銘柄レポート🔖 毎週土曜更新

アドバンテスト(6857)株価分析 電気機器

AI半導体・HBMの検査装置(テスタ)で世界首位級——「作られた半導体は、必ず検査される」という位置に立つ会社。EPS予想を2年で165円→912円と5.5倍に塗り替え続け、株価はコロナ期の約43倍となる高値35,940円(6/25)へ。いまは高値から▼10%の32,190円(8/7終値)、それでも予想PERは約35倍
この高い物差しを、「テスタ市場は過去最大」という見通しはどこまで支えるのか——良い決算でも売られた4月の実例、±5%が日常の乱高下の構造まで、この1ページで整理する。

アドバンテストの今と見どころ📊 株価データ:2026-08-14終値(毎日夜更新)
✍ 見立て・本文:2026-07-24執筆(週1+イベント時更新)
次回の本文更新:8/15(土)ごろ
30秒だけの人へ
  • 半導体の性能を出荷前に検査する装置(テスタ)の世界大手。NVIDIAのGPUのような高性能SoCと、HBM(AI用の高性能メモリ)の両方の検査で首位級のシェアを持ち、「AI半導体が作られるほど検査が増える」位置に立つ。前期は売上1兆1,286億円(+45%)・営業利益4,991億円(+119%)・営業利益率44%という水準まで急拡大した。
  • 株価の燃料はEPS予想の連続上方修正——165円→228→244→303→378→452円、そして実績515円・今期予想911.64円と2年で5.5倍。6/25には米マイクロンの好決算(HBM需要)を受けて上場来高値35,940円(コロナ安値の約43倍)。7/29の1Q決算で予想EPSが641.61円→911.64円へ引き上げられたあと、株価は32,190円(8/7終値)=予想PER35.3倍。▼10%・+16%の日も出る乱高下が続く。
  • 注目していた7/29の1Q決算では、通期EPS予想が641.61円→911.64円へ引き上げられ、株価は2日で+29.0%の32,500円(7/31)。その後の1週間は8/5高値33,840円・8/7終値32,190円で、週間では▼1.0%。次の焦点は8月下旬のNVIDIA決算と、10/1からの日経平均の構成比率引き下げ(12.2%→10%以下)。株価の物差しは上場来高値35,940円(6/25)・7/29安値24,135円。
いまの状態
業績前期は売上1兆1,286億円(+45%)・営業利益4,991億円(+119%・営業利益率44%)・EPS 515円。今期は7/29に予想を引き上げ、売上1兆7,140億・営業利益8,460億・EPS 911.64円(4月予想比で+20.7%/+34.8%/+42%) 株価の流れ3/31安値19,720円→6/25高値35,940円(+82%)→7/29安値24,135円(▼32.8%)→決算後2日で+29.0%の32,500円(7/31終値)→8/5高値33,840円・8/7終値32,190円。▼10%・+16%の日も出る 需給信用買い残192万株(7/31時点)=出来高の0.2日分と極めて軽い(売り残136万株・信用倍率1.41倍)。値段を決めるのは世界の半導体資金の出入り(米マイクロン・NVIDIA決算で動く)。加えて10/1から日経平均の構成比率が12.2%→10%以下に引き下げられる。自社株買いは枠1,500億円のうち1,360.2億円を7/31までに使った(8/3開示) 割安度予想PER 35.3倍(8/7終値。7/29にEPS予想が641.61円→911.64円へ引き上げられ、分母が入れ替わった)。前期実績EPS 515円で見た実績PERは62.5倍。市場平均を大きく上回るPER=「修正の連打が続く」ことへの前払い
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📝 今週なにが変わったか 8/8更新

📌 今週の要点:7/31終値32,500円→8/7終値32,190円の週間▼1.0%(同じ期間のTOPIXは+1.8%)。週の値幅は安値30,080円(8/4)〜高値33,840円(8/5)で、決算をはさんだ前週(安値24,135円〜高値32,940円)より狭い。出来高も週平均886万株と、前週の1,348万株から3分の2に減った。最大イベントを通過したあとの1週間。

① 新しく分かったこと

➡️ 信用残(7/31時点・8/4発表)は買い残が減り、売り残が増えた
売り残は80.6万株(7/24時点)→136.3万株(+69.1%)、買い残は273.7万株→192.1万株(▼29.8%)。残高そのものは買い残のほうがなお多いが、信用倍率は3.40倍→1.41倍と、7/17時点の5.43倍から2週で3分の1以下になった。株価が2日で+29.0%動いた週に、増減の向きが買い方と売り方で逆になった形。

➡️ 自社株買いは金額の枠を90.7%まで使った(8/3開示)
7/1〜7/31に1,738,500株・496.0億円を市場で買い付けた(1株あたり約28,532円)。2025/10/28決議の枠は上限1,800万株・1,500億円(取得期間は2026/10/28まで)で、7/31時点の累計は5,353,300株・1,360.2億円。株数では枠の29.7%だが、金額では90.7%を使っている。
→ 1,500億円÷1,800万株=1株8,333円が、株数と金額の2つの上限がちょうど釣り合う値段。実際の取得単価はそれを大きく上回っているため、株数の枠より金額の枠が先に埋まる。金額枠の残りは約140億円。

➡️ 週の前半は下げ、8/5に大きく戻した
8/3の韓国市場ではサムスン電子とSKハイニックスがともに9%近く下げたと日経が報じ、8/4には「メモリ不足は少なくとも2028年まで解消しない」というサムスンの見解も伝えられた。6857は8/3▼3.3%・8/4▼1.4%と下げたあと、8/5に+8.8%(33,720円)。同じ8/5のTOPIXは+2.1%だった。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(前回からの継続)。本文(7/24執筆)と、その導入部にある「いまは28,945円、それでも予想PERは約45倍」という一文は、7/29にEPS予想の分母が641.61円→911.64円へ入れ替わる前に書いたもので、いまの姿と合っていない。加えて、今週分かった自社株買いの枠の消化(金額で90.7%・残り約140億円)も本文の需給の章にない論点。この欄では本文の見立てを勝手に書き換えない運用のため、今回も本文には手を入れていない——直しが要るという印だけ立てて、次回の本文更新で扱う。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(条件の文言は8/1に書いたまま・書き換えていません)

(d) 「8/4頃に発表される信用残(7/31時点)で、売り残80.6万株(7/24時点)がどう動くか」
→ 136.3万株(+69.1%)だった。買い残は273.7万株→192.1万株、信用倍率は3.40倍→1.41倍。
(e) 「上場来高値35,940円(6/25)に対する位置——7/31終値32,500円はそこから▼9.6%」
→ 8/7終値32,190円で▼10.4%。週の高値33,840円(8/5)で見ると▼5.8%。
(f) 「9月末〜10/1の構成比率引き下げの前後で、出来高が普段(直近20日平均990万株)とどう違うか」
→ 実施は10/1のためまだ先。今週の出来高は週平均886万株、8/7時点の直近20日平均は1,004万株。

今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

(g) 8/12頃に発表される信用残(8/7時点)で、売り残136.3万株・信用倍率1.41倍がどう動くか
(h) 9月初旬に開示される自己株式の取得状況(8月分)で、金額枠の残り約140億円がどれだけ使われたか
(i) 8/5の高値33,840円(上場来高値35,940円まで▼5.8%)に対して、終値がどのあたりで動くか

④ 📅 次に見るもの——8/12頃 信用残(8/7時点)・8月下旬 NVIDIA決算・9月初旬 自己株式の取得状況(8月分)・10/1 日経平均の構成比率引き下げ実施・10月下旬 2Q決算。

前回(8/1)の記録

📌 今週の要点:7/24終値28,945円→7/31終値32,500円の週間+12.3%(同じ期間のTOPIXは▼0.2%)。ただし一本調子ではなく、決算直前の7/28に▼10.1%、7/29のザラ場では24,135円(6/25高値から▼32.8%)まで売られ、7/29 15:30の決算・通期予想の引き上げを受けて7/30 +10.9%・7/31 +16.3%=2日で+29.0%という往復だった。週の値幅は安値24,135円〜高値32,940円。

① 新しく分かったこと

➡️ 7/29 15:30、通期予想が引き上げられた
1Q(4〜6月)の実績は売上3,674.73億円(+39.3%)・営業利益1,899.90億円(+53.3%)・親会社の所有者に帰属する四半期利益1,747.80億円(+93.8%)、1株当たり241.27円。同時に通期予想が売上1兆4,200億→1兆7,140億円(+20.7%)、営業利益6,275億→8,460億円(+34.8%)、当期利益4,655億→6,600億円(+41.8%)、EPS 641.61円→911.64円に修正された。
→ 会社が挙げた理由は「特に推論用AI半導体向けのテスト需要は、当社グループの2026年4月時点の想定を大きく上回ると見込んでいます」(開示原文)。学習用ではなく推論用が名指しされた点が、4月時点の説明との差分。

➡️ 決算の直前まで売られていた
7/28の▼10.1%は、AI関連株が世界的に売られた局面と重なる(同日Bloombergが「AI Greed Turns Into Fear」と報じ、7/29にはSKハイニックスが最高益ながら失望売りと報じられた)。信用の売り残は7/17の54.2万株から7/24に80.6万株へ約49%増え、信用倍率は5.43倍→3.40倍に低下していた。開示の前に警戒側のポジションが積み上がっていた形。

➡️ 10/1から日経平均での比率が引き下げられる
8/1報道。株価換算係数を7.2→6.4に調整し、構成比率を12.2%から10%以下にする(2022年に導入された上限ルール)。日経平均に連動する資金の保有量に関わる、業績とは別系統の需給要因

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討。理由は2つ。(1) 本文(7/24執筆)は「予想PER 45倍=修正の連打への前払い」を軸にしているが、7/29にEPS予想が641.61円→911.64円へ変わり、株価が12%上昇した7/31終値でも予想PERは35.7倍(前期実績EPS 515.15円で見た実績PERは63.1倍)。分母が入れ替わったので、本文とページ冒頭リード文の割安度の書き方は前提が古い。(2) 10/1の構成比率引き下げは本文の需給の章にない論点。本文の見立ては今回は変えていない(次回の本文更新で扱う)。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(前回=開設時に書いたまま・書き換えていません)

(a) 「7/29の1Q決算で、通期予想(営業益6,275億円・EPS 641.61円)の上方修正が出るか」
→ 7/29 15:30に「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」が開示され、営業利益8,460億円・EPS 911.64円になった。
(b) 「押し安値26,000円(7/17)を終値で維持できるか」
→ 7/28終値25,510円・7/29終値25,200円でこの水準を下回った(7/29のザラ場安値は24,135円)。その後7/30終値27,935円・7/31終値32,500円。
(c) 「32,000円台(6/19の戻り水準)を出来高を伴って回復できるか」
→ 7/31終値32,500円、出来高1,813万株(直近20日平均990万株の1.8倍)。

今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

(d) 8/4頃に発表される信用残(7/31時点)で、売り残80.6万株(7/24時点)がどう動くか
(e) 上場来高値35,940円(6/25)に対する位置——7/31終値32,500円はそこから▼9.6%
(f) 9月末〜10/1の構成比率引き下げの前後で、出来高が普段(直近20日平均990万株)とどう違うか

④ 📅 次に見るもの——8/4頃 信用残(7/31時点)・8月下旬 NVIDIA決算・10/1 日経平均の構成比率引き下げ実施・10月下旬 2Q決算。

📅 これからの予定 — アドバンテスト(6857)に関連するもの

未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。

7/29(水)アドバンテスト(6857) 1Q決算発表(15:30開示・会社IRカレンダー掲載)自社・予測
過去2年は7/29・7/31の15:30(引け後)開示=反応は翌朝から。昨年は初回から通期上方修正を出した。会社が正式発表したら確定日に置き換えます
7/30(木)★FOMC(米金融政策) 結果発表市場全体
日本時間 3:00 結果発表・3:30 議長会見
東京が反応する日: 7/30(木)
7/30(木)★日銀 金融政策決定会合市場全体
結果は7/31昼ごろ・総裁会見15:30
東京が反応する日: 7/31(金)
8/7(金)★米雇用統計(7月分)市場全体
日本時間 21:30
東京が反応する日: 8/10(月)
8月下旬米NVIDIA 決算(7/29 15:30開示予定・会社IR掲載)関連・予測
AI半導体の需要の温度を決める本尊。この会社の株価は自社決算と同じくらいNVIDIA・マイクロン決算で動く(6/25の実例)
9月下旬米マイクロン 決算(7/29 15:30開示予定・会社IR掲載)関連・予測
HBM(AI用メモリ)の投資意欲の定点。6/25の上場来高値はマイクロン好決算が作った
速報直近の動き — アドバンテスト(6857)に関連するかもしれないニュース
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株価と出来事(過去75営業日・調整後終値) 2026-04-24 → 08-14

丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。

IR(会社発表) 業界・市場ニュース 思惑・材料ニュース 時系列の補足
出来事のくわしい一覧(8件・タップで開く)

出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™

終値(調整後)
36,870円
2026-08-14(前日比+2.6%・TOPIX騰落率との差+2.1pt)
上場来高値からの下落
▼4.8%
高値38,730円(2026/08/14・取引時間中)から
直近2日の値動き
8/13+4.0%8/14+2.6%
直近2営業日の前日比
信用倍率
1.4倍
買い残178万株/売り残127万株(8/7公表・週次)

3つの視点で見る(2026-07-24時点)

ファンダメンタルズ

売上+45%・営業利益+119%・営業利益率44%——AI半導体の検査需要を、SoCテスタとメモリテスタ(HBM向け)の両輪で総取りしている。会社は「テスタ市場は過去最大になる」と見通し、7/29に今期EPS予想を641.61円→911.64円へ引き上げた。1Q(4〜6月)の営業利益率は51.7%で、通期計画の49.4%を上回って始まっている。注意点はPER35倍台が「911.64円は通過点」とみなしていること——4/27の決算では営業益2倍・来期+25%予想でも翌日▼5.6%と売られた。物差しの高さそのものが最大の変数。

需給

信用買い残192万株(7/31公表)は出来高の0.2日分と極めて軽く、個人の信用はほぼ関係ない。値段を決めるのは世界の半導体資金の出入りで、米マイクロンの決算で+15.1%(6/25)、市場急落日に▼7.2%(7/17)と、外から来る資金の波がそのまま値動きになる。時価総額約21兆円の指数中核銘柄。

テクニカル

3/31安値19,720円→6/25高値35,940円(+82%)→7/17安値26,000円(▼28%)と、上下とも値幅が大きい。いまの32,190円(8/7終値)は25日線(29,654円・8/7時点)の+8.6%上。確認は ①押し安値26,000円(7/17)を守るか ②32,000円台の定着(8/7終値で回復済み) ③10月下旬の2Q決算 で。

※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。

1

なぜ、市場平均の2倍超という物差しで買われ続けているのか

コロナ安値の約39倍・予想PER35倍。この評価を支える構造と、6/25の頂点から▼10%の位置で試されているものを層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。

土台検査という関所

「作られた半導体は、必ず検査される」——テスタ世界大手の位置 構造的な地位

  • 半導体は出荷前に1個ずつ性能検査される。その検査装置(テスタ)で世界市場を米テラダインと二分する大手。高性能SoC(GPU等)とメモリの両方を検査できるのが強み
  • どの半導体メーカーが勝っても検査は必要=「AIの勝者を当てなくても、AIの生産量に賭けられる」関所のビジネス
  • コロナ期の2020年には834円(調整後)まで売られていた——テスタが「シリコンサイクルの波に翻弄される装置株」だった時代
きっかけAIの検査需要

GPUもHBMも「複雑になるほど検査が長くなる」 売上+45%・利益2倍

  • AI半導体は回路が複雑で高性能なほど検査時間が伸び、テスタの台数が必要になる。生産数量の増加×複雑化の二重で需要が膨らむ構造(会社が短信で明記)
  • 前期はテストシステム事業の売上1兆194億円(+49.3%)・利益5,188億円(+97.9%)。HBM(AI用の高性能メモリ)向けテスタでも首位級のシェア(報道)
  • 会社は「暦年2026年の半導体市場は約1兆ドル超・テスタ市場は過去最大」と見通す(短信明記)
二の矢修正の連打

EPS予想を連続して塗り替えた——165円から912円へ 2年で5.5倍

  • 2024年10月に165.01円で始まった通期EPS予想は、228→244→303→378→452円と四半期ごとに上方修正され、実績は515.15円で着地。今期予想は4月時点の641.61円(+25%)から、7/29に911.64円(+77%)へさらに引き上げられた
  • この「予想を出せば超えてくる」実績の積み重ねが、市場平均の2倍超という物差しの正体——市場は数字でなく「修正の習慣」を買っている
  • 自己株式の取得・消却も続き(発行済株式は7.66億→7.32億株)、EPSの分母も縮んでいる
増幅外来の資金の波

頂点は米マイクロンの決算が作った——6/25の+15.1% ±5%が日常

  • 6/25、HBM需要の強さを示した米マイクロンの好決算を受けて+15.1%、上場来高値35,940円。自社の発表が何もない日に史上最高値がつく=値段を動かすのは世界の半導体資金
  • 直後の6/26▼9.6%・7/2▼10.0%で2週間に▼20%。7月は+7.7%(7/21)と▼6.0%(7/24)が数日おきに交互に来る乱高下
  • 4/27の本決算では営業益2倍でも翌日▼5.6%——期待が数字より高い局面では、良い決算すら売り材料になる
たしかめ固有か地合いか

「自社の日」より「他社の日」に大きく動く——連動の設計図 読み分け

  • 大きく動いた日を並べると:6/25+15.1%(マイクロン決算)・7/17▼7.2%(TOPIX▼2.7%の全体安)・6/8▼5.7%(同)——固有材料の日より、半導体セクター・市場全体の日が多い
  • つまりこの株の日々の上下は「アドバンテストに何かあった」ではなく「AI投資の温度が変わった」のシグナルとして読むのが正確
  • 固有の答え合わせは四半期決算だけ——だから決算前の週は7/23+4.1%→7/24▼6.0%のような神経質な往復になる
いまの位置
この物差しは①検査という関所の地位 ②AIの生産数量×複雑化の二重成長 ③修正の連打の習慣の3つへの前払いです。7/29の1Qで、会社は初回から通期予想を上げてきた——EPS予想は641.61円→911.64円(+42%)。株価は2日で+29.0%の32,500円(7/31)まで反応し、分母が増えた分だけ物差しは45倍から35.3倍へ下がりました(8/7終値32,190円)。「修正の習慣」は今回も途切れなかった——ただし下がったのは倍率だけで、株価は7/24の28,945円から+11.2%上がっています。次に同じ問いが立つのは10月下旬の2Q決算です
順番に注意 — この銘柄は「決算は引け後・主役は世界の半導体資金」

① 開示は15:30、反応は翌朝から
決算は15:30(引け後)が定例です。4/27の決算も、答えは翌4/28の▼5.6%に出ました。決算の夜は米国市場・ADRの反応が先に出るので、翌朝の寄り付きが本番です。

② 「良い決算=上がる」が通用しない物差し
営業益2倍・来期+25%予想でも売られたのが4月の実例です。この高い物差しは「予想の上を行く」ことへの前払いで、会社予想と市場の期待の距離がすべて。決算の数字だけ見て「良かったのに下がった」と混乱しないための前提です。

③ 自社決算のない日はNVIDIA・マイクロンを見る
6/25の上場来高値は米マイクロンの決算が作りました。この株の日々の値動きはAI投資の温度計——NVIDIA(8月下旬)・マイクロン(9月下旬)の決算日は、自社決算と同格のイベントとして扱うのがこの銘柄の読み方です。

2

会社は大丈夫なのか(決算と、その土台)

短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。アドバンテストは半導体テスタの世界大手。テストシステム事業(SoCテスタ・メモリテスタ)とサービス他(消耗品・保守)の2部門。東証プライム上場・3月決算(IFRS)。数字の出どころは決算短信の実数です。

売上高
1兆1,286億
前期比+44.8%
2026年3月期実績。初の1兆円超え
営業利益
4,991億
+118.8%・率44.2%
今期は8,460億(+69.5%)を会社が予想(7/29に6,275億から修正)
純利益
3,753億
+132.9%
テストシステム事業の利益が2倍(5,188億)
EPS(1株利益)
515.15円
→ 予想 911.64円
7/29修正・前期実績比+77%。自社株消却で分母も縮小中

評価(PER)の変遷と、その意味

  • 2024年秋PER55.4倍前後 ── 通期EPS予想(165円)の開示が始まった頃。すでにAIテスタ需要は点火していた
  • 2025〜26年修正のたびに株価が階段を上る ── EPS予想が6回塗り替えられ、株価は予想の切り上がりを先回りして走った。2025年4月の関税急落時にはPER22倍まで冷えた場面もある
  • いま35.3倍 ── 高値(6/25)の56倍から冷え、7/29のEPS修正で分母が増えたぶんさらに下がった。それでも市場平均(15倍前後)の2倍超。「911.64円のさらに上」への前払いが続いている状態

営業利益率の合格ラインは44%から49%台へ ── 前期の営業利益率44.2%は製造業として突出した水準。これに対し1Q(4〜6月)は51.7%(営業利益1,899.9億円 ÷ 売上3,674.7億円)、7/29に引き上げられた通期計画は49.4%(8,460億円 ÷ 1兆7,140億円)で、会社自身が水準の切り上がりを織り込んでいる。この銘柄で見るべき合格ラインは、44%ではなく49%台。ただし1Qの51.7%が通期計画を上回っているのはまだ1四半期分の数字で、半導体テスタは案件構成で四半期ごとに振れる。検査工程の「関所」の地位と、高付加価値テスタへの集中の結果だが、この利益率自体が「需要が供給を上回っている」ことの証拠でもある。供給が追いつき価格競争が戻れば、利益率は下がる——利益率の推移が、関所の通行料が維持できているかの体温計になる(各数値は決算短信より。下の出典参照)。

知っておきたい3つのこと

  • 1テスタは「後追いの確度」で読む
    テスタの需要は半導体メーカーの増産投資の後から来る。NVIDIAのGPU・HBMの増産が決まってから検査能力が発注される=需要の可視性は高いが、シリコンサイクルが谷に入れば発注は止まる。過去のこの会社の株価はサイクルの波で大きく上下してきた。
  • 2株主還元も物差しの一部
    自己株式の取得を続け、発行済株式は7.66億→7.32億株へ。EPS 5.5倍の一部は分母の縮小でも作られている。現金3,400億円と財務は厚い。
  • 3注意点
    この水準のPERは業績でなく評価の変化だけで大きく動く(4/28▼5.6%の実例) ②需要は少数の巨大顧客に集中——ハイパースケーラーのAI投資減速が最大のリスク ③中東情勢は「直接影響は限定的」だが物流コスト増を会社が言及 ④為替前提150円/ドル——円高は利益の逆風。

この強さを1本の鎖にすると(成立を確認する順番)

AI半導体の増産と複雑化 テスタ発注の増加(市場は「過去最大」見通し) 利益率49%台の維持(関所の通行料) EPS 911.64円の達成と上振れ PER 35倍台という物差しの正当化

この鎖は最初の輪(AI投資)だけが外部要因で、残りはそこから機械的に流れてくる——だからこの株は「AI投資の温度計」として動く。確認の場は四半期決算(15:30開示)と、NVIDIA・マイクロンの決算です。

その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く

短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります

成立条件と崩壊条件
この会社の強さが続くために必要な前提と、崩れる合図
前提 1AI投資の持続

ハイパースケーラーのAI半導体投資が高水準で続く

  • GPU・HBMの増産計画がテスタ発注の源泉。会社見通し「テスタ市場は過去最大」もこの上に立つ
  • 崩れるサイン:米大手のAI投資計画の下方修正/NVIDIA・マイクロン決算での需要減速コメント/メモリ価格の急落
前提 2関所の地位

SoC・HBM両テスタでの首位級シェアと、49%台へ切り上がった利益率が守られる

  • 検査の複雑化はシェアを持つ側に有利。ただし競合(テラダイン等)との攻防と顧客の内製化圧力は常にある
  • 崩れるサイン:大口顧客での競合採用/利益率の低下傾向/価格競争の再燃
前提 3修正の習慣

「予想を出せば超えてくる」パターンが続く

  • 上方修正の連打がこの高い物差しの土台。四半期ごとに「また上げたか」が問われる
  • 崩れるサイン:修正なしの「計画どおり」決算(それ自体が失望になり得る)/受注や売上総利益率の伸び鈍化
遠い脅威サイクルの重力

シリコンサイクルの谷と、市場平均の2倍超という物差しの持続性

  • テスタは歴史的に「好況で買われすぎ、不況で売られすぎる」装置株。AIが従来のサイクルを消したのか、遅らせているだけなのかは、まだ誰にも証明できていない
  • 業績が計画どおりでも、物差しが「普通の装置株」(20倍前後)へ戻るだけで株価は大きく下がる——この銘柄の最大のリスクは業績でなく評価。逆にAI投資が数年続けば、35倍台が「新しい普通」になる可能性もある
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いまの株価は割高か、割安か(35倍台の物差しの中身)

PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算)。

PERの推移(会社予想の開示開始以降・日次) 2024-10 → 2026-08-14

計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。開示は一貫して15:00/15:30(引け後)のため、翌営業日から分母に反映。会社が通期EPS予想の開示を始めた2024年10月末からの系列。

いま
PER 40.4倍
2026-08-14(終値ベース・会社予想EPS 911.64円)
開示開始以降の中央値
48.3倍
およそ22〜70倍のレンジで推移
参考:市場平均
15倍前後
東証プライムの平均的な水準の約3倍の物差し

読み方 ── 特徴的なのは、EPS予想が2年で5.5倍になっても、PERが市場平均の2倍超に留まり続けていること。普通は利益が伸びるとPERは落ち着きますが、この株は「次の修正」を織り込んで物差しごと切り上がってきました。いまの35.3倍は、7/29に+77%へ引き上げられた会社予想を「またどうせ超える」とみなした値段分母が42%増えたのに株価も追いかけたため、物差しは45倍から35倍へ下がっただけで、割安になったわけではありません。だからこそ、修正が止まった瞬間の下げ幅も大きい——4/27に営業益2倍の決算を出して翌日▼5.6%だったのは、この構造の実演です。

いまの株価に織り込まれている前提

いまの32,190円(8/7終値・予想PER 35.3倍)は、「AI半導体の増産・複雑化が続き、EPS 911.64円をさらに上回ってくる」という前提を織り込んだ値段です。テスタ市場「過去最大」の見通しと、上方修正を連打してきた実績への前払い。

崩れる合図──10月下旬の2Q決算が修正なしの「計画どおり」に終わる/NVIDIA・マイクロンの決算でAI投資の減速が語られる/利益率が下がり始める。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。

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価格の地図——過去1年、どの値段で折り返してきたか

売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。

価格の地図(直近1年・調整後終値) 2025-07-29 → 2026-08-10

この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯。支持と抵抗の両方の記録が同じ価格圏に重なった帯は売り買いが交錯した帯として1本にまとめています。枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜⑤は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 911.64円(2027年3月期・2026-07-29開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。

① 抵抗帯 27,860〜30,000円(1月〜5月に3回反落・PER30.6〜32.9倍)

接触3回:反落3・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=01/29、02/26、05/25

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

② 支持帯 24,215〜27,695円(2月〜7月に4回下げ止まり・PER26.6〜30.4倍)

接触4回:下げ止まり4・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=02/20、04/22、05/19、07/17

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

③ 売り買いが交錯した帯 20,880〜24,736円(下げ止まり4回・上値抑え3回・PER22.9〜27.1倍)

支持側と抵抗側の記録が同じ価格圏に重なった帯(重なり率50%超のため1本に統合)。
支持ピボット4回(下げ止まり4・割れ0・未決着0|接触日=02/06、03/09、06/11、07/29)
抵抗ピボット3回(反落3・上抜け0・未決着0|接触日=10/30、11/20、01/14)
判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

④ 支持帯 17,800〜20,190円(25年11月〜26年3月に3回下げ止まり・PER19.5〜22.1倍)

接触3回:下げ止まり3・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=11/19、12/18、03/31

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

⑤ 25年10月の大きな上げの起点の帯 16,325〜16,750円(PER17.9〜18.4倍)

2025-10-23から5営業日で+35.3%の上げが始まった日の値幅(6.5ATR)|形成後、価格はまだ一度もこの帯に戻っていません(再訪なし)

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 5,478〜5,670円(24年7月の大きな上げの起点・現換算PER6.0〜6.2倍)

5営業日で+24.7%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 7,792〜7,960円(24年10月の大きな上げの起点・現換算PER8.5〜8.7倍)

5営業日で+17.0%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 6,660〜7,000円(24年8月の大きな下げの起点・現換算PER7.3〜7.7倍)

5営業日で-22.6%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前)——ほか2本を開く
9,313〜9,630円(25年2月の大きな下げの起点・現換算PER10.2〜10.6倍)

5営業日で-15.7%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

6,830〜6,940円(24年7月の大きな下げの起点・現換算PER7.5〜7.6倍)

5営業日で-12.7%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

参考:PERの物差し(会社予想EPS 911.64円=2027年3月期予想・2026-07-29開示)

18倍=16,410円/19倍=17,321円/27倍=24,614円/33倍=30,084円/37倍=33,731円/38倍=34,642円。現値34,260円≒PER37.6倍。

※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。

⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅(値動きの大きい順に各方向3本まで・今回ほかに17本の起点を省略)。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。

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テクニカルと需給の現在地

下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。

下値の目安とサイン(日足75本) 〜2026-08-14

↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。

━ 青い線=25日線(29,654円・8/7時点)乱高下の中心線。いまの32,190円は線の+8.6%上——±5%の日常の中では、線の上下を数日で行き来する
━ 赤い点線=押し安値(26,000円・7/17)7月の急落の底。ここを終値で割ると調整の第2段階入り(強い警戒)
上の節① 32,000円前後(6/19〜6/24の滞留帯)高値更新前に商いを集めた帯。ここを出来高を伴って回復すると強い形に戻る
上の節② 35,940円(6/25・上場来高値・取引時間中)マイクロン決算の日の頂点。PER56倍の記録地点
下の節 25,000円前後→19,720円(3/31)6/8の安値帯(24,860円)が26,000円の下の実測の節。その下は春の安値19,720円まで薄い
200日線は24,083円長期トレンドの物差し(フル指標版で確認できます)

信用残の1年

信用買い残(あとで売る予約)/信用売り残(あとで買い戻す予約)の推移

信用残(週次)と売買代金 2025-07 → 2026-08-14

左目盛:万株(線)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。

━ 赤い線=信用買い残(あとで売る予約)いま192万株(7/31公表)=出来高のわずか0.2日分。個人の信用は値段にほぼ影響しない
━ 青い線=信用売り残(あとで買い戻す予約)136万株・倍率1.41倍(7/31公表)。7/17公表の54万株・倍率5倍から売り残が2.5倍に増え、倍率は大きく下がった。需給の主役は機関・海外勢の半導体セクター資金
棒グラフ=売買代金1日平均約2,634億円(直近60日)と国内最大級。時価総額 約21兆円の指数中核銘柄

自社株買いの枠は、金額のほうが先に尽きかけている

2025年10月28日の決議で走っている自社株買いは、1,800万株(上限)/1,500億円(上限)・2026年10月28日までという二重の枠です。8/3開示の進捗(2026年7月31日現在)は、取得済み5,353,300株・1,360.2億円——金額では枠の90.7%を使い、残りは約140億円。一方株数では枠の29.7%にとどまります。

差が開いたのは、この1年で株価が大きく上がり、同じ金額で買える株数が減ったため。金額枠が先に尽きれば、株数枠を1,800万株まで使い切らないまま取得は止まります。7月単月では1,738,500株・496.0億円を買っており、このペースなら残り約140億円は長くは持ちません。

期限(2026年10月28日)まで約3ヶ月あるので、枠を使い切ったあとに新しい決議が出るかどうかが需給の次の分かれ目。次の進捗開示は9月初旬(8月分)です。

なお残り約140億円は、この銘柄の1日の売買代金(約2,634億円)の0.05日分にすぎません。規模として値段を決める要素ではない——書く価値があるのは「枠が尽きかけている」という事実と、次の決議の有無という論点のほうです。あわせて10/1から日経平均の構成比率が12.2%→10%以下に引き下げられることが決まっています(指数算出ルールの変更で、影響額は本ページでは算定していません)。

まとめ ── 6/25の頂点から▼10%。7/29の1Q決算が上方修正で答えを出し、株価は2日で+29.0%の32,500円(7/31)まで戻した。需給は極めて軽く、値段はAI投資の温度と地合いで決まる。次の点検は8月下旬のNVIDIA決算10月下旬の2Q決算。全体の結論は最終章「総合判断」へ。

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総合判断と、今後の注目点

ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:検査の関所として1Qの営業利益率51.7%(通期計画49.4%)・7/29も上方修正で修正の連打は継続。ただしPER35倍台は「さらに上」を要求する物差し/需給:信用は無視できるほど軽く、主導は世界の半導体資金。自社株買いは金額枠の90.7%を消化/テクニカル:高値から▼10%・±5%が日常の乱高下。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。

✅ 反転・続伸が「本物」と確認できるサイン(上向き)

  • 7/29の1Qで通期予想の上方修正はすでに出た(EPS 641.61円→911.64円)——次は10月下旬の2Qで同じことが繰り返されるか
  • 32,000円台(6月の滞留帯)を出来高を伴って回復する
  • 8月下旬のNVIDIA決算・9月下旬のマイクロン決算でAI・HBM投資の強さが再確認される
  • 営業利益率が通期計画の49%台を上回る形で進む(1Qは51.7%・関所の通行料の証明)

⚠ 調整継続・警戒のサイン(下向き)

  • 押し安値26,000円(7/17)を終値で割り込む——下の実測の節は薄く、春の安値19,720円まで距離がある
  • 2Q決算が修正なしの「計画どおり」——この物差しでは計画どおりが失望になり得る(4/28▼5.6%の実例)
  • NVIDIA・マイクロン決算でAI投資の減速・メモリ価格の下落が語られる
  • 利益率の低下・受注の伸び鈍化(サイクルの谷の初期サイン)
  • 円高の進行(為替前提150円/ドル)

📅 次に見るカレンダー

  • 10月下旬:第2四半期決算——35倍台の物差しの次の点検(前年は10/28・15:30引け後開示→反応は翌朝。確定日は会社発表で更新)
  • 8月下旬:米NVIDIA決算——AI投資の温度を決める本尊
  • 9月下旬:米マイクロン決算——HBM投資の定点(6/25の高値はここから生まれた)
  • 随時:ドル円・米半導体株指数(SOX)・ハイパースケーラーの設備投資報道
  • 10月末:第2四半期決算(前年は10/28)

🧾 ニュースの見立てと答え合わせ — アドバンテスト(6857)

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出典・参考資料

このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。

出典をすべて見る(タップで開く)

アドバンテストの適時開示(一次情報)

  • 2024/10/30〜2026/1/28 四半期決算短信——通期EPS予想165.01→227.74→243.96→302.71→378.06→452.34円と修正を重ねた出典
  • 2026/4/27 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕——売上1兆1,286億円(+44.8%)・営業利益4,991億円(+118.8%・率44.2%)・EPS 515.15円・テストシステム事業の売上1兆194億円(+49.3%)/利益5,188億円(+97.9%)・2027年3月期予想(売上1兆4,200億・営業益6,275億・EPS 641.61円・為替前提150円/ドル)・「暦年2026年の半導体市場は約1兆ドル超・テスタ市場は過去最大」の見通し・中東情勢「直接的な影響は限定的」の記載の出典
  • 2026/5〜7 自己株式の取得状況に関するお知らせ(複数回)——株主還元継続の出典。発行済株式7.66億→7.32億株
  • 2026/7/29 通期連結業績予想の修正に関するお知らせ——売上1兆4,200億→1兆7,140億円(+20.7%)・営業利益6,275億→8,460億円(+34.8%)・税引前6,290億→8,910億円(+41.7%)・当期利益4,655億→6,600億円(+41.8%)・EPS 641.61→911.64円の出典
  • 2026/7/29 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕——1Q売上3,674.7億円(+39.3%)・営業利益1,899.9億円(+53.3%・率51.7%)・親会社所有者帰属四半期利益1,747.8億円(+93.8%)・1株当たり241.27円の出典
  • 2026/8/3 自己株式の取得状況に関するお知らせ——枠1,800万株/1,500億円(2025/11/4〜2026/10/28)に対し、2026年7月31日現在で5,353,300株・1,360.2億円取得(金額枠90.7%・株数枠29.7%)の出典
  • アドバンテスト 公式サイト(決算短信・説明資料の原本は公式サイトIRページから)

データの出典

  • 株価・出来高・売買代金・信用残・TOPIX:証券取引所が公表する市場データ・各社の決算資料をもとにアルミナが整備したデータベース(株価は2023/10の1:4分割を調整済み)
  • PER・移動平均・RSI等の指標:上記データからアルミナが算出(計算方法は各章に記載)
  • 6/25の急騰と米マイクロン決算・HBMテスタ首位級シェア:市場報道(2026/6/25)
  • 「世界市場をテラダインと二分」:両社の公表資料に基づく公知の事実

決算数値は適時開示の実数。シェアに関する記述は報道・公知情報に基づき、「首位級」の表現に留めています。

このページの約束:①嘘を書かない ②煽らない ③外れる条件(見直しのサイン)を必ず書く ④どこにも誘導しない。「上がる/下がる」は言い切らず、しくみ・事実・見直しの条件・見ておく場所だけをお伝えします。