銘柄レポート🔖 毎週土曜更新
AI半導体・HBMの検査装置(テスタ)で世界首位級——「作られた半導体は、必ず検査される」という位置に立つ会社。EPS予想を2年で165円→912円と5.5倍に塗り替え続け、株価はコロナ期の約43倍となる高値35,940円(6/25)へ。いまは高値から▼10%の32,190円(8/7終値)、それでも予想PERは約35倍。
この高い物差しを、「テスタ市場は過去最大」という見通しはどこまで支えるのか——良い決算でも売られた4月の実例、±5%が日常の乱高下の構造まで、この1ページで整理する。
📌 今週の要点:7/31終値32,500円→8/7終値32,190円の週間▼1.0%(同じ期間のTOPIXは+1.8%)。週の値幅は安値30,080円(8/4)〜高値33,840円(8/5)で、決算をはさんだ前週(安値24,135円〜高値32,940円)より狭い。出来高も週平均886万株と、前週の1,348万株から3分の2に減った。最大イベントを通過したあとの1週間。
① 新しく分かったこと
➡️ 信用残(7/31時点・8/4発表)は買い残が減り、売り残が増えた
売り残は80.6万株(7/24時点)→136.3万株(+69.1%)、買い残は273.7万株→192.1万株(▼29.8%)。残高そのものは買い残のほうがなお多いが、信用倍率は3.40倍→1.41倍と、7/17時点の5.43倍から2週で3分の1以下になった。株価が2日で+29.0%動いた週に、増減の向きが買い方と売り方で逆になった形。
➡️ 自社株買いは金額の枠を90.7%まで使った(8/3開示)
7/1〜7/31に1,738,500株・496.0億円を市場で買い付けた(1株あたり約28,532円)。2025/10/28決議の枠は上限1,800万株・1,500億円(取得期間は2026/10/28まで)で、7/31時点の累計は5,353,300株・1,360.2億円。株数では枠の29.7%だが、金額では90.7%を使っている。
→ 1,500億円÷1,800万株=1株8,333円が、株数と金額の2つの上限がちょうど釣り合う値段。実際の取得単価はそれを大きく上回っているため、株数の枠より金額の枠が先に埋まる。金額枠の残りは約140億円。
➡️ 週の前半は下げ、8/5に大きく戻した
8/3の韓国市場ではサムスン電子とSKハイニックスがともに9%近く下げたと日経が報じ、8/4には「メモリ不足は少なくとも2028年まで解消しない」というサムスンの見解も伝えられた。6857は8/3▼3.3%・8/4▼1.4%と下げたあと、8/5に+8.8%(33,720円)。同じ8/5のTOPIXは+2.1%だった。
② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(前回からの継続)。本文(7/24執筆)と、その導入部にある「いまは28,945円、それでも予想PERは約45倍」という一文は、7/29にEPS予想の分母が641.61円→911.64円へ入れ替わる前に書いたもので、いまの姿と合っていない。加えて、今週分かった自社株買いの枠の消化(金額で90.7%・残り約140億円)も本文の需給の章にない論点。この欄では本文の見立てを勝手に書き換えない運用のため、今回も本文には手を入れていない——直しが要るという印だけ立てて、次回の本文更新で扱う。
③ 🔒 前に見ていた材料、その後(条件の文言は8/1に書いたまま・書き換えていません)
(d) 「8/4頃に発表される信用残(7/31時点)で、売り残80.6万株(7/24時点)がどう動くか」
→ 136.3万株(+69.1%)だった。買い残は273.7万株→192.1万株、信用倍率は3.40倍→1.41倍。
(e) 「上場来高値35,940円(6/25)に対する位置——7/31終値32,500円はそこから▼9.6%」
→ 8/7終値32,190円で▼10.4%。週の高値33,840円(8/5)で見ると▼5.8%。
(f) 「9月末〜10/1の構成比率引き下げの前後で、出来高が普段(直近20日平均990万株)とどう違うか」
→ 実施は10/1のためまだ先。今週の出来高は週平均886万株、8/7時点の直近20日平均は1,004万株。
今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)
(g) 8/12頃に発表される信用残(8/7時点)で、売り残136.3万株・信用倍率1.41倍がどう動くか
(h) 9月初旬に開示される自己株式の取得状況(8月分)で、金額枠の残り約140億円がどれだけ使われたか
(i) 8/5の高値33,840円(上場来高値35,940円まで▼5.8%)に対して、終値がどのあたりで動くか
④ 📅 次に見るもの——8/12頃 信用残(8/7時点)・8月下旬 NVIDIA決算・9月初旬 自己株式の取得状況(8月分)・10/1 日経平均の構成比率引き下げ実施・10月下旬 2Q決算。
📌 今週の要点:7/24終値28,945円→7/31終値32,500円の週間+12.3%(同じ期間のTOPIXは▼0.2%)。ただし一本調子ではなく、決算直前の7/28に▼10.1%、7/29のザラ場では24,135円(6/25高値から▼32.8%)まで売られ、7/29 15:30の決算・通期予想の引き上げを受けて7/30 +10.9%・7/31 +16.3%=2日で+29.0%という往復だった。週の値幅は安値24,135円〜高値32,940円。
① 新しく分かったこと
➡️ 7/29 15:30、通期予想が引き上げられた
1Q(4〜6月)の実績は売上3,674.73億円(+39.3%)・営業利益1,899.90億円(+53.3%)・親会社の所有者に帰属する四半期利益1,747.80億円(+93.8%)、1株当たり241.27円。同時に通期予想が売上1兆4,200億→1兆7,140億円(+20.7%)、営業利益6,275億→8,460億円(+34.8%)、当期利益4,655億→6,600億円(+41.8%)、EPS 641.61円→911.64円に修正された。
→ 会社が挙げた理由は「特に推論用AI半導体向けのテスト需要は、当社グループの2026年4月時点の想定を大きく上回ると見込んでいます」(開示原文)。学習用ではなく推論用が名指しされた点が、4月時点の説明との差分。
➡️ 決算の直前まで売られていた
7/28の▼10.1%は、AI関連株が世界的に売られた局面と重なる(同日Bloombergが「AI Greed Turns Into Fear」と報じ、7/29にはSKハイニックスが最高益ながら失望売りと報じられた)。信用の売り残は7/17の54.2万株から7/24に80.6万株へ約49%増え、信用倍率は5.43倍→3.40倍に低下していた。開示の前に警戒側のポジションが積み上がっていた形。
➡️ 10/1から日経平均での比率が引き下げられる
8/1報道。株価換算係数を7.2→6.4に調整し、構成比率を12.2%から10%以下にする(2022年に導入された上限ルール)。日経平均に連動する資金の保有量に関わる、業績とは別系統の需給要因。
② 見立ては変わったか → 🚩 要検討。理由は2つ。(1) 本文(7/24執筆)は「予想PER 45倍=修正の連打への前払い」を軸にしているが、7/29にEPS予想が641.61円→911.64円へ変わり、株価が12%上昇した7/31終値でも予想PERは35.7倍(前期実績EPS 515.15円で見た実績PERは63.1倍)。分母が入れ替わったので、本文とページ冒頭リード文の割安度の書き方は前提が古い。(2) 10/1の構成比率引き下げは本文の需給の章にない論点。本文の見立ては今回は変えていない(次回の本文更新で扱う)。
③ 🔒 前に見ていた材料、その後(前回=開設時に書いたまま・書き換えていません)
(a) 「7/29の1Q決算で、通期予想(営業益6,275億円・EPS 641.61円)の上方修正が出るか」
→ 7/29 15:30に「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」が開示され、営業利益8,460億円・EPS 911.64円になった。
(b) 「押し安値26,000円(7/17)を終値で維持できるか」
→ 7/28終値25,510円・7/29終値25,200円でこの水準を下回った(7/29のザラ場安値は24,135円)。その後7/30終値27,935円・7/31終値32,500円。
(c) 「32,000円台(6/19の戻り水準)を出来高を伴って回復できるか」
→ 7/31終値32,500円、出来高1,813万株(直近20日平均990万株の1.8倍)。
今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)
(d) 8/4頃に発表される信用残(7/31時点)で、売り残80.6万株(7/24時点)がどう動くか
(e) 上場来高値35,940円(6/25)に対する位置——7/31終値32,500円はそこから▼9.6%
(f) 9月末〜10/1の構成比率引き下げの前後で、出来高が普段(直近20日平均990万株)とどう違うか
④ 📅 次に見るもの——8/4頃 信用残(7/31時点)・8月下旬 NVIDIA決算・10/1 日経平均の構成比率引き下げ実施・10月下旬 2Q決算。
未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。
丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。
出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™
売上+45%・営業利益+119%・営業利益率44%——AI半導体の検査需要を、SoCテスタとメモリテスタ(HBM向け)の両輪で総取りしている。会社は「テスタ市場は過去最大になる」と見通し、7/29に今期EPS予想を641.61円→911.64円へ引き上げた。1Q(4〜6月)の営業利益率は51.7%で、通期計画の49.4%を上回って始まっている。注意点はPER35倍台が「911.64円は通過点」とみなしていること——4/27の決算では営業益2倍・来期+25%予想でも翌日▼5.6%と売られた。物差しの高さそのものが最大の変数。
信用買い残192万株(7/31公表)は出来高の0.2日分と極めて軽く、個人の信用はほぼ関係ない。値段を決めるのは世界の半導体資金の出入りで、米マイクロンの決算で+15.1%(6/25)、市場急落日に▼7.2%(7/17)と、外から来る資金の波がそのまま値動きになる。時価総額約21兆円の指数中核銘柄。
3/31安値19,720円→6/25高値35,940円(+82%)→7/17安値26,000円(▼28%)と、上下とも値幅が大きい。いまの32,190円(8/7終値)は25日線(29,654円・8/7時点)の+8.6%上。確認は ①押し安値26,000円(7/17)を守るか ②32,000円台の定着(8/7終値で回復済み) ③10月下旬の2Q決算 で。
※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。
コロナ安値の約39倍・予想PER35倍。この評価を支える構造と、6/25の頂点から▼10%の位置で試されているものを層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。
① 開示は15:30、反応は翌朝から
決算は15:30(引け後)が定例です。4/27の決算も、答えは翌4/28の▼5.6%に出ました。決算の夜は米国市場・ADRの反応が先に出るので、翌朝の寄り付きが本番です。
② 「良い決算=上がる」が通用しない物差し
営業益2倍・来期+25%予想でも売られたのが4月の実例です。この高い物差しは「予想の上を行く」ことへの前払いで、会社予想と市場の期待の距離がすべて。決算の数字だけ見て「良かったのに下がった」と混乱しないための前提です。
③ 自社決算のない日はNVIDIA・マイクロンを見る
6/25の上場来高値は米マイクロンの決算が作りました。この株の日々の値動きはAI投資の温度計——NVIDIA(8月下旬)・マイクロン(9月下旬)の決算日は、自社決算と同格のイベントとして扱うのがこの銘柄の読み方です。
短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。アドバンテストは半導体テスタの世界大手。テストシステム事業(SoCテスタ・メモリテスタ)とサービス他(消耗品・保守)の2部門。東証プライム上場・3月決算(IFRS)。数字の出どころは決算短信の実数です。
営業利益率の合格ラインは44%から49%台へ ── 前期の営業利益率44.2%は製造業として突出した水準。これに対し1Q(4〜6月)は51.7%(営業利益1,899.9億円 ÷ 売上3,674.7億円)、7/29に引き上げられた通期計画は49.4%(8,460億円 ÷ 1兆7,140億円)で、会社自身が水準の切り上がりを織り込んでいる。この銘柄で見るべき合格ラインは、44%ではなく49%台。ただし1Qの51.7%が通期計画を上回っているのはまだ1四半期分の数字で、半導体テスタは案件構成で四半期ごとに振れる。検査工程の「関所」の地位と、高付加価値テスタへの集中の結果だが、この利益率自体が「需要が供給を上回っている」ことの証拠でもある。供給が追いつき価格競争が戻れば、利益率は下がる——利益率の推移が、関所の通行料が維持できているかの体温計になる(各数値は決算短信より。下の出典参照)。
この鎖は最初の輪(AI投資)だけが外部要因で、残りはそこから機械的に流れてくる——だからこの株は「AI投資の温度計」として動く。確認の場は四半期決算(15:30開示)と、NVIDIA・マイクロンの決算です。
その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く
短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります。
PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算)。
計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。開示は一貫して15:00/15:30(引け後)のため、翌営業日から分母に反映。会社が通期EPS予想の開示を始めた2024年10月末からの系列。
読み方 ── 特徴的なのは、EPS予想が2年で5.5倍になっても、PERが市場平均の2倍超に留まり続けていること。普通は利益が伸びるとPERは落ち着きますが、この株は「次の修正」を織り込んで物差しごと切り上がってきました。いまの35.3倍は、7/29に+77%へ引き上げられた会社予想を「またどうせ超える」とみなした値段。分母が42%増えたのに株価も追いかけたため、物差しは45倍から35倍へ下がっただけで、割安になったわけではありません。だからこそ、修正が止まった瞬間の下げ幅も大きい——4/27に営業益2倍の決算を出して翌日▼5.6%だったのは、この構造の実演です。
いまの株価に織り込まれている前提
いまの32,190円(8/7終値・予想PER 35.3倍)は、「AI半導体の増産・複雑化が続き、EPS 911.64円をさらに上回ってくる」という前提を織り込んだ値段です。テスタ市場「過去最大」の見通しと、上方修正を連打してきた実績への前払い。
崩れる合図──10月下旬の2Q決算が修正なしの「計画どおり」に終わる/NVIDIA・マイクロンの決算でAI投資の減速が語られる/利益率が下がり始める。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。
売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。
この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯。支持と抵抗の両方の記録が同じ価格圏に重なった帯は売り買いが交錯した帯として1本にまとめています。枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜⑤は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 911.64円(2027年3月期・2026-07-29開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。
接触3回:反落3・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=01/29、02/26、05/25
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
接触4回:下げ止まり4・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=02/20、04/22、05/19、07/17
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
支持側と抵抗側の記録が同じ価格圏に重なった帯(重なり率50%超のため1本に統合)。
支持ピボット4回(下げ止まり4・割れ0・未決着0|接触日=02/06、03/09、06/11、07/29)
抵抗ピボット3回(反落3・上抜け0・未決着0|接触日=10/30、11/20、01/14)
判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
接触3回:下げ止まり3・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=11/19、12/18、03/31
この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い
2025-10-23から5営業日で+35.3%の上げが始まった日の値幅(6.5ATR)|形成後、価格はまだ一度もこの帯に戻っていません(再訪なし)
5営業日で+24.7%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
5営業日で+17.0%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
5営業日で-22.6%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
5営業日で-15.7%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
5営業日で-12.7%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。
参考:PERの物差し(会社予想EPS 911.64円=2027年3月期予想・2026-07-29開示)
18倍=16,410円/19倍=17,321円/27倍=24,614円/33倍=30,084円/37倍=33,731円/38倍=34,642円。現値34,260円≒PER37.6倍。
※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。
⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅(値動きの大きい順に各方向3本まで・今回ほかに17本の起点を省略)。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。
下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。
↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。
信用残の1年
信用買い残(あとで売る予約)/信用売り残(あとで買い戻す予約)の推移
左目盛:万株(線)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。
自社株買いの枠は、金額のほうが先に尽きかけている
2025年10月28日の決議で走っている自社株買いは、1,800万株(上限)/1,500億円(上限)・2026年10月28日までという二重の枠です。8/3開示の進捗(2026年7月31日現在)は、取得済み5,353,300株・1,360.2億円——金額では枠の90.7%を使い、残りは約140億円。一方株数では枠の29.7%にとどまります。
差が開いたのは、この1年で株価が大きく上がり、同じ金額で買える株数が減ったため。金額枠が先に尽きれば、株数枠を1,800万株まで使い切らないまま取得は止まります。7月単月では1,738,500株・496.0億円を買っており、このペースなら残り約140億円は長くは持ちません。
期限(2026年10月28日)まで約3ヶ月あるので、枠を使い切ったあとに新しい決議が出るかどうかが需給の次の分かれ目。次の進捗開示は9月初旬(8月分)です。
なお残り約140億円は、この銘柄の1日の売買代金(約2,634億円)の0.05日分にすぎません。規模として値段を決める要素ではない——書く価値があるのは「枠が尽きかけている」という事実と、次の決議の有無という論点のほうです。あわせて10/1から日経平均の構成比率が12.2%→10%以下に引き下げられることが決まっています(指数算出ルールの変更で、影響額は本ページでは算定していません)。
まとめ ── 6/25の頂点から▼10%。7/29の1Q決算が上方修正で答えを出し、株価は2日で+29.0%の32,500円(7/31)まで戻した。需給は極めて軽く、値段はAI投資の温度と地合いで決まる。次の点検は8月下旬のNVIDIA決算と10月下旬の2Q決算。全体の結論は最終章「総合判断」へ。
ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:検査の関所として1Qの営業利益率51.7%(通期計画49.4%)・7/29も上方修正で修正の連打は継続。ただしPER35倍台は「さらに上」を要求する物差し/需給:信用は無視できるほど軽く、主導は世界の半導体資金。自社株買いは金額枠の90.7%を消化/テクニカル:高値から▼10%・±5%が日常の乱高下。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。
このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。
決算数値は適時開示の実数。シェアに関する記述は報道・公知情報に基づき、「首位級」の表現に留めています。