銘柄レポート🔖 毎週土曜更新

データセクション(3905)株価分析 情報・通信業

SNS分析の会社が、NVIDIA製GPUを1万5千基積むAIインフラ企業に転身——売上は1年で11.4倍、初の通期黒字。株価は5月の6週間で4.2倍の6,140円まで駆け上がり、そこから2ヶ月半で▼69%の1,892円。
今期予想のEPSで割れば「PER10倍」に見える。だがその分母(1株利益)も分子(株数)も動く——この銘柄の読み方を、1ページで整理する。

データセクションの今と見どころ📊 株価データ:2026-08-14終値(毎日夜更新)
✍ 見立て・本文:2026-07-24執筆(週1+イベント時更新)
次回の本文更新:8/15(土)ごろ
30秒だけの人へ
  • もとはSNS分析(ソーシャルリスニング)とAI受託の小型株。2024年にAIデータセンター事業への参入を打ち出し、台湾サプライヤー経由でNVIDIA製GPU(B200×5,000基・B300×10,000基)を確保。2025年9月にサービス提供が始まり、売上は1年で29億円→336億円(11.4倍)・初の通期黒字になった。株価は2024年の329円から2026年5月の6,140円まで約18倍——そこから2ヶ月半で▼69%。
  • 今期の会社予想は売上1,622億円(4.8倍)・営業248億円(7倍)と再びけた違い。ただし売上の約18%(288億円)は「高確度パイプライン」=まだ受注していない案件を含み、EPSは179円〜231円のレンジでしか言えない(新株予約権の行使で株数が最大1.6倍になる前提のため)。「PER10倍」の分母も分子も動くのがこの銘柄の最大の特徴。
  • もう一つの特徴は黒字なのに現金がないこと——純利益28億円の期に営業キャッシュフローは▲49億円(売掛金が+105億円)、期末現金は約4億円。事業の燃料は新株予約権による調達(+131億円)で、成長と希薄化がセットになっている。焦点は8/14(金)の1Q決算=大口案件の売上計上と入金が確認できる日
いまの状態
業績前期は売上336億円・営業35.4億円で黒字転換(業績予想は期中に4回変転した末、最終予想は正確だった)。今期は売上1,622億円・営業248億円予想——達成の鍵は大口データセンター案件の稼働と正式受注 株価の流れ4/16の上方修正で動意→5/15決算→2連続ストップ高→5/29に上場来高値6,140円(6週で4.2倍)→6/19の5,950円を最後に崩れ、7/30に終値1,876円→7/31に+13.8%反発→8/4は取引時間中に2,407円まで戻したが、8/6のTAIZA発表記者会見当日に▼15.5%、8/7終値1,892円(高値比▼69%) 需給信用買い残553万株(7/31時点)=1日の出来高の約2.7日分・倍率5.42倍。急騰期に積み上がった買いが上値の重しとして残る 割安度予想PER 10.6倍(最大希薄化EPS 179円ベース/会社EPS予想の上限231円なら8.2倍)。安く見えるのは「予想が当たれば」の話——前期の予想は1年で4回動いた
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📝 今週なにが変わったか 8/8更新

📌 今週の要点:週間で▼11.3%(2,134円→1,892円)。同じ週のTOPIXは+1.8%、情報・通信業の指数は+3.3%で、市場と業種が上げた週に株価は下げた。1日の値動きがいちばん大きかったのは8/6——会社が7/30に予告していた新プラットフォーム「TAIZA」の発表記者会見の当日に、前日終値2,260円から終値1,910円へ▼15.5%、出来高600万株(8/5までの25営業日平均の2.9倍)。会見の内容は適時開示ではなく、受注額や売上などの数値は付いていない。

① 新しく分かったこと

➡️ 8/6、会社が自社の説明の幅を「GPUを貸す会社」から「AIの使用量まで売る会社」へ広げた
7/30 12:00にPR TIMESで予告され、8/7 16:38に開催報告が出た記者発表会(8/6開催)で、会社は次世代AIプラットフォーム「TAIZA」とAIワークスペース「TAIZA MATE」を発表した。開催報告によれば、これまでのGPUインフラ事業(GPU as a Service)を基盤に、AI処理の供給と活用を支える「Token as a Service」まで事業領域を広げるという説明で、用途に応じてAIモデルを自動で選ぶスマートルーティング機能などが挙げられている。OpenAI Japan合同会社のテクニカルサクセスリードを招いたトークセッションも実施された。
→ 事実の確認:これはPR TIMESのプレスリリースで、TDnetの適時開示ではない(8/6に同社の適時開示はなかった)。開催報告の中に、受注額や売上などの数値、課金の開始時期の記載はない。株価は会見当日に▼15.5%、終値1,910円は当日の安値1,906円のすぐ上だった。

➡️ 8/3、Wolfpack Researchに対する訴訟の提起を開示した
8/3 13:15(取引時間中)の開示。7/31(米国時間)に米国ペンシルベニア州東部地区連邦地方裁判所へ提訴し、相手はWolfpack Research, LLC及びその関係法人・関係者等。経緯は2025/10/8付の同社記事——データセクションのAIインフラ事業におけるGPU調達が米国の輸出管理規制に違反する等の主張——で、会社は「米国及び国内の弁護士にも確認のうえで各プロジェクトを進めており、法令等を遵守している」としている。請求は記事の取下げ・損害賠償等で、請求金額は未定。今後は「必要に応じて開示する予定」。
→ 事実の確認:開示当日の8/3終値は2,200円(前日比+3.1%)。請求金額は未定とされ、審理にかかる期間についてはこの開示に記載がない。

➡️ 7/31時点の信用残が出た
買い残5,527,800株(7/24比▲169,600株)、売り残1,019,600株(同+15,300株)、倍率は5.67倍→5.42倍。買い残は8/5までの25営業日平均出来高(約206万株)の約2.7日分にあたる。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(2点)。
(1) 先週からの持ち越し——本文が前提にしている株数「約2,977万株」は、7/23現在の実測3,463万株より小さい。次の本文更新で入れ替える。
(2) 今週の新規——会社自身が「GPU as a Serviceを基盤に、Token as a Serviceまで事業領域を広げる」と説明した。このページ本文は「NVIDIA製GPUを1万5千基積むAIインフラ企業」という枠で書かれている。ただし今回の発表は受注額・売上を伴う開示ではないため、本文の見立ては今回変更しない。8/14の1Q決算で数値が付くかを見てから判断する。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(条件は8/1に書いたまま・書き換えていません)

(d) 1Q決算短信(8/14ごろ)で、6月末時点の発行済株式数と1Qの期中平均株数がいくつになっているか → 1Q決算は8/14(金)。会社が6/5に公表した予定日で、まだ到来していない
(e) 7/30の終値1,876円を、8/7(金)の終値が下回っていないか → 8/7の終値は1,892円。7/30の1,876円を16円上回っている。ただし8/7の取引時間中には1,761円まで下げており、これは5/8以来の水準
(f) 1Q決算(8/14ごろ)までに、タイ第1号・豪州拡張(計約288億円)の正式受注の開示が出るか → 8/1〜8/7に同社が出した適時開示は8/3の訴訟提起の1件のみ。受注に関する開示はない(期限の8/14まで継続)

今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)
(g) 8/14(金)の1Q決算短信で、6月末の発行済株式数と1Qの期中平均株数がいくつになっているか(7/23現在の発行済は3,463万株・(d)の繰り越し)
(h) 8/14(金)の1Q決算までに、タイ第1号・豪州拡張(計約288億円)の正式受注、またはTAIZA/TAIZA MATEの受注・課金に関する開示が出るか
(i) 8/7の取引時間中の安値1,761円に対して、8/14(金)の終値がどの位置にあるか(決算は15:30公表の予定なので、8/14の終値に決算の内容は入らない)

④ 📅 次に見るもの——8/14(金)1Q決算(会社が6/5に公表した予定日。過去3年の四半期決算短信はいずれも15:30=取引終了後の開示で、当日の終値には内容が反映されない)・8月中旬に出る8/7時点の信用残(7/31時点は買い残552.8万株・売り残102.0万株・倍率5.42倍)・訴訟の進捗開示(請求金額は未定で、会社は「必要に応じて開示する予定」としている)。

前回(8/1)の記録
📝 8/1時点の記録

📌 今週の要点:週間で▼8.3%(2,328円→2,134円)。同じ週のTOPIXは▼0.2%、情報・通信業の指数は+0.7%で、今週の下げ幅は市場全体の動きでは説明がつかない。7/30の終値1,876円は5/7以来の低さで、7/31は+13.8%の急反発。週の途中に出た開示で、発行済株式数が2営業日で261万株(+8.2%)増えていたことが確認できた。

① 新しく分かったこと

➡️ 株数が動いていることが、実際の数字で確認できた
7/29開示「主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動」の注記に、発行済株式総数が7/21現在 32,017,051株 → 7/23現在 34,630,651株(2営業日で+2,613,600株・+8.2%)と記載された。このページ本文が前提にしていた「約2,977万株」からは+16.4%にあたる。
同じ開示で、筆頭株主の議決権行使権限を持つアースエレメンツ・キャピタル(First Plus社から委任)の議決権が、7/21付で55,730個→31,230個(24,500個=245万株相当の減少)、7/23付で31,230個→52,366個(21,136個=211万株相当の増加)と動いている。根拠となる大量保有報告書(変更報告書No.7・No.8)は7/28付で関東財務局に提出された。
なお同じ31,230個の議決権が、7/21付では9.81%、7/23付では9.07%と表記されている。割合の分母(議決権総数)が318,354個→344,492個に増えたためで、希薄化がそのまま数字に出ている箇所。
→ 解釈:このページが最初に書いた「1株利益も株数も動く」という読み方が、実際の開示数字で裏づけられた形。株価は7/28に▼9.9%、7/29に▼7.8%と、変更報告書の提出日と重なる形で下げている。ただし7/23現在の3,463万株は期末時点の発行済株式数であり、会社がEPS予想の前提に置いた期中平均株数のレンジ(3,766万〜4,859万株)とは別の数字——今期中にさらに行使が進む前提でレンジが置かれている点は変わらない。

➡️ 7/31の急反発の日に、当社の適時開示はなかった
7/31は1,876円→2,134円の+13.8%、出来高377万株=直近25日平均の1.9倍。同日のTOPIXは+1.3%。3営業日で▼19%下げた後の戻りだが、この日に当社が出した適時開示は確認できない。

➡️ 「毎月初の行使状況」は6月・7月とも確認できていない(前回④の訂正)
月間行使状況を毎月開示していたのは第20回新株予約権(行使価額修正条項付)で、2025/7/11の「行使完了及び月間行使状況」を最後に出ていない。現在の第23回は行使価額固定型で、2026年6月・7月に月次の行使状況開示は確認できなかった。株数の変化は決算短信や大量保有報告書の注記から確認することになる。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討。読み方の枠組み(成長と希薄化がセット)は変わらない。ただし本文が前提にしている株数「約2,977万株」を、7/23現在の実測3,463万株が上回ったため、本文の株数・PERの記述は次の本文更新で入れ替える必要がある。見立ての軸そのものは今回変更しない。

③ 🔒 前回条件の答え合わせ & 今週から凍結する条件

前回(開設初回)の3条件
(a) 1Q決算で、国内・豪州のデータセンター案件の売上計上が始まっているか → ⏳進行中(決算は未到来。過去3年はいずれも8/14に短信を開示しており、うち2025年は15:30=引け後。今年の予定日は未確認)
(b) 直近安値2,250円(7/24)を終値で維持できるか → ❌未達。7/28に終値2,094円で割り、7/30には終値1,876円(終値ベースで5/7以来の低さ)まで下げた。7/31に2,134円へ戻したが2,250円は回復していない
(c) タイ第1号・豪州拡張(計約288億円)の正式受注の開示が出るか → ⏳未出(7/25〜7/31に該当する開示なし・条件は継続)

今週から凍結する条件
(d) 1Q決算短信(8/14ごろ)で、6月末時点の発行済株式数と1Qの期中平均株数がいくつになっているか(7/23現在の発行済は3,463万株)
(e) 7/30の終値1,876円を、8/7(金)の終値が下回っていないか
(f) 1Q決算(8/14ごろ)までに、タイ第1号・豪州拡張(計約288億円)の正式受注の開示が出るか((c)の繰り越し・期限を明示)

④ 📅 次に見るもの——8/14(金)ごろ 1Q決算(過去3年は8/14に開示。2025年は引け後だったため、反応は翌営業日に出やすい)・8月上旬に出る7/31時点の信用残(7/24時点は買い残569.7万株・売り残100.4万株・倍率5.67倍)・大量保有報告書の変更報告(今週の株数の動きは、ここが起点になった)。

📅 これからの予定 — データセクション(3905)に関連するもの

未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。

7/28(火)ごろさくらインターネット(3778) 1Q決算(予測日)同業・予測
過去2年は7/28・7/29開示。国産GPUクラウドの同業で、AIインフラ事業の評価の物差しになりやすい。会社が正式発表したら確定日に置き換えます
7/30(木)★FOMC(米金融政策) 結果発表市場全体
日本時間 3:00 結果発表・3:30 議長会見
東京が反応する日: 7/30(木)
7/30(木)★日銀 金融政策決定会合市場全体
結果は7/31昼ごろ・総裁会見15:30
東京が反応する日: 7/31(金)
8月初旬データセクション(3905) 新株予約権の月間行使状況(予測)自社・予測
毎月初に前月の行使状況を開示する運用が続いている。株数(希薄化)の進み具合が分かる開示
8/7(金)★米雇用統計(7月分)市場全体
日本時間 21:30
東京が反応する日: 8/10(月)
8/12(水)★米CPI(消費者物価・7月分)市場全体
日本時間 21:30
東京が反応する日: 8/13(木)
8/14(金)ごろデータセクション(3905) 1Q決算発表(予測日)自社・予測
過去2年の同四半期はいずれも8/14・引け後開示(=反応は翌営業日)。会社が正式発表したら確定日に置き換えます
8月中旬ごろCoreWeave 2Q決算(米・日付未確定)海外・参考
米国のGPUクラウド大手=ビジネスモデルが最も近い米国上場企業。日付は情報源により8/11〜18と割れており未確定。確定したら置き換えます
8/26(水)NVIDIA 決算(米国時間・引け後)海外・参考
東京が反応する日: 8/27(木)。B200/B300の供給元であり、AI関連株全体の地合いを決めるイベント。GPUの需給・次世代品の話はこの会社の事業環境に直結する
速報直近の動き — データセクション(3905)に関連するかもしれないニュース
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株価と出来事(過去75営業日・調整後終値) 2026-04-24 → 08-14

丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。

IR(会社発表) 業界・市場ニュース 思惑・材料ニュース 時系列の補足
出来事のくわしい一覧(8件・タップで開く)

出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™

終値(調整後)
1,877円
2026-08-14(前日比+0.0%・TOPIX騰落率との差▼0.5pt)
上場来高値からの下落
▼69.4%
高値6,140円(2026/05/29・取引時間中)から
直近2日の値動き
8/13+1.0%8/14+0.0%
直近2営業日の前日比
信用倍率
6.5倍
買い残671万株/売り残103万株(8/7公表・週次)

3つの視点で見る(2026-07-24時点)

ファンダメンタルズ

前期は売上11.4倍・初の通期黒字(営業35.4億円)。今期予想は売上1,622億円・営業248億円と再びけた違い。ただし中身は①売上の約18%が未受注の「高確度パイプライン」 ②EPSは179〜231円のレンジ(株数が最大1.6倍になる前提) ③黒字でも営業CF▲49億円・期末現金約4億円という3点セット。数字の勢いと足場の危うさが同居している。

需給

信用買い残562万株は1日の出来高の約2.8日分・倍率5.6倍。5月の急騰期に積み上がった買いが高値圏に残り、戻りを売りたい人の在庫になっている。加えて新株予約権の行使=新株の供給が構造的に続く(毎月初の行使状況開示で確認できる)。時価総額 約691億円・1日の売買代金は直近30億円前後と、グロース市場では厚い方。

テクニカル

5/29の6,140円を天井に、6/19の戻り高値5,950円から一貫した下落。いまの2,328円は25日線(3,326円)の-30.0%下で、下向きの流れの中にある。確認は ①直近安値2,250円(7/24)を守るか ②25日線の上に戻れるか ③8/14ごろの1Q決算 で。

※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。

1

なぜ、SNS分析の会社が18倍株になり、2ヶ月で3分の1になったのか

一度の急騰ではなく、3回の波で上がった株です。AIデータセンター参入の表明(2024年)、GPU確保と大口契約(2025年)、初の黒字決算(2026年5月)——それぞれの波の間に、空売りレポート・予想の下方修正・訴訟という谷が挟まっています。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。

土台売上29億の小型株

SNS分析とAI受託で10年、株価は250〜450円圏に沈んでいた 2014〜2023年

  • 2014年にマザーズ(現グロース)上場。SNSの投稿データを分析するソーシャルリスニングと、AIの受託開発・小売店舗分析(FollowUP)が本業だった
  • 2023年3月期の売上は約29億円・営業赤字。2022〜23年の株価は239〜437円・時価総額は50億円前後——市場からほぼ忘れられた小型株だった
  • この「小ささ」が後の値動きの土台になる。事業転身の発表ひとつで時価総額が何倍にもなる出発点の低さだった
きっかけ第1波・参入表明

2024年、AIデータセンター参入の表明だけで株価9.5倍 329円→3,140円

  • 2024年、AIデータセンター(GPUクラウド)事業への参入を打ち出し、株価は年間安値329円から高値3,140円まで9.5倍
  • この時点で売上はまだ29億円のまま——完全に期待だけで買われた第1波。年をまたぐと株価は585円まで往復した
  • 生成AIの計算需要が「約6ヶ月ごとに倍増」する(会社が引用する調査)という市場環境が、小型株の転身ストーリーに巨大な想像余地を与えた
二の矢第2波・GPU実弾

2025年7月、B200×5,000基と大口契約で第2波——直後に空売りレポート 4,320円→1,410円

  • 7/4にNVIDIA製B200×5,000基(サーバー625台)の取得契約(台湾GIGA COMPUTING社と)、7/10に大口受注、7/16に「売上5.6倍」の業績予想を開示——期待が実弾に変わり、株価は7月に4,320円へ
  • 10/8、米国の空売り機関Wolfpack Researchが「GPU調達が米輸出管理規制に違反」とする記事を公表。会社は同日「そのような事実は一切ない。日米の弁護士に確認のうえ進めている」と全面否定した——が、株価は1,410円まで急落
  • 11/28には営業予想を31.7億円→5.1億円へ大幅減額(案件時期のずれ)。12/11にB300×10,000基の追加契約(台湾INVENTEC社と)、1/6に予想を35億円へ再増額——予想の振れ幅がこの会社の体質として市場に刻まれた
三の矢二番底と点火

2026年3月の1,270円で二番底——4月の上方修正が導火線に 3/2に訴訟開示

  • 3/2、データセンター工事の請負契約をめぐり工事会社から約3.1億円相当の支払いを求める訴訟を提起されたと開示(会社は「正当性を主張・立証していく」)。3月に年初来安値1,270円の二番底をつけた
  • 4/16(13:00・場中)、通期の営業予想を36.4億円へ上方修正——当日+2.9%・出来高は普段の10倍。ここが5月急騰の導火線になった
  • 5/7(15:05)にB300サーバーの追加取得を発表。終値1,689円から翌5/8は+23.7%——第3波の点火
増幅第3波・黒字決算

初の黒字と「売上1,622億円」予想で、6週間に4.2倍 S高2連発→6,140円

  • 5/15(17:10・引け後)、本決算を発表。売上336億円(11.4倍)・営業35.4億円で初の通期黒字。同時に出した今期予想は売上1,622億円・営業248億円——前期の4.8倍
  • 翌営業日5/18から2営業日連続でストップ高水準に張り付き(四本値同一)。2,343円→2,843円→3,345円と飛び、5/29に上場来高値6,140円。5月の安値1,469円(5/1)から6週間で4.2倍になった
  • 6月は5,000円前後で2週間もみ合ったが、6/19の戻り高値5,950円(取引時間中)を最後に崩れ、6/29の南米事業売却(AIインフラへの集中)も下げを止められず——7/24の2,250円まで、高値からちょうど3分の1になった
たしかめ固有か地合いか

上げは完全に固有、下げは固有と地合いの合わせ技 TOPIXと比較

  • 上げは固有——S高初日の5/18はTOPIX▼1.0%の日。市場全体が下げる中での2連続ストップ高=自社の決算だけで動いたことがはっきりしている
  • 下げは合わせ技——7/17は市場急落日(TOPIX▼2.7%)に▼6.0%。7月のAI・半導体株全体の調整(電気機器セクターは1ヶ月▼12.5%)と方向は同じだが、▼62%という下落率はセクターの下げをはるかに超える=急騰の反動・利益確定・希薄化観測という固有の重しが乗っている
  • 材料の出ない期間(7月)に下げが加速したのも特徴——この銘柄は開示が出た日に跳ね、開示がない期間に垂れる。開示カレンダーがそのまま値動きの地図になる
いまの位置
この2年の上昇は「AIインフラへの転身」という物語が、GPU契約→大口受注→黒字決算と実弾に変わっていく過程そのものでした。ただし第3波の頂点6,140円は6週で4.2倍という過熱の産物で、そこから2ヶ月で▼62%。いまの2,328円は25日線(3,326円)のはるか下、直近安値2,250円のすぐ上です。次の答えは8/14ごろの1Q決算——「7月から段階稼働」と会社が説明した国内・豪州案件の売上が、実際に計上され始めたかを確かめる日です
順番に注意 — この銘柄は「分母も分子も動く・開示がない日に垂れる」

① 開示は引け後、反応は翌営業日
決算・大口案件の開示は15:30〜19時台(引け後)が基本です。5/15の決算(17:10)の反応は翌営業日5/18のストップ高から始まりました。例外的に場中開示(4/16の13:00・11/28の13:35)もあり、その日は当日から動きます。

② 業績予想は「動くもの」として扱う
前期の営業予想は31.7億→5.1億→35.0億→36.4億円と1年で4回変わりました(着地は35.4億円=最終予想は正確)。大口案件の時期ずれがそのまま予想に響く構造で、予想の数字は「現時点の見取り図」であって約束ではない——今期の売上1,622億円も、約18%が未受注案件を含む前提です。

③ 「PER10倍」の計算には注釈が3つ要る
(1) EPSは179〜231円のレンジでしか会社も言えない(新株予約権の行使次第で株数が最大1.6倍) (2) その予想自体が上記の通り動く (3) 黒字でも営業CFは▲49億円・現金約4億円で、事業の燃料は新株の発行=既存株主の持ち分の希薄化。割安に見える数字ほど、分母の注釈を確認してから使うべき銘柄です。なお会社のEPS予想は期中平均株式数ベースで、7/23現在の実測発行済3,463万株で純利益予想87.0億円を割ると1株あたり約251円・PERは約7.5倍になりますが、これは期末株数で割った参考値で、会社の物差しとは基準が違います。

2

会社は大丈夫なのか(決算と、その土台)

短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。データセクションはAIインフラ事業(GPUサーバーの供給・GPUクラウド・AIデータセンター運営・独自スタック「TAIZA」)を戦略的コア事業とし、データサイエンス(データ活用コンサル)、システムインテグレーション(決済サービス・金融系受託の子会社DSS社など)、マーケティングソリューション(店舗分析FollowUP・SNS分析)を持つ。東証グロース上場・3月決算。数字の出どころは決算短信の実数です。

売上高
336.1億
→ 予想 1,621.9億
2026年3月期実績(前期の11.4倍) → 2027年3月期会社予想(4.8倍・約18%は未受注案件を含む)
営業利益
35.4億
→ 予想 248.1億
実績・初の黒字転換 → 予想7.0倍(データセンター案件のプロジェクト利益268億円を反映)
純利益
28.0億
→ 予想 87.0億
実績EPS 115.47円 → 予想EPS 179.14〜231.16円(レンジ・株数の前提で変わる)
営業CF/現金
▲49.1億
/ 4.0億
黒字でも売掛金+105億円でCFは大幅マイナス。調達(新株予約権+131億円)で回す構造

転身の3年と、その中身

  • 〜2025年3月期売上29億円・営業▲5.0億円 ── SNS分析・AI受託の時代の着地。この期まで4期連続の最終赤字で、株価の土台は時価総額50億円前後の小型株だった。
  • 2026年3月期売上336億円(+30,662百万円)・営業35.4億円で黒字転換 ── 2025年9月にAIデータセンターサービスの提供開始。売上原価272億円のうちサーバー使用料が252億円(92%)という、設備を回して稼ぐ構造に一変した。国内セグメント利益50.6億円・営業利益率10.5%。
  • 2027年3月期・予想売上1,621.9億円・営業248.1億円 ── 内訳は会社開示で、①前期に稼働開始した案件798.6億円 ②受注済みの国内第1号159.4億円と豪州第1号341.6億円(いずれも7月から段階稼働予定) ③「高確度パイプライン」のタイ第1号159.4億円と豪州拡張128.1億円=計288億円は未受注 ④既存事業34.7億円。受注済みだけなら約1,334億円で、そこまでは会社の言う「見取り図」に実体がある。

キャッシュフローの読み方 ── 純利益28億円に対し営業CF▲49億円のズレの主因は売掛金の増加+105億円(サービス提供は始まったが入金はこれから)。投資CF▲83億円(GPUサーバー・敷金)も合わせ、資金は新株予約権の行使による+131億円で賄った。期末現金は約4億円。「入金が計画どおり進むか」と「調達が続くか」が、利益の数字より先に見るべき生命線(各数値は決算短信より。下の出典参照)。

知っておきたい3つのこと

  • 1大口契約は「提携先経由の間接契約」で顧客が集中している
    大口のデータセンターサービス利用契約3件は、業務提携先ナウナウジャパン社を通じて間接的に「世界最大規模のクラウドサービスプロバイダー」と結ばれている(会社開示の表現)。売上の大半が実質的に少数の相手に依存し、間に1社挟まる構造——売掛金105億円の回収も、この鎖の健全性にかかっている。
  • 2株数がこの2年で2.3倍、さらに膨らむ前提
    発行済株式数は2023年の約1,476万株→2026年3月末2,977万株→2026年7月23日現在3,463万株と、2年で約2.3倍(7月の数字は7/29開示「主要株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」の注記より。7/21現在3,202万株から2営業日で+261万株・+8.2%動いた)。行使価額修正条項付を含む新株予約権(いわゆるMSワラント型を含む)での調達を重ね、今期のEPS予想も期中平均3,766万〜4,859万株のレンジで開示されている。株価が上がるほど行使が進み新株が供給される——上値の重さは需給の構造そのもの
  • 3注意点
    Wolfpack Researchの空売りレポート(2025/10・輸出規制違反の指摘)——会社は「事実は一切ない・日米弁護士に確認済み」と同日全面否定 ②工事会社からの訴訟(約3.1億円相当・進行中) ③英CUDO社の子会社化は日程延期のまま(2026/1開示) ④決算短信には「監査対象外」の注記(グロース市場の通常運用だが、数字の確定は有価証券報告書で) ⑤配当0円——利益はすべて成長投資へ。

この強さを1本の鎖にすると(成立を確認する順番)

GPU確保と大口案件の受注 案件の稼働=売上計上(8/14ごろ〜) 売掛金の回収=入金 営業248億円の達成 EPS 179〜231円=PER 13.0倍の妥当性

この鎖のどこかが切れると、下の「前提」が崩れます。確認の場は四半期決算(引け後開示)と毎月初の新株予約権の行使状況。前期の実績で「受注→稼働」までは実証済み——鎖の弱点は「入金」と「未受注288億円の正式化」に集中しているのがこの銘柄の特徴です。

その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く

短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります

成立条件と崩壊条件
この会社の強さが続くために必要な前提と、崩れる合図
前提 1案件の稼働と入金

大口データセンター案件が計画どおり稼働し、代金が入金される

  • 国内第1号・豪州第1号は「7月から段階稼働予定」と会社が説明。前期に積み上がった売掛金105億円の回収も含め、1Q・2Qの決算で「売上計上」と「入金」の両方を確認する
  • 崩れるサイン:1Qで案件稼働の遅れ・時期ずれの説明が出る/売掛金がさらに膨らみ回収が進まない/業績予想の下方修正(前期は11/28に一度起きた)
前提 2資金調達の継続

新株予約権による調達が続き、資金が途切れない

  • 期末現金約4億円・投資CF▲83億円の事業を、新株予約権の行使(前期+131億円)で回している。株価水準が行使の進み方を左右する——株価下落は調達力の低下に直結する再帰的な構造
  • 崩れるサイン:月間行使状況で行使が止まる/借入・社債など調達手段の急な変更/運転資金に関する新たな開示
前提 3規制と紛争

輸出規制・訴訟が事業の前提を壊さない

  • GPUの調達・提供はいずれも国際的な輸出管理の枠内で行う必要がある。Wolfpackの指摘に対し会社は全面否定済みだが、規制環境自体が動く領域。工事会社との訴訟(約3.1億円)は金額は小さいものの、案件執行の摩擦を示すシグナルでもある
  • 崩れるサイン:規制当局の調査・照会に関する開示/訴訟の拡大や新たな紛争/大口契約の解除・条件変更
遠い脅威構造変化

GPU市況とAIデータセンターの供給過剰

  • 世界中でAIデータセンターの建設が進み、いずれ供給過剰・価格下落の局面が来る可能性は業界全体のリスク。NVIDIAの世代交代(B200→B300→次世代)は、保有サーバーの陳腐化と更新投資の両方を意味する
  • ドル建て取引の比重が高く、為替(前期は為替差益1.1億円→中間期は差損も計上)とGPU調達価格が採算を左右する。「約6ヶ月で計算需要が倍増」という前提が崩れる時が、このビジネスモデル全体の再評価の時になる
3

いまの株価は割高か、割安か(PERという物差しが壊れた40日の話)

PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算)。

PERの推移(2025年7月の予想開示以降・日次) 2025-07 → 2026-08-14

計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。引け後の開示は翌営業日から、場中の開示は当日から分母に反映。2025/11/28〜2026/1/5は予想EPSが1.6円まで縮んだためPERが計算上の意味を失い、チャートを空白にしています。2026/5/18以降はEPSレンジの下限179.14円(最大希薄化の前提=保守側)で計算。

いま
PER 16.2倍
2026-08-14(最大希薄化EPS 115.57円ベース・現株数のEPS 115.57円なら10.1倍)
予想開示後の中央値
25.7倍
およそ13〜43倍のレンジで乱高下
物差しが壊れた期間
40日
2025/11/28の下方修正(EPS 1.6円)〜2026/1/6の再増額まで。PERは千倍超になり意味を失った

読み方 ── いまのPER 13.0倍は、グロース市場のAI関連としては低く見えます。ただしこの数字を使う前に確認すべき注釈が3つ——①分母のEPSはレンジ(179〜231円)でしか会社も言えない(新株予約権の行使次第で株数が変わる) ②その予想自体が前期は1年で4回変わった(31.7億→5.1億→35.0億→36.4億円。着地は35.4億円で最終予想は正確だった) ③チャートの空白期間が示すとおり、この銘柄のPERは「壊れる」ことがある。割安に見える数字は「予想が当たれば」という条件付き——だからこのページでは、PERより先に「案件の稼働・入金・行使状況」という前提の確認を置いています。

いまの株価に織り込まれている前提

いまの2,328円(予想PER 13.0倍)は、「受注済み案件(約1,334億円分)が計画どおり稼働・入金され、調達も継続する」という前提を、割り引きながら織り込んだ値段です。高値6,140円が織り込んでいた「未受注分も含めた満額+続伸期待」は、この2ヶ月で剥がれました。

崩れる合図──8/14ごろの1Q決算で案件稼働の遅れが出る/売掛金の回収が進まない/新株予約権の行使が止まる。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。

4

価格の地図——過去1年、どの値段で折り返してきたか

売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。

価格の地図(直近1年・調整後終値) 2025-07-29 → 2026-08-10

この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜③は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 115.57円(2026年3月期・2026-04-16開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。前期は最終赤字のため、PERは黒字転換予想のEPSに基づく点に留意してください。現在値 1,778円は②支持帯(1,661〜1,904円)の中にあります。

① 抵抗帯 1,938〜2,219円(25年10月〜26年2月に3回接触・PER16.8〜19.2倍)

接触3回:反落1・上抜け0・未決着2|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=10/17、12/23、02/17

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

② 支持帯 1,661〜1,904円(いまの株価がいる帯・25年9月〜26年7月に4回下げ止まり・PER14.4〜16.5倍)

接触4回:下げ止まり4・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=09/16、12/18、02/06、07/30

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

③ 支持帯 1,370〜1,507円(25年10月〜26年4月に3回接触・PER11.9〜13.0倍)

接触3回:下げ止まり2・割れ0・未決着1|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=10/09、03/09、04/27

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

(③に重なる枠帯)26年4月の大きな上げの起点 1,406〜1,478円

2026-04-27から5営業日で+42.4%の上げが始まった日の値幅|再訪なし|③の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の100%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 251〜257円(23年12月の大きな上げの起点・現換算PER2.2〜2.2倍)

5営業日で+46.2%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 3,140〜3,140円(24年4月の大きな下げの起点・現換算PER27.2〜27.2倍)

5営業日で-47.7%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 1,591〜1,700円(24年7月の大きな下げの起点・現換算PER13.8〜14.7倍)

5営業日で-32.5%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前)——ほか2本を開く
726〜755円(25年5月の大きな上げの起点・現換算PER6.3〜6.5倍)

5営業日で+42.0%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

925〜975円(25年5月の大きな下げの起点・現換算PER8.0〜8.4倍)

5営業日で-22.0%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

参考:PERの物差し(会社予想EPS 115.57円=2026年3月期予想・2026-04-16開示)

12倍=1,387円/13倍=1,502円/15倍=1,734円/16倍=1,849円/18倍=2,080円/19倍=2,196円。現値1,778円≒PER15.4倍。

※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。

⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅(値動きの大きい順に各方向3本まで・今回ほかに9本の起点を省略)。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。

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テクニカルと需給の現在地

下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。

下値の目安とサイン(日足75本) 〜2026-08-14

↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。

━ 青い線=25日線(3,326円)5月の急騰時は大きく上に離れ、6月末に割り込んで以降は上値の蓋。いまの2,328円は線の-30.0%下=下向きの流れの中
━ 赤い点線=直近安値(2,250円・7/24)この下落の最新の下値。ここを終値で割ると、次の目安は急騰起点まで一気に薄くなる
━ 灰色の点線=急騰の起点(1,689円・5/7終値)B300追加発表の日の終値=5月の急騰が始まる前の水準。ここまで戻ると「第3波を全部返した」ことになる(強い警戒)
上の節は3,000〜3,400円台7月上旬に何度も跳ね返された帯(7/6高値3,305円・7/13高値3,090円など)。25日線もこの帯に向かって下りてくる
上場来高値 6,140円(2026/5/29)6週で4.2倍の頂点。この水準で買った信用買いの在庫が、戻りごとに売りたい人の供給源になる
値幅の大きさに注意1日±10%超が珍しくない銘柄(5/8+23.7%・6/29▼12.7%など)。ストップ高もストップ安も現実に起きる値動きの荒さは、グロース市場でも上位級

信用残の1年

信用買い残(あとで売る予約)/信用売り残(あとで買い戻す予約)の推移

信用残(週次)と売買代金 2025-07 → 2026-08-14

左目盛:万株(線)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。

━ 赤い線=信用買い残(あとで売る予約)いま562万株(7/17公表)=1日の出来高の約2.8日分。5月の急騰期に積み上がった分が高値圏に残っており、戻り局面の売り圧力として働きやすい
━ 青い線=信用売り残(あとで買い戻す予約)101万株。信用倍率は5.6倍=よくある範囲。急落時には売り方の買い戻しが反発の燃料になる程度の規模はある
棒グラフ=売買代金急騰期は1日400億円超・直近は30億円前後(60日平均は約113億円)。時価総額 約691億円のグロース株としては流動性が高い——ただし新株予約権の行使という「見えない供給」が板の外に常にある

まとめ ── トレンドは明確に下向きで、25日線の下・戻り売りの節が上に連なる。需給は信用買い残の在庫と新株の供給という二重の重し。反転の確認は値動きだけでは難しく、8/14ごろの1Q決算という「事実」が要る局面。全体の結論は最終章「総合判断」へ。

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総合判断と、今後の注目点

ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:売上11.4倍・初の黒字は本物。ただし今期予想は未受注18%込み・EPSはレンジ・営業CF▲49億円という注釈つき/需給:高値圏の信用買い在庫と新株の供給という二重の重し/テクニカル:▼62%の下落トレンドの中・25日線の下。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。

✅ 反転が「本物」と確認できるサイン(上向き)

  • 8/14ごろの1Q決算で、国内・豪州案件の売上計上が始まり、売掛金の回収(営業CFの改善)も確認できる
  • 「高確度パイプライン」(タイ第1号・豪州拡張=計約288億円)の正式受注の開示が出る——未受注18%が受注済みに変われば、予想の足場が固くなる
  • 25日線(3,326円)の上に戻し、3,000〜3,400円台の節を出来高を伴って超える
  • 信用買い残の減少(高値圏在庫の整理が進む)

⚠ 下落継続・警戒のサイン(下向き)

  • 直近安値2,250円(7/24)を終値で割り込む——次の節は急騰起点1,689円(5/7)まで薄い
  • 1Q決算で案件稼働の遅れ・時期ずれの説明が出る(前期は11/28の下方修正で株価が大きく崩れた前例)
  • 売掛金がさらに膨らみ、回収の遅れが数字に出る
  • 新株予約権の行使が止まる(毎月初の開示で確認)——現金約4億円の会社にとって調達は生命線
  • 規制・訴訟に関する新たな開示/AI・半導体セクター全体の調整の深まり

📅 次に見るカレンダー

  • 8/14ごろ:第1四半期決算──国内・豪州案件の売上計上と入金の初回確認(過去2年は8/14・引け後開示→反応は翌営業日。お盆の薄商い期で値が飛びやすい点も注意。確定日は会社発表で更新)
  • 毎月初:新株予約権の月間行使状況——株数(希薄化)と調達の進み具合が分かる、この銘柄固有の必見開示
  • 随時:大口受注・固定資産取得の開示(この銘柄は開示の日に跳ねる)/米国の対AI・半導体輸出規制のニュース
  • 毎週:信用残の公表(買い残の整理の進み具合)
  • 11月中旬:第2四半期決算(前年は11/14)——通期予想1,622億円に対する上期の進捗率が試される

🧾 ニュースの見立てと答え合わせ — データセクション(3905)

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出典・参考資料

このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。

出典をすべて見る(タップで開く)

データセクションの適時開示(一次情報)

  • 2025/7/4 固定資産(NVIDIA製B200を搭載したGPUサーバー)の取得に関するお知らせ──B200×5,000基・サーバー625台(GIGA COMPUTING社と)の出典
  • 2025/7/10 大口受注に関するお知らせ
  • 2025/7/16 業績予想の開示に関するお知らせ──売上164億円(当時)予想の出典
  • 2025/10/8 本日公表の「Wolfpack Research」に掲載された記事について──空売りレポートへの会社の全面否定の出典
  • 2025/11/28 業績予想の修正に関するお知らせ──営業31.7億→5.1億円への減額の出典
  • 2025/12/11 固定資産(NVIDIA製B300を搭載したGPUサーバー)の取得に関するお知らせ──B300×10,000基・サーバー1,250台(INVENTEC社と)の出典
  • 2026/1/6 業績予想の修正に関するお知らせ/英国CUDO社との資本提携(子会社化)に向けた日程延期のお知らせ
  • 2026/3/2 当社に対する訴訟提起に関するお知らせ──工事請負代金等・約3.1億円相当の請求の出典
  • 2026/4/16 業績予想の修正に関するお知らせ──営業36.4億円への上方修正の出典
  • 2026/5/7 固定資産(NVIDIA製B300を搭載したGPUサーバー)の取得に関するお知らせ
  • 2026/5/15 2026年3月期 決算短信──実績(売上336.1億・営業35.4億・純利28.0億・営業CF▲49.1億・現金3.96億)と今期予想(売上1,621.9億の内訳・営業248.1億・EPSレンジ179.14〜231.16円)・大口契約の間接構造・サーバー使用料251.5億の出典
  • 2026/6/29 連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上見込みに関するお知らせ──Jach社(南米FollowUP事業)の譲渡・約10.7億円の出典
  • 2026/6/30 事業計画及び成長可能性に関する事項
  • 毎月 新株予約権の月間行使状況に関するお知らせ──株数・調達の進捗の出典
  • データセクション 公式サイト(決算短信・開示資料の原本は公式サイトIRページから)

データの出典

  • 株価・出来高・売買代金・信用残・TOPIX・セクター指数:証券取引所が公表する市場データ・各社の決算資料をもとにアルミナが整備したデータベース
  • PER・移動平均・RSI等の指標:上記データからアルミナが算出(計算方法は各章に記載)
  • 開示の時刻(17:10等):適時開示の公表時刻の実データ(「翌営業日に反応」の判定に使用)
  • ストップ高の張り付き(2026/5/18・5/19):当日の四本値が同一値であることをデータで確認

決算数値は適時開示の実数(決算短信は監査対象外の速報値)。業績予想は会社公表値であり、実績と大きく異なる可能性がある旨を会社自身が注記しています。

このページの約束:①嘘を書かない ②煽らない ③外れる条件(見直しのサイン)を必ず書く ④どこにも誘導しない。「上がる/下がる」は言い切らず、しくみ・事実・見直しの条件・見ておく場所だけをお伝えします。