銘柄レポート🔖 毎週土曜更新
年初1,001円(2025年末終値)→半年で6.2倍の6,241円(場中)→いまは▼50%の3,145円(7/31終値)——電線御三家で最も急騰し、最も深く沈んだ株。売上はフジクラより大きいのに、営業利益は約3分の1(638億円 vs 1,887億円)。それでも買われたのは「水準」ではなく「変化率」——EPS予想を511円→767円→実績1,030円と塗り替え続けた勢いだった。
フジクラとの差はどこで生まれ、剥げる時は何が起きるのか——1:10分割直後の需給まで含めて、この1ページで整理する。
📌 今週の要点:週間+22.6%の3,856円(同じ週のTOPIXは+1.8%)。値上がりの大半は1Q決算より前の8/3〜8/5に出ており(3,145円→3,919円)、決算と通期予想の上方修正(営業950億円→1,230億円)が開示された8/6は、場中4,085円と7/3の戻り高値4,015円を上回った一方で安値3,436円まで振れ、終値は3,909円(前日比▼0.3%)。翌8/7も3,856円(▼1.4%)だった。8/6の出来高7,235万株は6/29の分割後で最大。
① 新しく分かったこと
➡️ 1Qの営業利益は255億円(+205.4%)、通期予想を営業950億円→1,230億円に引き上げた(8/6 14:00)
4-6月期は売上3,652億円(前年同期比+24.3%)・営業利益255億円(+205.4%)・経常利益310億円(+304.0%)・純利益222億円(+335.0%)。あわせて通期予想を、売上1兆4,600億円→1兆5,300億円、営業950億円→1,230億円(+29.5%)、経常1,000億円→1,430億円、純利益820億円→1,050億円、1株当たり当期純利益116.56円→149.25円に修正した(5/12公表比)。2Q累計予想も営業350億円→495億円に引き上げている。会社は修正の理由を「光ソリューション事業及び情報コンポーネント事業において、データセンタ関連製品の需要増加に伴う売上拡大」と「持分法による投資利益の増加」と説明している。
→ 修正後の通期営業1,230億円は、前期実績638.56億円に対して+92.6%。1Qの営業254.57億円は、修正後の2Q累計予想495億円に対して51.4%、通期1,230億円に対して20.7%にあたる(比率は丸める前の数字で計算)。
➡️ 1Qからセグメント区分が変わり、利益の出どころの並びも変わった
この1Qから事業セグメントの区分方法が変更され、前期までの「インフラ部門」「電装部門」という括りでの開示はなくなった。新区分の1Q営業利益は、光ソリューション92億円(前年同期比99億円改善)・情報コンポーネント74億円(+105.2%)・エネルギーインフラ30億円(+220.7%)・自動車電装システム64億円(+20.9%)・メタルソリューション8億円(▲2.1%)・サービス開発等▲11億円。売上は光ソリューション600億円(+45.6%)・情報コンポーネント596億円(+32.8%)で、いずれもデータセンタ関連製品の売上増を会社は要因に挙げている。
→ 6区分の営業利益を足すと257億円(連結の営業利益255億円との差は調整額と各区分の端数による)で、うち光ソリューションと情報コンポーネントの2つで166億円=およそ3分の2。自動車電装システムは64億円で約4分の1。ページ本文にある「最大の利益源は自動車部品・銅材(電装部門)」は前期通期・旧区分の数字で、1Q単独・新区分では並びが入れ替わっている(②へ)。
➡️ 光ファイバの生産設備に約1,000億円を投じると開示(8/4 15:30・引け後)
米国・ブラジル・日本・インドの4拠点で、光ファイバおよびローラブルリボンケーブルの製造装置・土地・建屋を取得する。投資総額は約1,000億円で、2028年度下期より順次量産開始の予定。ローラブルリボンケーブルの製造能力はファイバ数量換算で2025年度末対比おおむね2倍になる見込みとしている。会社は「長期のものも含め、顧客からの購入コミットメントを確認しております」と記載し、2027年3月期の連結業績に与える影響は軽微としている(インドの合弁会社分は合弁相手との協議成立をもって確定)。
→ 引け後の開示で、翌8/5は+9.9%の3,919円。会社は「2028年度下期以降各拠点での量産開始に合わせて連結売上高の増加に寄与する見込み」と書いており、今期の数字とは切り離して見る材料になる。
➡️ フジクラも1Qと上方修正を開示(8/7 14:00)、住友電工とは週間で明暗が分かれた
フジクラの4-6月期は売上4,020億円(+50.1%)・営業利益1,048億円(+155.1%)・純利益804億円(+156.8%)。通期予想を営業3,100億円→4,320億円(+39.4%)、1株当たり当期純利益138.31円→196.88円に修正した(6/18公表比)。週間の騰落は古河電工+22.6%・フジクラ+24.3%・住友電工▼2.5%。
→ 1Qの営業利益はフジクラ1,048億円に対して古河電工255億円。住友電工は7/31に開示済みで、今週は3社の決算が出そろった週だった。
② 見立ては変わったか → 🚩 要検討。理由は2つ。(1) ページ本文は「AIで沸く光・電力(インフラ部門)の営業利益は3事業部門合計の約30%で、最大の利益源は自動車部品・銅材(電装部門)の約48%」と書いているが、これは前期通期・旧区分の数字。1Q(新区分)では光ソリューションと情報コンポーネントの166億円が6区分合計257億円のおよそ3分の2を占め、自動車電装システムの64億円を上回った。利益構成の説明を新区分の実績に合わせて書き直す必要がある。(2) 本文の見立ての中心は「買われた燃料は『水準』ではなく『変化率』=8/6の1Q決算が最初の判定材料」だったが、その1Qが出て通期予想も引き上げられた。判定材料が実績に変わった以上、本文側で扱いを整理する必要がある。※ 規律により、本文の見立てはこの欄では変更していない。次回の本文更新で扱う。
③ 🔒 前に見ていた材料、その後(8/1に書いたまま・書き換えていません)
(d) 8/6の1Q決算で、会社の2Q累計予想(営業350億円)に対する1Qの進み具合と、インフラ部門(光ファイバ・電力)の利益額
→ 1Qの営業利益は255億円。5/12公表の2Q累計予想350億円に対して72.7%、同じ8/6に495億円へ修正された後の2Q累計予想に対しては51.4%。「インフラ部門」はこの1Qからセグメント区分が変更され、この括りでの開示はなくなった。近い区分の営業利益は光ソリューション92億円・情報コンポーネント74億円・エネルギーインフラ30億円。
(e) 7月末につけた安値圏(7/29終値2,772.5円・同日場中2,646円)を、終値で割り込まずにいられるか
→ 週で最も低い終値は8/3の3,200円で、2,772.5円を下回っていない。場中の安値も同じ8/3の2,929.5円で、2,646円を下回っていない。
(f) 8/5ごろ公表の信用残(7/31時点)で、買い残2,027万株(7/24時点・前週から▼106万株)がどちらに動くか
→ 7/31時点の買い残は1,864.88万株で、7/24時点の2,026.75万株から▼161.87万株。売り残は100.15万株、信用倍率は18.62倍(前週15.37倍)。なお8/4以降の急騰局面をはさんだ残高は、次回公表分に入る。
今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)
(g) 8/12ごろ公表の信用残(8/7時点)で、買い残1,864.88万株(7/31時点)・信用倍率18.62倍がどう動くか——8/4〜8/7の急騰と大商いをはさんだ最初の残高
(h) 8/6・8/7に場中で上回った4,015円(7/3の戻り高値)を、終値で上回れるか(8/6終値3,909円・8/7終値3,856円)
(i) 25日線3,490円(8/7時点)を、終値で維持できるか
④ 📅 次に見るもの——8/12ごろ 信用残(8/7時点)の公表/9/30 中間期末(8/6に495億円へ引き上げた2Q累計予想の対象期間が締まる)/2Q決算は11月ごろの見込み。8/4に開示した光ファイバ増産投資の量産開始は2028年度下期で、会社は今期業績への影響は軽微としている。
📌 今週の要点:AI・半導体関連が総崩れになった7/28〜7/29に巻き込まれ、週間▼7.2%の3,145円(同じ週のTOPIXは▼0.2%)。7/29には場中2,646円まで売られ、7/17の押し安値3,079円を終値で下回った。ただし7/31は出来高3,934万株(週内最大)を伴って+13.2%と切り返し、3,079円の上に戻して週を終えた。
① 新しく分かったこと
➡️ 下げも戻しも、電線3社そろって起きた
7/28にAI・半導体関連が総崩れとなり、7/29も下げが続いた(7/28/7/29の終値騰落:東京エレクトロン▼11.0%/▼10.6%、レーザーテック▼14.1%/▼8.3%、アドバンテスト▼10.1%/▼1.2%)。同じ2日間で電線御三家も下げ、週間では住友電工▼11.5%・フジクラ▼9.2%・古河電工▼7.2%。7/31は3社そろって切り返した(古河電工+13.2%・フジクラ+12.2%・住友電工+3.5%)。TOPIXの週間は▼0.2%。
→ 解釈:今週、古河電工自身の適時開示はなかった。この1週間の値幅は個社の材料ではなく、AI関連全体の動きと重なっている。値動きが荒いまま8/6の決算を迎えることになる。
➡️ 御三家の先陣・住友電工が1Qを開示した(7/31 15:00・引け後)
4-6月期は売上1兆3,305億円(+15.9%)・営業利益970億円(+61.0%)・純利益664億円(+89.1%)。あわせて通期予想を営業4,250億円→4,500億円、1株当たり当期純利益102.57円→108.99円に修正した(5/12公表比)。
→ 引け後の開示なので、株価に反応が出るのは8/3(月)以降。古河電工の会社予想は通期・営業950億円(+48.8%)、2Q累計・営業350億円。電線御三家といっても事業構成は違うので、住友電工の数字がそのまま古河電工に当てはまるわけではない。
② 見立ては変わったか → 🟢 変更なし。本文の見立て(買われた燃料は「水準」ではなく「変化率」=8/6の1Q決算が最初の判定材料)を動かす開示は、今週なかった。株価の目安になる数字(25日線・直近の安値)は冒頭のボックスで更新した。
③ 🔒 前に見ていた材料、その後(7/25に書いた条件。文言はそのままにして、下に今週の事実を足しています)
(a) 8/6の1Q決算(会社発表の予定日・14:00場中開示)で、インフラ部門(光ファイバ・電力)の利益の伸びと、営業利益950億円(+49%)予想への進捗
→ 8/6はまだ来ていない。会社発表の予定日は8/6のままで、今週の変更開示はない。
(b) 押し安値3,079円(7/17)を終値で維持できるか
→ 7/28終値3,008円でこの水準を下回った。週で最も低い終値は7/29の2,772.5円、場中の安値は同日の2,646円。7/31終値3,145円で3,079円の上に戻している。
(c) 4,000円台(7/3戻り高値4,015円)を出来高を伴って回復できるか
→ 週間高値は3,391円(7/27)。4,000円台には届いていない。
今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)
(d) 8/6の1Q決算で、会社の2Q累計予想(営業350億円)に対する1Qの進み具合と、インフラ部門(光ファイバ・電力)の利益額
(e) 7月末につけた安値圏(7/29終値2,772.5円・同日場中2,646円)を、終値で割り込まずにいられるか
(f) 8/5ごろ公表の信用残(7/31時点)で、買い残2,027万株(7/24時点・前週から▼106万株)がどちらに動くか
④ 📅 次に見るもの——8/3(月) 米ISM製造業/8/5 AMD決算・米ISM非製造業/8/6(木)14:00 古河電工1Q決算・SanDisk/Western Digital決算/8/7 フジクラ1Q・米雇用統計。
未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。
丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。
出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™
営業益638億円(+35.8%)・純益725億円(+117.4%)と急拡大。ただしこの前期通期(旧区分)では、AIで沸く光・電力の営業利益は3事業部門合計の約30%にとどまり、最大の利益源は自動車部品・銅材(約48%)だった——「AI銘柄」という物語と利益の実態に距離があった、というのがここまでの姿。その距離は2027年3月期1Q(新区分)で縮んだ。会社は通期営業益を950億円→1,230億円(前期比+92.6%)に引き上げている。営業利益率4.9%はフジクラの3分の1以下。買われたのはEPS修正の連打という変化率で、それが続くかを四半期ごとに確かめる局面。
信用買い残2,133万株(分割換算)は、5月中旬の約1,310万株から下落局面で増えた=高値から半値の過程で難平買いが積み上がった形。6/29の1:10分割で出来高は2,000万株台へ約4倍になり、個人が参加しやすくなった直後に7/1▼8.0%・7/2▼8.6%——買いやすさは、下げの速さでもある。
5/27高値6,241円→7/17安値3,079円(▼51%)の調整を経て、3,300〜3,500円の攻防。いまの3,388円は25日線(4,066円)の-16.7%下。確認は ①押し安値3,079円(7/17)を守るか ②戻り高値4,015円(7/3)超え ③8/6の1Q決算 で。
※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。
同じ電線御三家でも、フジクラは年初比2.7倍・住友電工は2.3倍。古河だけが6.2倍——この差の正体を層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。
① 開示は14:00、反応は当日の午後から
決算は14:00(場中)が定例です。2/9の+20.7%も5/12の+16.1%も、当日の午後にそのまま出た反応でした。決算日は「引け後に考える」余裕がない銘柄です。
② 「良い決算」の基準が普通と違う
この株を動かしてきたのは増益そのものではなく「予想の塗り替え」です。1Q決算が計画線どおりでも、修正がなければ「変化率の物語が止まった」と受け取られ得る——期待の高い局面では、計画どおり=失望になることがあります。ただし1Q時点で通期予想を据え置く会社は多く、据え置き自体は珍しくありません。見るべきは修正の有無だけでなく、部門利益の伸びと利益率が計画達成の根拠を示しているかです。
③ 御三家3枚セットで読み分ける
古河だけ下がる日は「変化率プレミアムの剥落」、3社とも下がる日は「電線テーマ全体の資金流出」。5/27のようにフジクラの決算が古河の天井のきっかけになることすらあります(フジクラ・住友電工のページもあります)。
短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。古河電気工業はインフラ(光ファイバ・電力ケーブル)・電装エレクトロニクス(自動車部品・銅材)・機能製品(放熱・半導体製造用テープ等)の3部門+開発部門。東証プライム上場・3月決算。数字の出どころは決算短信の実数です。
(以下は2026年3月期・旧区分。1Qから区分が変更されている)
※3事業部門の利益合計は707億円(インフラ約30%・電装約48%・機能製品約22%)。ここから研究開発などを担うサービス・開発等部門の損失67億円等を差し引いたものが連結営業利益638億円です。
読み方 ── 株価を6.2倍にした物語(AI×光ファイバ)の主役インフラ部門は、利益の残高ではまだ3割。ただし増益の中身は別で、前期比の全社増益168億円のうち約157億円はインフラ部門の増益だった——利益の土台(ストック)は電装が支え、利益の増加分(フロー)はインフラが作っている。今期の営業益1,230億円(8/6に950億円から上方修正・前期比+92.6%)予想の実現も、インフラの伸びがどこまで利益に落ちるかに懸かっている。会社は「データセンタ市場は活況継続」を前提に置き、中東情勢の影響は予想に織り込んでいない(短信明記)。
2027年3月期1Qで、この関係は入れ替わった。新区分では光ソリューション92億円・情報コンポーネント74億円の合計166億円が6区分合計256億円(25,581百万円)の約3分の2を占め、自動車電装システム64億円(約4分の1)を上回っている。「土台は電装、増加分はインフラ」という構図は、1四半期だけを見れば「土台も増加分もデータセンタ関連」に変わった。ただし1四半期は季節性や一過性を含みうるし、会社は区分別の通期予想を出していないため、通期でこの並びが定着するかは2Q(11月ごろ)以降で確かめる。なお6区分合計256億円と連結営業利益255億円(254.57億円)の差は調整額△1.23億円(主に未実現利益の消去等・短信注記)。また区分の売上構成比と利益構成比は別物で、メタルソリューションは売上1,216億円と6区分で最大ながら営業利益は7.7億円(利益率0.6%)——銅価と為替で売上が大きく振れる区分です。
この鎖は「修正の連打」で信用を積み上げてきた——511円→767円→1,030円のEPS実績がその証拠です。逆に言えば、初めて「計画どおり」で終わった四半期が、物語の転機になり得る。確認の場は四半期決算(14:00開示)です。
その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く
短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります。
PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算・2026年6月末の1:10分割は調整済み)。
計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。決算開示は2025年5月以降14:00(場中)のため当日から、それ以前(15:00台の引け後開示)は翌営業日から分母に反映。
読み方 ── この2年のPERは22.2倍→高値時54倍→いま29.1倍。面白いのは、株価が6.2倍になる過程でPERはそこまで上がっていないこと——株価の上昇と同じ速さでEPS予想も上方修正され続けたからです(511→767→1,030円)。つまりこの株の高値は「PERの膨張」より「EPSの膨張を信じた前借り」で作られた。いまの29.1倍は利益率最下位(4.9%)の会社としては御三家中間のまだ高い位置で、来期+49%の営業増益が計画どおり進む前提が織り込まれています。なお、実績EPS 1,030円(分割前)には投資有価証券売却益193億円・退職給付制度改定益194億円(計387億円)といった一過性の特別利益も含まれます。持続性を測る物差しはEPSより営業利益とインフラ部門の利益で、過去中央値19.7倍との比較も、分母の質が同じでない分だけ幅を見て読む必要があります。
いまの株価に織り込まれている前提
いまの3,388円(予想PER 29.1倍)は、「データセンター需要が続き、営業利益950億円(+49%)への改善が計画どおり進む」という前提を織り込んだ値段です。フジクラより低くても、利益率の差(4.9% vs 16.0%)を考えれば「変化率プレミアム」はまだ残っている。
崩れる合図──8/6の1Q決算で利益率の改善が止まる/上方修正の連打が途切れる/御三家の決算でデータセンター需要の減速が語られる。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。
売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。
この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯。枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜⑤は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 149.25円(2027年3月期・2026-08-06開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。
2026-05-01から5営業日で+41.1%の上げが始まった日の値幅(7.8ATR)|その後の再訪3回:下げ止まり0・割れ2・未決着1
接触4回:反落4・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=08/07、08/29、09/29、12/09
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
接触3回:反落2・上抜け0・未決着1|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=08/18、09/11、10/09
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
接触6回:下げ止まり6・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=08/08、09/03、09/18、10/03、11/12、12/18
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
接触3回:下げ止まり3・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=08/20、10/15、11/21
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
2026-01-15から5営業日で+22.9%の上げが始まった日の値幅|再訪なし|②の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の100%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯
2025-08-05から5営業日で-16.4%の下げが始まった日の値幅|その後の再訪6回:反落4・上抜け2・未決着0|②の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の100%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯
5営業日で-29.0%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
5営業日で+19.9%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
5営業日で-13.9%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
参考:PERの物差し(会社予想EPS 149.25円=2027年3月期予想・2026-08-06開示)
5倍=746円/6倍=896円/16倍=2,388円/26倍=3,880円/28倍=4,179円/29倍=4,328円。現値3,952円≒PER26.5倍。
※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。
⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅(値動きの大きい順に各方向3本まで・今回ほかに8本の起点を省略)。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。
下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。
↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円・分割調整後)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。
信用残の1年
信用買い残(あとで売る予約)/信用売り残(あとで買い戻す予約)の推移
左目盛:万株(線・1:10分割前は10倍換算で連続表示)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。
まとめ ── 7/17の3,079円でいったん下げ止まり、3,300〜3,500円の攻防。分割で個人が入りやすくなった分、値動きは軽く荒い。信用買い残の積み上がりは戻りの重さとして効きやすく、8/6の1Q決算で通期営業益は1,230億円(前期比+92.6%)へ引き上げられた。次の確認は2Q(11月ごろ)。全体の結論は最終章「総合判断」へ。
ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:最初の判定は通過した。1Q営業254.57億円(+205.4%)が出て、会社は通期営業益を950億円→1,230億円(前期比+92.6%)に引き上げた。修正後の2Q累計予想495億円に対する1Qの進捗は51.4%。次の判定は2Q(11月ごろ)で、通期1,230億円への進捗と、上方修正の連打が続くかどうか/需給:分割で商い4倍・信用買い残は下落局面で増加/テクニカル:高値から半値の3,079円で下げ止まり、方向待ち。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。
このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。
決算数値は適時開示の実数。部門構成・製品名(ローラブルリボンケーブル等)は決算短信の記載に基づく記述です。