帯)25年10月の大きな上げの起点 861〜902円

2025-10-02から5営業日で+14.5%の上げが始まった日の値幅|その後の再訪2回:下げ止まり2・割れ0・未決着0|⑦の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の100%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 1,255〜1,305円(25年7月の大きな下げの起点・現換算PER63.1〜65.6倍)

5営業日で-22.6%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

参考:PERの物差し(会社予想EPS 19.90円=2026年12月期予想・2026-05-15開示)

41倍=816円/42倍=836円/58倍=1,154円/70倍=1,393円/75倍=1,492円/76倍=1,512円。現値1,388円≒PER69.7倍。

※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。

⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。

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テクニカルと需給の現在地

下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。

下値の目安とサイン(日足75本) 〜2026-08-14

↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。

━ 青い線=25日線(1,218円)下降トレンドの中心線。いまの1,130円は線の-7.2%下
━ 赤い点線=押し安値(1,094円・7/21)7月の急落の底。ここを終値で割ると年初の出発点(1,000円前後)との攻防へ(強い警戒)
上の節① 1,300円前後(7月の戻りの壁)7/3高値1,290円など何度も跳ね返された水準。出来高を伴って超えると流れが変わる
上の節② 1,500〜1,600円(5〜6月の滞留帯)→ 2,140円(5/27高値)宇宙相場で商いを集めた帯は戻り売りの在庫が厚い
下の節 996円(1/9・年初来安値)1,094円の下の実測の節。心理的節目1,000円と重なる
200日線は1,231円長期トレンドの物差し(フル指標版で確認できます)

信用残の1年

信用買い残(多くがあとで返済売りに回る建玉)の推移——売り残はゼロ

信用残(週次)と売買代金 2025-07 → 2026-08-14

左目盛:万株(線)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。

━ 赤い線=信用買い残(多くがあとで返済売りに回る建玉)いま376万株(7/17公表)=出来高の2.5日分。急騰前(5/1時点322万株)から純増したのは主に6月中旬以降の下落局面で、急落後も残高は減っていない。戻りの重石になりやすい
━ 青い線=信用売り残ゼロ。取引所公表の信用残に基づく限り、下落時の買い戻し余地が確認できない、買い方に偏った需給
棒グラフ=売買代金1日平均約41億円(直近60日)。時価総額 約1,490億円のグロース株として流動性は中程度

まとめ ── 7/21の1,094円で下げ止まり、1,100円台の攻防。テーマの潮が引いた後の値固めの局面で、8/14ごろの2Q決算から、黒字転換予想を支える売上計上の軌道が観測できるようになる。全体の結論は最終章「総合判断」へ。

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総合判断と、今後の注目点

ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:受注残1,243億円と足元の赤字16億円という巨大な段差。黒字転換は防衛省案件の売上化次第/需給:減らない信用買い残の重石+売り残ゼロの買い長/テクニカル:半値押しの1,094円で下げ止まりを試す。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。

✅ 反転・続伸が「本物」と確認できるサイン(上向き)

  • 8/14ごろの2Q決算で防衛省案件の売上計上が始まり、赤字幅が縮小に転じる
  • 8機目StriXの機能検証完了・運用開始の発表——収益ドライバー(機数)の前進
  • 1,300円前後(7月の戻りの壁)を出来高を伴って超える
  • 新規の打上げ成功・受注の追加(国内外)

⚠ 調整継続・警戒のサイン(下向き)

  • 押し安値1,094円(7/21)→年初来安値996円(1/9)を順に割り込む
  • 2Q決算で防衛省案件の売上化が想定より小さい・赤字幅が縮まらない
  • 現金減少ペースの加速・希薄化を伴う大型増資
  • 打上げ・衛星の不具合/宇宙・防衛政策の後退報道
  • 宇宙テーマの再急落(スペースX関連の報道はこの株を業績と無関係に動かす)

📅 次に見るカレンダー

  • 8/14ごろ:第2四半期決算——防衛省案件の売上化の初回点検(前年は8/14・15:30引け後開示→反応は翌営業日。確定日は会社発表で更新)
  • 随時:StriX衛星の検証完了・打上げの適時開示——機数=収益ドライバーの定点
  • 随時:宇宙・防衛政策の報道/スペースX関連(テーマの潮汐に注意)
  • 11月中旬:第3四半期決算(前年は11/14)

🧾 ニュースの見立てと答え合わせ — Synspective(290A)

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出典・参考資料

このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。

出典をすべて見る(タップで開く)

Synspectiveの適時開示(一次情報)

  • 2026/2/13 2025年12月期 決算短信——2026年12月期予想(EPS 19.94円・最終黒字転換予想)の出典
  • 2026/5/15 2026年12月期 第1四半期決算短信——売上6.98億円(▼38.7%)・営業損失16.13億円・受注残高1,243.93億円(防衛省「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」契約額960.73億円・宇宙戦略基金第一期の支援予定上限237.9億円等を含む会社定義の指標)・StriX 8機打上げ/26機分の打上げ契約(Rocket Lab 19機・スペースX 7機)/2028年以降30機超の計画・現金減45.53億円・純資産373.03億円・「継続企業の前提に関する重要事象等」の注記・防衛省事業の画像データ取得業務が2026年4月1日開始の記載の出典
  • Synspective 公式サイト(決算短信・衛星打上げ情報の原本は公式サイトから)

データ・報道の出典

  • 株価・出来高・売買代金・信用残・TOPIX:証券取引所が公表する市場データ・各社の決算資料をもとにアルミナが整備したデータベース(2024/12/19の上場以降)
  • PER・移動平均・RSI等の指標:上記データからアルミナが算出(計算方法は各章に記載)
  • スペースXのナスダック上場(2026/6/12・公開価格135ドル・初値150ドル)と宇宙関連株の「材料出尽くし」急落(6/15)・その後の公開価格割れ:市場報道(2026/6)
  • QPSホールディングス(464A)との比較:当サイトの同社ページと同一基準日・同一方法で算出

決算数値・受注残高は適時開示の実数。「継続企業の前提に関する重要事象」は短信の注記に基づく記述で、当ページの解釈を加えています。

このページの約束:①嘘を書かない ②煽らない ③外れる条件(見直しのサイン)を必ず書く ④どこにも誘導しない。「上がる/下がる」は言い切らず、しくみ・事実・見直しの条件・見ておく場所だけをお伝えします。