銘柄レポート🔖 毎週土曜更新

住友電気工業(5802)株価分析 非鉄金属

売上5兆1,102億円は電線御三家で最大——AIで沸く光配線も、電力ケーブルも、自動車のワイヤハーネスも、全部持っている会社。株価は年初1,581円から2.3倍の3,712円(6/3)まで買われ、いまは▼43%の2,129.5円。急騰の倍率も下げの深さも古河(6.2倍→安値まで▼58%)に比べれば穏やかだが、8月の戻りでは3社で唯一取り残された。
事業の広さは、振れ幅を抑える安定装置なのか。それとも評価を薄める要因なのか——御三家で最も低い予想PERの意味まで、この1ページで整理する。

住友電気工業の今と見どころ📊 株価データ:2026-08-14終値(毎日夜更新)
✍ 見立て・本文:2026-07-24執筆(週1+イベント時更新)
次回の本文更新:8/15(土)ごろ
30秒だけの人へ
  • ワイヤハーネス(自動車の配線)で世界大手、電力ケーブル・光ファイバ・電子材料・超硬工具まで手がける電線御三家の最大手。前期は売上5兆1,102億円・営業利益4,182億円(+30.4%)と過去最高。AIデータセンター向けの情報通信部門は増収+46.3%・営業利益ほぼ4倍と急伸中だが、利益の43%は自動車部門という構造。ただし今期の会社計画では情報通信の営業利益が774億→1,300億円(+68%)へ拡大し、セグメント利益の約3割へ昇格する——利益構成が入れ替わる年。7/31開示の1Qでは情報通信272.5億円が自動車260.3億円を上回り、四半期では最大の利益部門になった
  • 株価は年初1,581円→6/3高値3,712円(2.3倍)→いま2,129.5円(▼43%)。古河(6.2倍→▼38%)・フジクラ(2.7倍→▼35%)より上げも下げも小さい——事業の広さが振れ幅を抑えた可能性がある(因果は3社1局面の比較では確定できない)。ただし8/7時点では高値からの下落率が3社でいちばん深く、この「下げも小さい」は直近2週の実測と合っていない(🚩下のdelta②で要検討としています)。一方で会社予想PER 19.5倍(7/31上方修正後の1株利益108.99円ベース)は御三家で最も低い=広さが評価を薄めている側面も同時にある。
  • 焦点は8/6の古河・8/7のフジクラで御三家の1Qが出そろい、3社とも通期予想を上方修正したあとの、8/10(月)以降の値動き。自社の1Q(7/31開示)は営業利益+61.0%、通期の営業利益予想は4,250億→4,500億円へ修正済み。株価の物差しは25日線(8/7時点2,349円)・8/3安値1,973円・戻り高値2,624円(7/10・取引時間中)。
いまの状態
業績前期は売上5兆1,102億(+9.2%)・営業益4,182億(+30.4%・過去最高)・純益3,695億(+90.7%・住友電設売却の特益込み)。今期は7/31に上方修正し、売上5兆4,000億・営業益4,500億(+7.6%)・純益3,400億(▼8.0%・特益剥落)。1Qは営業益971億(+61.0%) 株価の流れ2/3+12.5%(セクター高)→5/12決算→6/3高値3,712円→7/29安値2,002.5円→7/31 1Q決算→8/3安値1,973円(高値から▼47%・分割調整後で2/6以来の水準)→8/5終値2,371.5円→8/7終値2,129.5円。8/3〜7の1週間で▼2.5%(同じ週に古河+22.6%・フジクラ+24.3%・TOPIX+1.8%) 需給信用買い残は7/31時点1,234.9万株(7/24の1,096.5万株から+138.5万株)・売り残131.3万株で倍率9.41倍。8/3〜7の出来高1億5,473万株は前週の1億5,698万株とほぼ同水準(8/7時点の信用残は8/12ごろ公表・8/11は山の日で休場) 割安度会社予想PER 19.5倍(7/31上方修正後の1株利益108.99円・株価2,129.5円)。実績PER(前期EPS118.44円)は18.0倍。フジクラ26.3倍・古河25.8倍(両社とも8/6・8/7の決算で修正した1株利益・8/7終値で換算)より低い御三家最低は変わらない。本稿ではこの評価差を便宜上「広さの割引」と呼ぶ(要因は事業分散だけとは限らない)
読みたいところへ
📝 今週なにが変わったか 8/8更新

📌 今週の要点:8/6の古河電工、8/7のフジクラで御三家の1Qが出そろい、3社とも通期予想を上方修正、3社とも理由にデータセンター関連を挙げた。ただし株価は分かれ、週間で古河+22.6%・フジクラ+24.3%に対し、住友電気工業は▼2.5%の2,129.5円(TOPIXは+1.8%)。8/3には取引時間中に1,973円をつけている。

① 新しく分かったこと

➡️ 1. 古河・フジクラも通期を上方修正。3社に共通する説明はデータセンター(8/6・8/7開示・1Q決算短信)
古河電工の1Qは売上3,652億円(前年同期比+24.3%)・営業利益255億円(同+205.4%)。光ソリューションが売上600億円(+45.6%)・営業利益92億円(前年同期比99億円の改善)、情報コンポーネントが売上596億円(+32.8%)・営業利益74億円(+105.2%)で、どちらも増収理由を「データセンタ関連製品等の売上増」と説明。通期の営業利益予想は1,230億円(前期比+92.6%)へ修正された。
フジクラの1Qは売上4,020億円(+50.1%)・営業利益1,048億円(+155.1%)。情報通信が売上2,644億円(+83.9%)・営業利益980億円(+188.3%)で、「米国以外の新規データセンタ案件として光コンポーネント製品の大量受注があり」と説明。通期の営業利益予想は4,320億円(前期比+128.9%)へ修正された。
→ 解釈:3社の説明の向きはそろった。そろわないのは、その説明が会社全体の業績に占める大きさ。1Qの売上に占める光・情報通信の比率はフジクラ65.8%・古河32.7%(光ソリューション+情報コンポーネント)・住友電気工業6.5%営業利益では93.5%・65.2%・28.1%。同じ材料でも、業績への寄与度が違う。

➡️ 2. 古河が光ファイバ生産に約1,000億円の設備投資を開示(8/4・適時開示)
米国・ブラジル・日本・インドの4拠点で実施し、2028年度下期より順次稼働の予定。ローラブルリボンケーブルの製造能力をファイバ数量換算で2025年度末対比おおむね2倍にする計画で、開示には「長期のものも含め、顧客からの購入コミットメントを確認しております」と書かれている。2027年3月期の連結業績への影響は軽微としている。
→ 解釈:光ファイバの需要側に長期の購入コミットがあることを、競合の開示が示した形。同時に、2028年度下期以降は同じ市場の供給能力も増える計画だ。住友電気工業の情報通信関連事業にとって、どちらの向きにも読める材料。

➡️ 3. 年初来高値からの下落率で、御三家の順序が入れ替わった
8/7終値と、株式分割を調整した取引時間中の年初来高値で比べると、住友電気工業▼43%(6/3の3,712.5円)・古河▼38%(5/27の6,241円)・フジクラ▼35%(5/14の7,933円)。7/31時点は住友電気工業▼41%・フジクラ▼47%・古河▼50%で、住友電気工業が3社で最も浅かった。順序が入れ替わったのは今週。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(2点。本文の見立ては書き換えていません)

「御三家で上げも下げも小さい」——先週(7/24→7/31)は住友電気工業▼11.5%・フジクラ▼9.2%・古河▼7.2%で3社中いちばん大きい下落率、今週は3社で唯一の週間下落。年初来高値からの下落率も8/7時点で3社中いちばん深い(上記①-3)。「上げが小さい」の部分は変わらないが、「下げも小さい」の部分は2週続けて実測と合っていない。本文の該当箇所は次回の本文更新で扱う。
「広さの割引」——会社予想PERは住友電気工業19.5倍(1株利益108.99円)・古河25.8倍(同149.25円)・フジクラ26.3倍(同196.88円。いずれも8/7終値で換算)。7/31時点は住友電気工業20.0倍に対し、古河・フジクラは決算前の1株利益で約27倍・約30倍だった。両社の1株利益が決算後の数字に入れ替わったことで差は縮んだが、御三家で最も低いことは変わらない。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(8/1に書いたまま・書き換えていません。太字が8/1時点の条件文、「——」以降が今週の実測です)

(a) 8/3(月)以降、1Q決算と上方修正に対して株価がどう動くか——8/3は終値2,062.5円(▼5.6%)で、同日の取引時間中安値1,973円と終値2,062.5円は、株式分割を調整して比べると2/6以来の低さ。以降は8/4 +4.8%の2,161.5円、8/5 +9.7%の2,371.5円、8/6 ▼9.0%の2,158.5円、8/7 ▼1.3%の2,129.5円。週間は▼2.5%で、同じ週の古河+22.6%・フジクラ+24.3%・TOPIX+1.8%とは方向が分かれた。週間の出来高1億5,473万株は前週の1億5,698万株とほぼ同水準。
(b) 25日線2,487円を終値で上回る日が出るか——週内で最も高い終値は8/5の2,371.5円。同日時点の25日線は2,398.5円で、終値が25日線を上回った日はなかった。25日線は8/7時点で2,349.1円まで下がっている。
(c) 8/6の古河電工、8/7ごろのフジクラの1Q決算で、光・データセンター向けの需要コメントが住友電気工業の1Qと同じ方向か——両社とも増収の理由にデータセンタ関連製品を挙げ、通期予想を上方修正した(上記①-1)。株価は、古河が決算前の8/4 +11.4%・8/5 +9.9%で、開示当日の8/6は▼0.3%。フジクラは開示当日の8/7が+12.8%。
(d) 8/4ごろ 7/31時点の信用残公表(8/1の④に記載)——信用買い残は7/31時点で1,234.9万株。直近3回は7/17の1,145.1万株→7/24の1,096.5万株(▲48.6万株)→7/31の1,234.9万株(+138.5万株)という並び。売り残は131.3万株で、倍率9.41倍(7/24は9.39倍)。

今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

8/10(月)以降、御三家の1Qが出そろった後の、3社の値動きの差。8/7終値時点の年初来高値からの下落率は住友電気工業▼43%・古河▼38%・フジクラ▼35%
8/12(水)ごろ公表の、8/7時点の信用残(8/11は山の日で休場)。7/31時点は買い残1,234.9万株・倍率9.41倍で、1週間で+138.5万株
25日線(8/7時点2,349.1円)を終値で上回る日、または8/3の取引時間中安値1,973円を下回る日が出るか

④ 📅 次に見るもの——8/12(水)ごろ 8/7時点の信用残公表(8/11は山の日で休場)→ 9月上旬ごろ 2Q決算の予定日公表(前期は9/2に公表)→ 2Q決算は例年10月末〜11月初(前期は2025/10/31、その前は2024/11/1)。

前回(8/1)の記録

📌 今週の要点:7/31の15:00に1Q決算。営業利益は前年同期比+61.0%、通期の営業利益予想は4,250億→4,500億円へ修正された。東証の取引終了は15:30なので、この日の値動きに含まれるのは開示後の30分だけ。株価は週間▼11.5%の2,184円で、古河▼7.2%・フジクラ▼9.2%より下げ幅の大きい1週間だった(TOPIXは▼0.2%)。

① 新しく分かったこと

➡️ 1. 四半期ベースで、情報通信が自動車を上回る利益部門になった(7/31開示・1Q決算短信)
1Qのセグメント営業利益は情報通信272.5億円(前年同期比+191.2億円)に対し、自動車260.3億円(同▲5.6億円の減益)。情報通信は売上864.8億円(+248.2億円)で利益率31.5%。会社は「生成AI市場の拡大を背景に、データセンター向けの光配線機器、光デバイスなどの需要が増加」と説明している。
→ 解釈:本文で「利益構成が入れ替わる年」と書いた構造が、1Qの数字として出た形。ただし1四半期の実績であり、通年でこの順位が続くかは決まっていない。

➡️ 2. 通期予想を上方修正。配当予想は据え置き(5/12公表比)
売上5兆3,000億→5兆4,000億、営業利益4,250億→4,500億(+5.9%)、経常4,320億→4,600億、純利益3,200億→3,400億、1株利益102.57円→108.99円。第2四半期累計も営業1,670億→1,950億へ。年間配当予想は39円(7/1効力の1:4分割後・分割前換算156円)で修正はない。

➡️ 3. 会社が「中東情勢」を売上・コストの両面で名指しした
自動車部門は売上が+1,322.0億円と伸びた一方、営業利益は▲5.6億円の減益。会社は減益の理由として「中東情勢の影響による原材料価格上昇」を挙げている。業績予想を修正した説明でも「中東情勢に起因する一部売上の減少やコスト上昇を吸収し」と書かれた。逆方向の材料としては、産業素材関連が「タングステン市況が高騰し需給がひっ迫するなか」超硬製品の受注を伸ばし、営業利益170.5億円(+114.2億円)と5部門で3番目に大きい利益になっている。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(2点。本文の見立ては書き換えていません)

「御三家で上げも下げも小さい」——年初来高値からの下落率は住友電工▼41%・フジクラ▼47%・古河▼50%で順序は変わっていない。ただし今週に限ると▼11.5%で3社のうち最も下げており、下げ局面で3社中いちばん大きい下落率になったのは今週が初めて。
「利益構成が入れ替わる年」——1Qで情報通信が自動車を上回った(上記①-1)。本文の該当箇所は次回の本文更新で扱う。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(7/24に書いたまま・書き換えていません。太字が7/24時点の条件文、「——」以降が今週の実測です)

(a) 7/31の1Q決算——情報通信の年間計画(売上5,000億・営業利益1,300億円)に対し、1Qは売上864.8億円(17.3%)・営業利益272.5億円(21.0%)・利益率31.5%。全社の1Q営業利益970.6億円は、修正後の通期4,500億円の21.6%。7/24に書いた「営業利益4,250億円予想」は、7/31に4,500億円へ修正された。
(b) 押し安値2,151.5円(7/17)を終値で維持できるか——7/28終値2,187.5円まではこの水準の上。7/29終値2,072円・7/30終値2,109.5円はこれを下回った。7/31終値は2,184円。週間安値は7/29の2,002.5円。
(c) 2,600円台を出来高を伴って回復できるか——週間高値は7/31の2,450円(同日の寄付値)で、2,600円台には届いていない。なお7/31の出来高6,308万株は年初来で最も多い。

今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

8/3(月)以降、1Q決算と上方修正に対して株価がどう動くか。7/31は前日比+16.1%の2,450円で寄り付いた後に上げ幅を縮め、+3.5%の2,184円で引けたが、この値動きの大半は15:00の開示より前のもの(同日の前日比は古河+13.2%・フジクラ+12.2%)
25日線2,487円(7/31時点。7/24は2,691円)を終値で上回る日が出るか
8/6の古河電工、8/7ごろのフジクラの1Q決算で、光・データセンター向けの需要コメントが住友電工の1Qと同じ方向か

④ 📅 次に見るもの——8/3(月)決算後の初動→ 8/4ごろ 7/31時点の信用残公表 → 8/6(木)14:00 古河電工1Q8/7(金)ごろ フジクラ1Q(予測日)→ 8/7(金)21:30 米雇用統計(東京が反応するのは8/10)。

📅 これからの予定 — 住友電気工業(5802)に関連するもの

未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。

7/30(木)★FOMC(米金融政策) 結果発表市場全体
日本時間 3:00 結果発表・3:30 議長会見
東京が反応する日: 7/30(木)
7/30(木)〜31(金)★日銀 金融政策決定会合市場全体
結果は7/31昼ごろ・総裁会見15:30
東京が反応する日: 7/31(金)
7/31(金)住友電気工業(5802) 1Q決算発表(会社IRカレンダー掲載・15:00開示予定)自社・予定
15:00開示=本格反応は翌営業日から。御三家の先頭打者
8/6(木)古河電工(5801) 1Q決算(会社発表の予定日・14:00開示)同業・予定
御三家2番手=自社決算の答え合わせと相互比較の材料
8/7(金)ごろフジクラ(5803) 1Q決算(予測日)同業・予測
利益率最高の比較対象。3社の決算が出そろうと電線テーマの温度が確定する
8/7(金)★米雇用統計(7月分)市場全体
日本時間 21:30
東京が反応する日: 8/10(月)
速報直近の動き — 住友電気工業(5802)に関連するかもしれないニュース
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株価と出来事(過去75営業日・調整後終値) 2026-04-24 → 08-14

丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。

IR(会社発表) 業界・市場ニュース 思惑・材料ニュース 時系列の補足
出来事のくわしい一覧(8件・タップで開く)

出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™

終値(調整後)
2,386円
2026-08-14(前日比+2.2%・TOPIX騰落率との差+1.7pt)
上場来高値からの下落
▼35.7%
高値3,712円(2026/06/03・取引時間中)から
直近2日の値動き
8/13+2.8%8/14+2.2%
直近2営業日の前日比
信用倍率
86.6倍
買い残1,137万株/売り残13万株(8/7公表・週次)

3つの視点で見る(2026-07-24時点)

ファンダメンタルズ

営業利益4,182億円(+30.4%)は過去最高。AIデータセンター向けの情報通信部門は増収+46.3%・営業利益ほぼ4倍と急伸中。前期実績では情報通信は売上の6.4%・利益の18.5%、利益の43%は自動車部門。ただし今期会社計画では情報通信の営業利益が1,300億円(+68%)=セグメント利益の約31%へ拡大する——看板と実態の距離は、計画どおりなら今期急速に縮まる。来期の純益▼13%予想は住友電設売却の特益剥落が主因(売却益を除く実力ベースでは会社は実質増益を見込む)で、営業利益は+1.6%と横ばい予想。

需給

信用買い残1,145万株(分割換算)は5月中旬の約900万株から下落局面で増加=逆張り・難平とみられる買いの積み上がり。6/29権利落ちの1:4分割で出来高は2,000万株台へ増え、個人が入りやすくなった直後の1週間で▼14%——買いやすさは下げの速さでもあるのは古河と同じ構図。

テクニカル

6/3高値3,712円→7/17安値2,151.5円(▼42%)の調整を経て、2,400〜2,500円台の攻防。いまの2,469円は25日線(2,691円)の-8.2%下。確認は ①押し安値2,151.5円(7/17)を守るか ②戻り高値2,624円(7/10・取引時間中)超え ③7/31の1Q決算 で。

※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。

1

なぜ、御三家で「最も上げず、最も深く沈まなかった」のに、戻りだけ置いていかれたのか

2025年末を起点にすると、古河6.2倍・フジクラ2.7倍に対して住友電工は2.3倍。下げの深さ(高値→最安値)も▼47%と、フジクラ▼54%・古河▼58%より浅い——ここまでは「振れ幅がいちばん小さい」という一貫した姿です。ところが8/7終値で高値からの下落率を比べると、住友電工▼43%・古河▼38%・フジクラ▼35%で順序が入れ替わります。理由は下げ方ではなく戻り方で、3社とも7月末〜8月頭に安値をつけたあと、8/3〜8/7の1週間で古河+22.6%・フジクラ+24.3%が急反発したのに対し、住友電工だけ▼2.5%と動かなかった。この「振れは小さいが、戻りにも乗らない」という性格を層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。

土台御三家最大の総合力

自動車・電力・情報通信・電子・素材——5部門の「電気を通す」総合企業 構造的な地位

  • 住友グループの中核企業。ワイヤハーネス(自動車の配線)で世界大手、電力ケーブル・光ファイバ・FPC(フレキシブル基板)・超硬工具まで、売上5.1兆円は御三家最大(古河の約3.9倍)
  • コロナ期の2020年には240円(調整後)まで売られ、2025年末でも1,581円と、長く「バリュー株」の値段に置かれていた
  • 5部門のどれかが崩れても他が支える構造が、この会社の値動きの「重さ」と「粘り」の両方を作っている
きっかけAIと電力の追い風

情報通信部門が増収+46.3%・営業利益ほぼ4倍——ただし全社利益の18.5% 部門急伸

  • 生成AIのデータセンター建設ラッシュで光配線製品・光ケーブル・光デバイスの需要が急増。情報通信部門は売上3,266億円(+46.3%)・営業利益774億円(前期199億円のほぼ4倍)
  • 環境エネルギー部門(電力ケーブル・受変電設備)も送電網・再エネ投資で売上1兆1,788億円(+9.0%)と堅調
  • ただし前期実績では情報通信は売上の6.4%・営業利益の18.5%——テーマの主戦場が、会社全体では「一部門」である点が御三家他社との最大の違い(今期会社計画では売上の9.4%・セグメント利益の約31%へ拡大する計画。詳細は決算の章で)
二の矢過去最高益と中計

2/3の+39%上方修正→5/12の過去最高益・分割・中計2028の三点セット 評価の切り上げ

  • 2026/2/3(15:00・引け後)、通期EPS予想を+39%上方修正。面白いのは当日すでにセクター全体の上げで+12.5%動いており、開示翌日の反応は+2.3%と静かだったこと——この会社は自社の修正より「御三家全体の温度」で動く
  • 5/12の本決算は営業利益4,182億円(+30.4%)と過去最高。1:4の株式分割と、中期経営計画2028(2028年度に売上6兆円・営業利益6,000億円・税引前ROIC15%)を同時発表
  • 税引前ROICは9.3%→14.7%へ改善。「バリュー株」から「成長も語れる会社」への評価の切り上げが進んだ
増幅テーマの波と剥落

頂点は御三家で最後——「出遅れ物色」の終着点だった ▼42%の調整

  • 高値の日付を並べるとフジクラ5/14→古河5/27→住友電工6/3。テーマ相場の物色が本命→2番手→出遅れへ回り、最後にこの株が3,712円(年初比2.3倍)をつけた——結果的には、物色が出遅れまで広がった後に3社そろって調整する、典型的なテーマ循環として読める形になった
  • 6/8▼6.7%・6/10▼11.7%とセクターごと崩れ、6/19+10.5%→6/23▼6.7%の乱高下も古河と同じ波形=個別よりセクター連動
  • 6/29権利落ちの1:4分割で商いが急増した直後、7/2〜7/8の1週間で▼14%。7/17に2,151.5円(高値から▼42%)まで下げた
たしかめ固有か地合いか

広さは「安定装置」でもあり「評価を薄める要因」でもある——両方が実測できる 3社比較

  • 安定装置の見方:上げ2.3倍(古河6.2倍・フジクラ2.7倍)、下げの深さも▼47%(フジクラ▼54%・古河▼58%)と、上下どちらの振れ幅も御三家で最も小さかった。AIテーマの外にある自動車部門(1Qでも利益の27%)という別の重心が値動きを抑えた可能性がある——ただし年初の割安度や時価総額の大きさも影響し得るため、この因果は3社1局面の比較だけでは確定できない。

    ただし「振れ幅が小さい」は「いつでも真ん中にいる」という意味ではない。 8/3〜8/7の反発局面では古河+22.6%・フジクラ+24.3%に対して住友電工は▼2.5%で、3社で唯一下げた。この結果、8/7終値の高値からの下落率は住友電工▼43%が3社でいちばん深い。同じ「別の重心」が、下げでは緩衝材に、戻りでは重しに働いた形——非対称なのは相場局面ではなく、この銘柄の反応そのものだと読める(8月の1週間という短い観察であり、次の局面で同じことが起きるとは限らない)。
  • 評価を薄める見方:予想PER 19.5倍はフジクラ(26.3倍)・古河(25.8倍)より低い御三家最低。本稿ではこの評価差を便宜上「広さの割引」と呼ぶ——ただしPER差には、AIの伸びが全社に占める割合の小ささだけでなく、自動車部品事業の景気循環性や利益率の違いも映っている可能性がある
  • 7/17(TOPIX▼2.7%)に▼6.2%と、地合いの急落には他社同様に反応する。少なくともこの日については、事業の広さが市場全体の下げを防いだとは言えない
いまの位置
2.3倍の上げは①AI×光配線と電力の部門急伸 ②過去最高益と中計2028 ③御三家への出遅れ物色の重なりでした。いまの2,129.5円は高値から▼43%、予想PER 19.5倍は御三家最低(古河25.8倍・フジクラ26.3倍)。7/31の1Qでは、事業ミックスの入れ替わりが四半期の数字として出た——情報通信の営業利益272億46百万円が自動車260億26百万円を上回り、四半期では最大の利益部門になった(情報通信は全社売上の6.5%で、全社営業利益の28.1%)。会社は通期の営業利益予想を4,250億→4,500億円へ引き上げている。それでも8/7時点のPERは19.5倍で、御三家最低のまま。ミックスが実際に変わっても割引が縮まなかった、というのが1Q後の1週間の実測——次の答えは、この構成が2Q以降も続くかどうかです
順番に注意 — この銘柄は「決算は引け後・主役はセクター」

① 開示は15:00、反応は翌営業日から
決算は15:00(引け後)が定例です。古河(14:00場中)と違い、当日の株価は決算を織り込んでいません。決算の夜にPTS・ADRを見て、翌朝の寄りで答えが出る——2/3の上方修正も、翌日の反応は+2.3%と静かでした。

② 「減益予想」の中身を分けて読む
来期の純利益▼13%予想は、住友電設の株式売却益(特別利益)の剥落が主因です。売却益を除く実力ベースの前期純利益は2,993億円(会社開示)なので、予想3,200億円は実質増益。本業の営業利益は4,250億円(+1.6%)と横ばい予想——ただし中身は情報通信+526億・環境エネ▼466億(住友電設除外)の入れ替えです。見出しの「減益」だけで判断すると、本業の温度を読み違えます。

③ 御三家の先頭打者として読む
1Q決算は御三家で最初(7/31)に出ます。この会社の光・電力の需要コメントは、1週間後のフジクラ・古河の決算の先行指標。3枚のページを並べて、テーマ全体の温度を測るのが電線株の読み方です(フジクラ・古河のページもあります)。

2

会社は大丈夫なのか(決算と、その土台)

短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。住友電気工業は自動車(ワイヤハーネス・防振ゴム)・環境エネルギー(電力ケーブル・受変電)・情報通信(光配線・光デバイス)・エレクトロニクス(FPC)・産業素材(超硬工具・ダイヤ製品)の5部門。東証プライム上場・3月決算。数字の出どころは決算短信の実数です。

売上高
5兆1,102億
前期比+9.2%
2026年3月期実績。御三家最大(古河の約3.9倍)
営業利益
4,182億
+30.4%・率8.2%
過去最高。来期は4,250億(+1.6%)予想
純利益
3,695億
+90.7%
住友電設売却の特益込み。税引前ROIC 14.7%
EPS(1株利益)
118.4円
→ 予想 102.57円
分割調整後。特益剥落で▼13%・配当39円予想

利益はどこから来ているか——5部門の内訳

  • 自動車売上2兆9,372億(+7.4%)・営業益1,797億 ── ワイヤハーネス・防振ゴム。利益の43%を占める最大部門。売上の57%
  • 環境エネ売上1兆1,788億(+9.0%)・営業益906億 ── 電力ケーブル・モーター用平角巻線・受変電設備(日新電機)・電気工事。送電網・再エネ投資の受け皿
  • 情報通信売上3,266億(+46.3%)・営業益774億(ほぼ4倍) ── データセンター向け光配線・光ケーブル・光デバイス。伸びは最速、ただし売上の6.4%
  • その他2部門エレクトロニクス395億・産業素材314億 ── FPC・超硬工具など。合わせて利益の17%

読み方 ── 株価のテーマ(AI×光)と利益の主役(自動車)がずれている。ただし今期の会社計画では、この構成が大きく入れ替わる。決算説明資料のセグメント予想は、情報通信が売上5,000億円・営業利益1,300億円(前期774億円から+68%)=セグメント利益の約31%へ昇格。一方、環境エネルギーは住友電設の連結除外(前期利益906億円のうち256億円が住友電設分)で440億円へ縮み、自動車は1,840億円とほぼ横ばい。全社営業利益「+1.6%の横ばい」の中身は、利益構成の入れ替えだ。中計2028は売上6兆円・営業利益6,000億円・税引前ROIC15%——うち情報通信の目標は2,400億円で、6,000億円への増益の中心も情報通信に置かれている。

知っておきたい3つのこと

  • 1「減益予想」は特益剥落のみかけ
    純利益3,695億円には住友電設株の売却益が含まれる。来期予想3,200億円(▼13%)はこの一過性の剥落が主因——売却益を除く実力ベースの前期純利益は2,993億円(会社開示)で、3,200億円は実質増益の計画。営業利益も+1.6%と横ばい予想。なおフリーCF 2,503億円には住友電設売却の収入も含まれるため、恒常的な実力はやや割り引いて見る(営業CF 4,252億円が実力に近い)。
  • 2利益率8.2%は御三家の真ん中
    フジクラ16.0%>住友電工8.2%>古河4.9%。利益率と株価の振れ幅がきれいに並ばないのは、住友電工だけ「自動車という別の重心」を持つから。PERは8/7終値でフジクラ26.3倍>古河25.8倍>住友電工19.5倍。順序はテーマ純度どおりのままだが、上位2社との差は7月末までの9〜10倍分から6〜7倍分へ縮んだ——3社そろって1Qで予想EPSを引き上げた結果で、順序の意味は変わっていない。
  • 3注意点
    自動車部門の外部環境——米関税・北米生産の動向が利益の43%に直結 ②中東情勢・原材料高——会社が「予断を許さない」と明記 ③住友理工の防振ゴム事業の吸収分割(2026/6発表)など事業の組み替えが続く今期の設備投資計画3,500億円(前期実績2,432億円から+44%・うち情報通信720億円)——成長投資が利益に転化する前は償却負担が先行する。

この強さを1本の鎖にすると(成立を確認する順番)

データセンター+送電網+自動車の3つの需要 情報通信の増収増益(今期計画:売上5,000億・営業益1,300億=四半期で速度確認) 営業益4,250億(+1.6%)の達成と上振れ 中計2028(営業益6,000億)への道筋 PER 19.5倍という「広さの割引」の解消

この鎖の面白さは最後の輪だけ市場の気分次第なこと。業績が計画どおりでも「広さの割引」が残ればPERは低いまま——逆に情報通信の利益比率が高まれば、割引が剥がれて業績以上に株価が動く余地がある。確認の場は四半期決算(15:00開示)です。

その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く

短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります

成立条件と崩壊条件
この会社の強さが続くために必要な前提と、崩れる合図
前提 1自動車部門の安定

利益の43%を占めるワイヤハーネスの需要が崩れない

  • この部門の1,797億円が全社の錘であり土台。世界の自動車生産と北米市場の動向がそのまま効く
  • 崩れるサイン:米関税の負担増・転嫁の失敗/自動車生産の減速/電動化シフトでの受注構成の悪化
前提 2AI・電力の投資

データセンターと送電網への投資が続く

  • 情報通信(+46.3%増収)と環境エネルギーの成長前提。中計2028の「デジタル・AI」「エネルギー」注力もこの上に立つ
  • 崩れるサイン:米ハイパースケーラーの投資減速/光製品の価格下落/送電網投資の遅延。7/31の自社決算コメントが毎四半期の定点
前提 3中計2028の実行

営業利益4,182億→6,000億円(2028年度)への道筋が見え続ける

  • ROIC重視(税引前15%目標)と資産効率の改善(政策保有株の圧縮など)が評価切り上げの土台。進捗は四半期の営業利益率とROICで測れる
  • 崩れるサイン:中計初年度からの未達/投資負担が先行して利益率が下がる/事業組み替えの停滞
遠い脅威広さの評価

「広さの割引」(御三家最低PER)が続くのか、剥がれるのか

  • 市場が5部門の総合力を「安定」と読めば割引は縮み、「散漫」と読めば残る。情報通信の利益比率(いま18.5%)の推移が、この評価を決める最も分かりやすい数字
  • 逆風時はこの割引が防具になる(高値→最安値の下げ▼47%は御三家最浅)——広さは強気相場で重く、弱気相場で軽い。この非対称性ごと理解して見るべき銘柄
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いまの株価は割高か、割安か(「広さの割引」の値段)

PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算・2026年7月1日効力発生(6/29権利落ち)の1:4分割は調整済み)。

PERの推移(直近2年・日次) 2024-05 → 2026-08-14

計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。開示は一貫して15:00(引け後)のため、翌営業日から分母に反映。

いま
PER 21.9倍
2026-08-14(終値ベース・会社予想EPS 108.99円)
直近2年の中央値
14.8倍
およそ8〜34倍のレンジで推移
参考:御三家
26.3倍/25.8倍
フジクラ26.3倍・古河25.8倍(8/6・8/7の1Q決算で修正した予想EPSを8/7終値で換算)——住友電工が最低

読み方 ── この2年のPERは13.3倍→高値時36倍→いま19.5倍。この会社もEPS予想の上方修正を続けてきた(分割調整後44.88円→108.99円と2年で2.4倍)ため、株価が2.3倍になってもPERの上昇は緩やかでした。いまの19.5倍は御三家で最も低い水準——「AIの会社」としては安く、「自動車部品の会社」としては高め、という評価差(本稿でいう広さの割引。ただし要因は分散だけでなく、利益純度・景気循環性・利益率の違いも含む)が数字になっています。ただし7/24時点の「24.1倍 vs フジクラ33倍・古河29倍」に比べると差は大きく縮みました——3社とも1Q決算で予想EPSを引き上げたため、御三家全体の分母が入れ替わった結果です。割引が縮んだのは、この会社の評価が上がったからではなく、比較相手の分母が大きくなったから——「広さの割引」の縮小を、評価の切り上げと読み違えないことが、いまの物差しの注意点です。この物差しが動くとすれば、きっかけは情報通信部門の利益比率の変化——今期計画どおりなら約31%まで上がります。

いまの株価に織り込まれている前提

いまの2,129.5円(予想PER 19.5倍)は、「自動車が安定し、AI・電力の伸びが計画どおり続く」という前提を、御三家で最も控えめな物差しで織り込んだ値段です。期待の乗り方が小さい分、下げの深さは3社でいちばん浅く済みました(高値→最安値で▼47%、フジクラ▼54%・古河▼58%)。ただしその同じ性格が、8月の戻り局面では上値の重さとして出ています。

崩れる合図──2Q(10月末〜11月初)で情報通信の営業利益が四半期272億円の水準から落ち、自動車を再び下回る自動車部門の減益(1Qは▲5億61百万円)が原材料・銅価・関税でさらに深まる/中計初年度から計画未達の気配/御三家3社のなかで住友電工だけが戻りに乗らない状態が続く(テーマの物色対象から外れる)。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。

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価格の地図——過去1年、どの値段で折り返してきたか

売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。

価格の地図(直近1年・調整後終値) 2025-07-29 → 2026-08-10

この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜⑤は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 108.99円(2027年3月期・2026-07-31開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。現在値 2,161円は③支持帯(2,050〜2,196円)の中にあります。

① 抵抗帯 2,535〜2,801円(3月〜4月に3回接触・PER23.3〜25.7倍)

接触3回:反落2・上抜け1・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=03/11、03/26、04/23

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

② 支持帯 2,343〜2,558円(4月〜6月に4回下げ止まり・PER21.5〜23.5倍)

接触4回:下げ止まり4・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=04/15、05/01、05/20、06/11

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

③ 支持帯 2,050〜2,196円(いまの株価がいる帯・2月〜7月に4回下げ止まり・PER18.8〜20.1倍)

接触4回:下げ止まり4・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=02/18、03/09、03/31、07/17

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

④ 抵抗帯 1,614〜1,847円(25年11月〜26年1月に3回接触・PER14.8〜16.9倍)

接触3回:反落2・上抜け0・未決着1|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=11/04、12/10、01/07

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

⑤ 支持帯 1,380〜1,566円(25年11月〜26年1月に3回下げ止まり・PER12.7〜14.4倍)

接触3回:下げ止まり3・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=11/21、12/18、01/09

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

(②に重なる枠帯)26年5月の大きな上げの起点 2,475〜2,580円

2026-05-01から5営業日で+29.0%の上げが始まった日の値幅|その後の再訪4回:下げ止まり2・割れ2・未決着0|②の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の79%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯。ほかに①とも一部交差

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 390〜398円(23年10月の大きな上げの起点・現換算PER3.6〜3.7倍)

5営業日で+16.1%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 697〜715円(25年6月の大きな上げの起点・現換算PER6.4〜6.6倍)

5営業日で+10.5%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 728〜769円(25年1月の大きな下げの起点・現換算PER6.7〜7.1倍)

5営業日で-12.0%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前)——ほか2本を開く
693〜708円(25年3月の大きな下げの起点・現換算PER6.4〜6.5倍)

5営業日で-11.7%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

454〜462円(23年9月の大きな下げの起点・現換算PER4.2〜4.2倍)

5営業日で-4.5%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

参考:PERの物差し(会社予想EPS 108.99円=2027年3月期予想・2026-07-31開示)

13倍=1,417円/14倍=1,526円/19倍=2,071円/20倍=2,180円/25倍=2,725円/26倍=2,834円。現値2,161円≒PER19.8倍。

※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。

⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅(値動きの大きい順に各方向3本まで・今回ほかに6本の起点を省略)。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。

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テクニカルと需給の現在地

下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。

下値の目安とサイン(日足75本) 〜2026-08-14

↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円・分割調整後)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。

━ 青い線=25日線(2,691円)7月の急落で線の下へ。いまの2,469円は線の-8.2%下——戻りの最初の壁
━ 赤い点線=押し安値(2,151.5円・7/17)高値から▼42%の位置。ここを終値で割ると調整の第2段階入り(強い警戒)
上の節① 2,624円(7/10・取引時間中高値)分割直後の急落を一度止めた戻り高値(終値は2,582円)。ここを出来高を伴って超えると底打ちの形が見えてくる
上の節② 2,900円前後 → 3,712円(6/3高値)5〜6月に商いを伴った2,900〜3,500円台は戻り売りの在庫が厚い帯
下の節 2,151.5円の下実測の節は2月の急騰起点(1,900円前後)まで薄い。急落時に支えが少ない区間
200日線は2,139円急騰前の安い価格帯を長く含むため大きく遅行し、現在の業績水準の妥当価格を示すものではない。長期の物差しはフル指標版

信用残の1年

信用買い残(あとで売る予約)/信用売り残(あとで買い戻す予約)の推移

信用残(週次)と売買代金 2025-07 → 2026-08-14

左目盛:万株(線・1:4分割前は4倍換算で連続表示)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。

━ 赤い線=信用買い残(あとで売る予約)いま1,145万株(7/17公表・分割換算)=出来高の0.5日分。5月中旬の約900万株→7月1,145万株と、下落の過程で増えた=逆張り・難平とみられる買いの積み上がり。戻り局面では「やれやれ売り」の在庫になる
━ 青い線=信用売り残(あとで買い戻す予約)98万株・倍率12倍。時価総額約7.8兆円の大型株で、需給の主役は機関・海外勢の資金フロー
棒グラフ=売買代金1日平均約745億円(直近60日)。6/29の権利落ち以降、出来高は2,000万株前後に増加

まとめ ── 7/17の2,151.5円でいったん下げ止まり、2,400〜2,500円台の攻防。御三家の中で最も浅い調整だが、信用買い残の積み上がりは戻りの重さとして効きやすい。7/31の1Q決算(御三家の先頭打者)が次の方向を決める公算。全体の結論は最終章「総合判断」へ。

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総合判断と、今後の注目点

ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:過去最高益・前期は利益の43%が自動車、今期は情報通信が営業益1,300億円(+68%)=約31%へ昇格する計画。来期の「純益減益予想」は特益剥落が主因で実質増益計画/需給:分割で商い増・信用買い残は下落局面で増加/テクニカル:▼42%調整から2,400円台で方向待ち。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。

✅ 反転・続伸が「本物」と確認できるサイン(上向き)

  • 7/31の1Q決算で、情報通信が年間計画(売上5,000億・営業利益1,300億円)へ向かう速度を保ち、投資増(今期計画3,500億円)を吸収しながら利益率を維持している——上方修正の有無より、この計画の前提が強まったかが本筋(昨年同様の初回からの上方修正が出ればなお強い)
  • 戻り高値2,624円(7/10・取引時間中)を終値で超え、出来高も伴う——分割後の下げの形の否定
  • 8月頭の古河・フジクラの決算でも、データセンター需要の強さが3社共通で語られる
  • 情報通信部門の利益比率が高まり、「広さの割引」(御三家最低PER)が縮み始める

⚠ 調整継続・警戒のサイン(下向き)

  • 押し安値2,151.5円(7/17)を終値で割り込む——下の実測の節は薄く、下落が加速しやすい
  • 1Q決算で情報通信の増収が鈍る・自動車部門の利益が関税負担で崩れる
  • 御三家のどこかの決算でデータセンター需要の減速が語られる——セクター連動が強く、他社の失望も直撃する(6月の実例)
  • 中計2028の初年度から計画未達の気配・投資負担の先行
  • 信用買い残の増勢が続く(逆張り・難平とみられる在庫の積み増し)

📅 次に見るカレンダー

  • 7/31:自社 第1四半期決算——御三家の先頭打者(会社IRカレンダー掲載・15:00開示→本格反応は翌営業日)
  • 8/6:古河電工 1Q決算(会社発表の予定日)——相互比較の材料
  • 8/7ごろ:フジクラ 1Q決算——3社出そろいで電線テーマの温度が確定
  • 随時:米関税・自動車生産の報道/銅価格・ドル円/米ハイパースケーラーの設備投資報道
  • 10月末〜11月頭:第2四半期決算(前年は10/31)

🧾 ニュースの見立てと答え合わせ — 住友電気工業(5802)

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出典・参考資料

このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。

出典をすべて見る(タップで開く)

住友電気工業の適時開示(一次情報)

  • 2024/5/10 2024年3月期 決算短信──2025年3月期予想(分割調整後EPS 44.88円)の出典
  • 2024/8/1〜2025/2/4 四半期決算短信──EPS 46.48→48.09→51.29円と修正を重ねた出典
  • 2025/5/13 2025年3月期 決算短信──2026年3月期予想(EPS 60.91円)の出典
  • 2026/2/3 2026年3月期 第3四半期決算短信(15:00開示)──通期予想の+39%上方修正(分割調整後EPS 73.73円→102.58円)の出典
  • 2026/5/12 2026年3月期 決算短信──売上5兆1,102億円・営業利益4,182億円(+30.4%・過去最高)・純利益3,695億円(住友電設売却の特益込み)・部門別実数(自動車2兆9,372億/1,797億・環境エネルギー1兆1,788億/906億・情報通信3,266億/774億・エレクトロニクス4,091億/395億・産業素材3,884億/314億)・税引前ROIC 14.7%・フリーCF 2,503億円・2027年3月期予想(売上5兆3,000億・営業益4,250億・純益3,200億)の出典
  • 2026/5/12 株式分割及び定款一部変更に関するお知らせ──1:4分割(6/29権利落ち・7/1効力発生)の出典/「中期経営計画2028」の策定に関するお知らせ──売上6兆円・営業利益6,000億円・税引前ROIC15%目標の出典
  • 2026/5/22 決算説明会資料(業績説明・補足資料)──セグメント別の今期予想(情報通信 売上5,000億・営業利益1,300億/環境エネルギー440億〈住友電設除外〉/自動車1,840億ほか)・実力ベース純利益2,993億円・設備投資計画3,500億円(うち情報通信720億円)・中計2028のセグメント別目標(情報通信2,400億円ほか)の出典
  • 2026/6/26 住友理工との会社分割(簡易吸収分割)契約締結に関するお知らせ──事業組み替えの出典
  • 住友電気工業 公式サイト(決算短信・説明資料の原本は公式サイトIRページから)

データの出典

  • 株価・出来高・売買代金・信用残・TOPIX:証券取引所が公表する市場データ・各社の決算資料をもとにアルミナが整備したデータベース(株価・出来高・信用残は2026/7/1効力発生の1:4分割を調整済み)
  • PER・移動平均・RSI等の指標:上記データからアルミナが算出(計算方法は各章に記載)
  • フジクラ・古河電工との比較(株価倍率・PER・営業利益率・高値日):当サイトの両社ページと同一基準日・同一方法で算出
  • 「電線株の復調を探る」報道:Bloomberg 2026/7/22

決算数値は適時開示の実数。「ワイヤハーネス世界大手」等の事業上の位置づけは公知の事実に基づく記述です。

このページの約束:①嘘を書かない ②煽らない ③外れる条件(見直しのサイン)を必ず書く ④どこにも誘導しない。「上がる/下がる」は言い切らず、しくみ・事実・見直しの条件・見ておく場所だけをお伝えします。