銘柄レポート🔖 毎週土曜更新

トヨタ自動車(7203)株価分析 輸送用機器

米国関税の減益影響1兆3,800億円・北米は営業赤字転落——それでも純利益3兆8,480億円、手元資金12兆7,000億円。時価総額で日本最大(約43.5兆円)の企業は、2月の高値4,000円から▼25%の2,981円(6/24の安値2,686円の時点では最大▼33%)。予想PERは11.0倍と、AI関連の高評価銘柄とは正反対の「期待の乗っていない値段」で取引されている。
関税の年は、どこまで織り込まれたのか——昨年の下方修正が実は底だった実測も含めて、この1ページで整理する。

トヨタ自動車の今と見どころ📊 株価データ:2026-08-14終値(毎日夜更新)
✍ 見立て・本文:2026-08-10執筆(週1+イベント時更新)
次回の本文更新:8/15(土)ごろ
30秒だけの人へ
  • 時価総額で日本最大(約43.5兆円・8/10終値×1Q末の発行済株式数145億9,498万株)、「日本株の重心」。前期(2026年3月期)は米国関税の減益影響1兆3,800億円を受け、営業利益は3兆7,662億円(▼21.5%)・北米は1,925億円の営業赤字に転落。それでも純利益3兆8,480億円・営業キャッシュフロー5兆5,000億円・手元資金12兆7,000億円という規模の会社。
  • 株価は2/9の高値4,000円から6/24の2,686円まで▼33%調整し、いまは2,980円(8/7終値)。予想PER11.0倍は直近2年中央値(11.4倍)とほぼ同じ水準(8/4に会社が引き上げた予想EPS 272.17円ベース)——減益後のEPSで測っても、飛び抜けて安いわけではない。注目すべき実測がある——昨年8/7にEPS予想を204円へ下方修正した日が、結果的に株価の底値圏だった。実績は295円と修正から+45%上振れた。ただしこれは1年分の実測——恒常的な「保守的の癖」とまでは断定できない。
  • 焦点は8/4の1Q決算で会社が引き上げた今期予想=営業益3兆4,000億円(▼9.7%)・EPS 272.17円・為替前提160円/ドルが、次の四半期でどう点検されるか(次の定例は11月上旬の中間決算・過去2年は11/5と11/6)。株価の物差しは25日線(2,938円)・75日線(2,925円)・200日線(3,191円)・押し安値2,794円(7/13)・年初来安値2,686円(6/24)。
いまの状態
業績前期(2026年3月期)は売上50兆6,849億(+5.5%)・営業益3兆7,662億(▼21.5%・関税影響1兆3,800億)・純益3兆8,480億(▼19.2%)。今期は8/4に上方修正され、営業益3兆4,000億(▼9.7%)・EPS 272.17円・為替前提160円/ドル(前回は3兆円・251.25円・150円/ドル)。1Q実績は営業益1兆634億(▼8.8%) 株価の流れ2/9高値4,000円→6/24安値2,686円(▼33%)→7/29に+7.2%の3,224円まで急伸。決算のあった8/4は終値2,918.5円(▼1.5%)、8/5に安値2,869.5円をつけ、8/7終値2,980円(週間▼2.8%) 需給信用買い残1,735万株(7/31時点・前週比▼20.7%)=直近20日平均出来高の0.5日分・信用倍率14.3倍(前週22.0倍)。8/5から会社の自己株買い(1兆円枠・上限5億株・市場買付)の取得期間が始まった(実際の買付額は毎月の取得状況の開示で分かる)。国内信用よりも海外投資家・指数連動資金・為替の影響が大きく、日々の値動きは日本株で最も穏やかな部類 割安度予想PER 11.0倍・配当100円(利回り約3.4%)。「関税織り込み済み」か「減益の構造」かの分岐点の値段
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📝 今週なにが変わったか (8/8更新・毎週土曜に追記)

📌 今週の要点:週間▼2.8%(7/31終値3,067円→8/7終値2,980円)。同じ週のTOPIXは+1.8%、東証33業種の輸送用機器は▼1.0%。8/4(火)14:00に1Q決算が出て、会社は通期の想定為替を150円→160円/ドルに変え、営業利益予想を3兆円→3兆4,000億円へ引き上げた。同時に1兆円(上限)の自己株買いと2億株の消却も決議している。それでも8/4終値は2,918.5円(前日比▼1.5%)、8/5には週の安値2,869.5円をつけ、上方修正と自己株買いが出た週を下げて終えた。

① 新しく分かったこと

➡️ 1. 1Q(4〜6月)は営業利益1兆634億円(前年同期比▼8.8%)、税引前は+56.8%・親会社帰属は+75.6%
営業収益13兆5,254億円(+10.4%)、営業利益1兆634億円(▼8.8%)、税引前四半期利益1兆9,638億円(+56.8%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益1兆4,770億円(+75.6%)。税引前・親会社帰属の利益が大きく伸びたのは、営業外損益が前年同期の860億円から9,003億円になったため。会社は説明会で、この9,003億円の内訳を「豊田自動織機株式の売却で大体6,000億円ほど。それ以外で言うと、3,000億円が海外事業体が保有しているドル資産の為替差益」と説明している(8/4公表の質疑応答要旨)。営業利益の増減要因は、為替変動+3,450億円・営業面の努力+700億円に対し、原価改善▲850億円・諸経費の増減・低減努力▲1,900億円・その他▲2,426億円。為替の実績は、前年同期の1ドル145円に対し160円、1ユーロ164円に対し185円。連結販売台数は239万5千台(▲0.7%)。
→ 営業利益は為替が押し上げ、原価改善と諸経費のマイナスが押し下げる形。税引前・親会社帰属の利益の伸びは、大半が株式の売却益と外貨資産の為替差益で、本業の利益の動きとは別の要因。

➡️ 2. 通期予想を上方修正——営業益3兆円→3兆4,000億円、EPS 251.25円→272.17円、為替前提150円→160円/ドル
営業収益51兆円→54兆円、営業利益3兆円→3兆4,000億円(前期比▼9.7%)、親会社の所有者に帰属する当期利益3兆円→3兆2,500億円、1株当たり272.17円。想定為替は1ドル150円→160円、1ユーロ180円→181円。前回見通しとの差の内訳は、為替変動+4,800億円・営業面の努力+2,300億円に対し、原価改善▲1,200億円・諸経費▲500億円・その他▲1,400億円で、会社は「為替・スワップ等の影響除き +600億円」と併記している。年間配当は100円で据え置き。

➡️ 3. 米国関税の年間影響は「1兆3,800億円から700億円緩和する方向」
説明会で経理本部長は、今期の米国関税の影響について「年間で言うと、期初に1兆3,800億円の影響を見通していたが、影響額は700億円緩和する方向。第1四半期実績の具体的な数字は非公表とさせていただきたい」と述べている。IEEPA(米国の関税措置)の還付分が1Qに入っているかを問われ「入っている」と答えている。資材価格については「資材高騰の影響は、仕入先基盤強化も含め1.3兆円程度だが、半分くらいは価格改定で挽回したい」との説明。

➡️ 4. 熊本地震の影響は金額が示されなかった(見通しに未反映)
決算資料には「令和8年熊本地震の状況や当社事業への影響を精査中、見通しには未反映」と明記されている。説明会でも「熊本地震の影響については、織り込んでいないが、年間を通じた稼働停止のリスク分でカバーできている」との説明にとどまり、金額は出ていない。福岡県内の3工場は部品供給のめどがつき、8/6から生産を再開した(ロイター・8/5)。

➡️ 5. 自己株買い1兆円(上限)と2億株の消却を決議
8/4の取締役会で、取得枠1兆円・上限5億株(自己株式を除く発行済株式総数の4.22%)、取得期間2026年8月5日〜2027年8月4日、市場買付を決議。あわせて2億株(消却前の発行済株式総数の1.37%)の消却も決議した(消却予定日は取得完了後)。理由として「株式市場からの評価や足元の株価水準等を踏まえ、機動的な自己株式取得を実施し、資本効率向上を図るため」と記載されている。なお予想EPSの伸び(251.25円→272.17円・+8.3%)は当期利益予想の引き上げ幅(3兆円→3兆2,500億円・+8.3%)と同じで、株数の前提は前回見通しから変わっていない。今回の取得枠と消却が1株当たりの数字に効くかどうかは、これからの取得実績次第。

➡️ 6. 株価は、上方修正と自己株買いが出た週に下げた
8/4の出来高7,001万株は過去1年で3番目(1位は7/30の1億208万株、2位は本決算日5/8の7,508万株)。当日の値幅は2,871〜3,028円で終値2,918.5円。以降は8/5終値2,914.5円(安値2,869.5円)、8/6は+2.4%の2,983.5円、8/7終値2,980円。日本経済新聞は8/5に「トヨタ自動車、株価が安い 27年3月期純利益は上方修正」と報じている。同じ週の同業はホンダ+3.5%・日産+1.4%の一方、スズキ▼6.2%・SUBARU▼5.5%とばらついた。
→ このページの本文は「昨年8/7にEPS予想を204円へ下方修正した日が、結果的に株価の底値圏だった」という実測を置いている。今年は、上方修正と自己株買いが出た週の週間騰落率が▼2.8%だった(1週間分の観測)。なぜそうなったのかは当方では確認できていません。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(=本文はこのまま。次の見直しで扱う論点として記録します)。本文が土台にしていた今期の数字(営業益3兆円・EPS 251.25円・為替前提150円/ドル・予想PER 12.2倍)は、8/4の会社の修正で古くなりました(3兆4,000億円・272.17円・160円/ドル・8/7終値ベースで11.0倍)。加えて、本文は「下方修正の日が底値圏だった」という昨年の実測を置いていますが、今年は上方修正の出た週の騰落率が▼2.8%でした。どちらも本文の書き直しが要る論点なので、この欄に記録だけ残します(見立ての変更はこの欄では行わない決まりです)。冒頭の「30秒だけの人へ」「いまの状態」については、数字だけ8/7時点に入れ替えました。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(下の(a)〜(c)は8/1に書いた文言のまま・書き換えていません)

(a)「8/4(火)予定の1Q決算で、通期の想定為替レート150円/ドルが変更されるか。変更された場合、営業利益3兆円(▼20.3%)予想がどう動くか」
→ 8/4の1Q決算で想定為替は160円/ドルに変更された。営業利益予想は3兆4,000億円(前回比+4,000億円・前期比▼9.7%)。会社は前回見通しとの差のうち為替変動の影響を+4,800億円とし、あわせて会社自身の計算として「為替・スワップ等の影響除き +600億円」と資料に併記している。
(b)「同じ開示で、熊本地震による生産停止(福岡3工場=8/5まで、田原=8/3〜7)の影響に会社が数字で触れるか
→ 金額は示されなかった。決算資料は「精査中、見通しには未反映」と記載し、説明会でも「織り込んでいないが、年間を通じた稼働停止のリスク分でカバーできている」との説明。福岡3工場は8/6から生産再開(ロイター・8/5)。田原工場(上の凍結文言では8/3〜7の停止)については、8/7までに当方で確認できた開示・報道はありません。
(c)「200日移動平均(7/31時点で約3,191円)を終値で上回れるか。7/29に一度上回ったが7/31終値3,067円は下。下の目安は75日線2,951円・25日線2,899円
→ 8/3〜8/7の終値は2,914.5〜2,983.5円で、いずれも200日線(8/7時点で約3,191円)を下回っている。日中の高値では8/4に3,028円まであった。8/7終値2,980円は25日線2,938円・75日線2,925円を上回っている。

🔒 今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

(a) 8/5から取得期間が始まった自己株買い(1兆円・上限5億株・2027年8月4日まで・市場買付)の実際の買付ペース。前回の取得枠のときは毎月上旬に「自己株式の取得状況に関するお知らせ」が15:00に出ていた。9月上旬に8月分が出るか、出た場合の株数と金額
(b) 会社が未反映とした熊本地震の影響が、金額として示されるか。定例の機会は11月上旬の中間決算(過去2年は11/5・11/6)。それより前に個別の開示が出るか
(c) 8/7時点の3本の線——25日線2,938円・75日線2,925円・200日線3,191円。終値2,980円は下の2本の上、200日線の下。下の目安は押し安値2,794円(7/13)・年初来安値2,686円(6/24)

④ 📅 次に見るもの——9月上旬 自己株式の取得状況(8月分)の開示・中東向け輸出の物流ルート(年間50〜60万台)。会社は「当初50%の輸送能力がずっと続くと想定していたが、2026年9月以降は75%ぐらいまで回復していく方向」と説明している・新しい前提160円/ドルに対する実勢の為替・11月上旬の中間決算(過去2年は11/5・11/6)。

前回(8/1)の記録

📌 今週の要点:週間+5.9%(7/24終値2,897円→7/31終値3,067円)。同じ週のTOPIXは▼0.2%で、指数がほとんど動かないなか自動車株がそろって動いた週だった。7/29は+7.2%(+216円)——上昇率では過去1年で2番目。株探はこの日の急伸を「半導体関連株からバリュー株への資金シフト」と、会社の想定為替150円に対して実勢が163円台という差が意識されたためと説明している。同じ週に熊本地震で工場停止が広がり、週の後半は3,067円まで戻して終えた。答え合わせの1Q決算は8/4(火)予定

① 新しく分かったこと

➡️ 1. 7/29の+7.2%は、自動車株がそろって上がった日だった
7/29、AI・半導体関連株が売られるなかでトヨタは+7.2%の3,224円。同じ日にホンダ+4.7%・SUBARU+6.3%・日産+6.2%・スズキ+3.2%と自動車株が総じて高く、東証33業種の輸送用機器は+5.8%とこの日の上昇率トップ(TOPIXは+0.3%)。株探(7/29夕刊)はこの動きを「世界的に半導体関連株からバリュー株への資金シフトが顕著」とし、トヨタについては今期予想の前提が1ドル=150円なのに実勢が163円台であることから「為替を理由とした業績上振れシナリオも意識されている」と伝えている。7/29終値3,224円は200日移動平均(当時約3,188円)を上回ったが、7/30終値3,126円・7/31終値3,067円では下回っている(7/31終値は25日線2,899円・75日線2,951円は上回る)。
→ このページの本文が中心に置いてきた「関税がどこまで織り込まれたか」に加えて、為替という別の軸が株価の説明として前面に出た週だった。

➡️ 2. 熊本地震(7/28・最大震度7)で生産停止が広がった
トヨタ自動車九州の3工場(宮田=レクサス生産・小倉・苅田)は7/28に停止し29日朝に再開、同日夕方から再び停止。7/31には停止を8月5日まで延長し、さらに愛知の田原工場(レクサス/ランドクルーザー/センチュリーのライン)を8月3〜7日に停止すると発表した。部品側ではアイシンの熊本工場も被災している。同じ期間の株価は3,224円(7/29)→3,126円(7/30)→3,067円(7/31)と急伸分の一部を戻した。(この下げが工場停止によるものかどうかは、当方では確認できていません。時系列を並べただけです) 7/30の出来高1億208万株は過去1年で最大(2位は本決算日5/8の7,508万株)。

➡️ 3. 会社の前提150円との差である「実勢163円台」の水準そのものが、週内に動いた
7/30のNY市場で政府・日銀が円買い介入を実施し、ドル円は5円ほど動いて一時157円台、その後160円台後半に戻った。7/31、日銀は政策金利を1.0%で据え置き、物価見通しを下方修正した。1で材料視された為替の差は、この水準が続くかどうかで変わる。

➡️ 4. 1〜6月の世界販売は539万484台(前年同期比3%減)で7年連続の世界首位。電動車の比率が初めて5割を超えた(7/30〜31発表)。

② 見立ては変わったか → 🚩 要検討(=本文はこのまま。次の見直しで扱う論点として記録します)。本文の見立て(予想PERの水準が「関税は織り込み済み」か「減益の構造」かの分岐点にあり、答え合わせは1Q決算)は8/4を待つ段階なので、今回は書き換えない。ただし本文に無い論点が今週2つ出た——(a)為替の差が株価の説明として前面に出たこと、(b)熊本地震による工場停止。会社が8/4の決算でこの2つをどう扱うかを見てから、本文をまとめて見直します。

③ 🔒 前に見ていた材料、その後(下の(a)〜(c)は7/24に書いた文言のまま・書き換えていません)

(a)「8月上旬の1Q決算で、関税影響の実額と『営業利益3兆円(▼20.3%)』予想の修正方向」
→ 7/31時点で1Q決算はまだ発表されていない。発表日は8月4日(火)と報じられている(株探・7/31「来週の株式相場に向けて」)。関税影響の実額と3兆円予想の修正方向は、8/4以降に確認します。
(b)「押し安値2,794円(7/13)と年初来安値2,686円(6/24)を守るか
→ 今週の安値は2,915円(7/27)。2,794円・2,686円のどちらも下回っていない。
(c)「3,000円台(5月末の水準)を回復できるか
→ 7/28終値3,008円で3,000円台に乗せ、7/29は3,224円(週間高値3,233円)。7/31終値は3,067円で、5月末の3,042円(5/29終値)を上回って週を終えた。

🔒 今週からの観察ポイント(あとから書き換えず、翌週に事実と突き合わせます)

(a) 8/4(火)予定の1Q決算で、通期の想定為替レート150円/ドルが変更されるか。変更された場合、営業利益3兆円(▼20.3%)予想がどう動くか
(b) 同じ開示で、熊本地震による生産停止(福岡3工場=8/5まで、田原=8/3〜7)の影響に会社が数字で触れるか
(c) 200日移動平均(7/31時点で約3,191円)を終値で上回れるか。7/29に一度上回ったが7/31終値3,067円は下。下の目安は75日線2,951円・25日線2,899円

④ 📅 次に見るもの——8/4(火)予定の1Q決算(直近4回の開示時刻は13:55〜14:25=場中。反応は当日午後から)・8/5以降の福岡3工場と8/7までの田原工場の稼働状況・8/7 米7月雇用統計(為替)・円買い介入後のドル円の水準。

📅 これからの予定 — トヨタ自動車(7203)に関連するもの

未来のことで確定している数少ない事実=「いつ・何が出るか」。自社の予定だけでなく、市場全体の経済イベントもここに出ます。日付はすべて日本時間・日をタップすると詳細が表示されます。

7/30(木)★FOMC(米金融政策) 結果発表市場全体
日本時間 3:00 結果発表・3:30 議長会見。円相場を通じてトヨタの採算に直結
東京が反応する日: 7/30(木)
7/30(木)★日銀 金融政策決定会合市場全体
結果は7/31昼ごろ・総裁会見15:30。利上げ観測は円高=逆風方向
東京が反応する日: 7/31(金)
8月上旬トヨタ自動車(7203) 1Q決算発表(予測日)自社・予測
過去2年は8/1・8/7の13:25〜14:00(場中)開示=反応は当日午後から。昨年はこの日の下方修正が結果的に底値圏だった。会社が正式発表したら確定日に置き換えます
8月上旬ホンダ・日産など自動車大手の1Q決算(予測)同業・予測
関税影響の読み合わせ。各社の「影響額」の言い方の違いが比較材料になる
8/7(金)★米雇用統計(7月分)市場全体
日本時間 21:30。米景気=北米販売の土台
東京が反応する日: 8/10(月)
随時日米関税交渉・自動車関税の報道政策シグナル
減益影響1兆3,800億円の前提を動かす最大の変数。税率変更の報道は決算より値動きに効き得る
速報直近の動き — トヨタ自動車(7203)に関連するかもしれないニュース
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株価と出来事(過去75営業日・調整後終値) 2026-04-24 → 08-14

丸い番号をタップすると、その出来事の「なぜ」に飛びます。

IR(会社発表) 業界・市場ニュース 思惑・材料ニュース 時系列の補足
出来事のくわしい一覧(7件・タップで開く)

出典:株価・信用データはマーケットデータ、市場のできごとは適時開示ほか公開情報。金額は調整後終値。チャート:TradingView Lightweight Charts™

終値(調整後)
3,020円
2026-08-14(前日比+1.2%・TOPIX騰落率との差+0.7pt)
上場来高値からの下落
▼24.5%
高値4,000円(2026/02/09・取引時間中)から
直近2日の値動き
8/13▼0.5%8/14+1.2%
直近2営業日の前日比
信用倍率
15.1倍
買い残2,053万株/売り残136万株(8/7公表・週次)

3つの視点で見る(2026-08-10時点)

ファンダメンタルズ

関税影響1兆3,800億円を受けて営業益▼21.5%・北米赤字転落。今期は8/4に営業益3兆円→3兆4,000億円(▼9.7%)へ上方修正されたが、それでも営業利益は2025/3期から数えて3期連続の減益見通しで、関税の前から利益のピークアウトは始まっていた。ただし純利益3.8兆円・営業CF5.5兆円・手元資金12.7兆円という土台は崩れていない。そして昨年の実測——8/7の下方修正(EPS 204円)に対し実績は295円と+45%上振れ。前年度は大幅上振れの実績があり、今回の予想(営業益▼9.7%・当期利益▼15.5%)も同じ目で見られている——ただし1年分の実測で、恒常的な癖とまでは断定できない

需給

信用買い残1,735万株(7/31時点)は直近20日平均出来高の0.5日分・信用倍率14.3倍。時価総額約43.5兆円・1日の売買代金約868億円という日本最大の市場で、値段を決めるのは海外投資家・指数連動資金と為替。7/17の全体急落日に▼0.3%——期待が乗っていない分、投げ売りも出ない。

テクニカル

2/9高値4,000円→6/24安値2,686円(▼33%)の調整を経て、7/29に3,224円まで戻し、決算後は2,900円台の往来。いまの2,981円は25日線(2,944円)の+1.3%上・200日線(3,191円)の下。確認は ①押し安値2,794円(7/13)を守るか ②3,000円台の定着 ③11月上旬の中間決算 で。

※「上がる/下がる」の断定はしません。いまの状態の要約と、確認すべき条件です。詳しくは以下の各章で。

1

なぜ、日本最大の企業が高値から3分の1も下げたのか

4,000円→2,686円の調整は、AIテーマ株の急落とは別の理屈で起きています。関税・円高・3期連続減益予想という「重心ならではの逆風」を層ごとに分解します。表はいちばん上が根っこ(土台)で、下へ行くほど新しい話になります。

土台日本株の重心

時価総額 約43.5兆円——TOPIXの最大構成銘柄という宿命 構造的な地位

  • 連結販売959万5千台(グループ全体では約1,000万台規模)・売上50.7兆円の世界最大級の自動車メーカー。日本株のインデックスを買う世界中の資金が、自動的にこの株を買っている
  • だから値動きは個別材料より「日本株全体への資金の出入り」と「円相場」に支配される——±2%以内の日がほとんどという、AI関連とは正反対の静かな値動き
  • コロナ期の2020年には1,154円(調整後)。2024年の認証問題・2025年の関税と、逆風の中でも高値4,000円(2/9)まで約3.5倍になっていた
きっかけ関税の直撃

減益影響1兆3,800億円——北米が営業赤字に転落した 営業益▼21.5%

  • 前期の米国関税による営業減益影響は1兆3,800億円(会社が短信で明記)。営業利益は3兆7,662億円(▼21.5%)へ
  • 所在地別では北米が1,925億円の営業赤字に転落(前期は黒字)。日本も▼26.3%減益と、輸出採算の悪化が本体を直撃した
  • 会社は「損益分岐台数が大きく上昇している」と率直に認め、全社での固定費見直し・原価改善に着手(短信明記)
二の矢3期連続減益予想

今期は営業益3兆4,000億円(▼9.7%)へ上方修正——ただし「保守的の前歴」がある 解釈の分岐点

  • 5/8の本決算で示した今期予想は営業利益3兆円(▼20.3%)・純利益3兆円(▼22.0%)・為替前提150円/ドルでしたが、8/4の1Q決算で営業利益3兆4,000億円(▼9.7%)・親会社の所有者に帰属する当期利益3兆2,500億円(▼15.5%)・為替前提160円/ドルへ引き上げられました。それでも営業利益は2025/3期▼10.4%→前期▼21.5%→今期予想▼9.7%と、3期連続の減益シナリオ。会社は前回見通しとの差の内訳を為替変動+4,800億円・営業面の努力+2,300億円などとし、「為替・スワップ等の影響除き +600億円」と併記しています
  • ここで効いてくるのが昨年の実測——2025/8/7にEPS予想を237.57→204.09円へ下方修正したが、実績は295.25円と修正から+45%上振れた。不確実性の高い局面では慎重な前提を置いた可能性がある(1年分の実測。EPSは為替・税負担・株式数にも左右されるため、営業利益予想の保守性の直接証明ではない点に注意)
  • 5/8の決算当日、▼2.2%で済んだ(出来高7,500万株)ことは「相当部分が値段に入っていた」ことを示唆する——ただし配当の下支えや為替など、他の解釈も残る。3日後からは3連騰の買い戻しが入った
増幅静かな調整

急落ではなく「じり安」——2月から4ヶ月半かけて最大▼33% 重心の下げ方

  • AIテーマ株のような1日▼10%の急落はなく、4月▼3%前後×3回・6/1▼4.5%と、商いを伴うじり安の積み重ねで6/24の2,686円まで下げた
  • この間、市場の資金は「関税で利益が読めない自動車」から「AI・防衛・電線」へ移動——重心が売られたというより、資金がテーマへ出て行った面が大きい
  • 6/24を境に下値は切り上げ。7月は2,850〜2,950円の往来で、値動きの荒い月に静けさが際立った
たしかめ固有か地合いか

7/17の実測——全体▼2.7%の日に▼0.3% 下がりにくさの実例

  • 市場全体が急落した7/17(TOPIX▼2.7%)、高評価のテーマ株が▼5〜7%売られる中でトヨタは▼0.3%。期待が乗っていない株は、期待の剥落では下がらない
  • 逆に全体が戻る日(6/15 TOPIX+3.0%)には+4.6%と素直に戻る——時価総額と指数寄与度の大きさから、個別成長株というより「日本株全体の代理変数」に近い値動き
  • 固有で動く日は決算と関税報道だけ。この構造は、テーマ株の乱高下に疲れた資金の置き場所としての性格を強めている
いまの位置
▼33%の調整は①関税1兆3,800億円の実額 ②3期連続減益予想 ③テーマへの資金流出の3つが作りました。いまの2,981円(PER 11.0倍)は悪材料をかなり反映した後の値段——ただしEPS予想も下がっているため、倍率としては過去2年の平常水準にすぎない。争点だった「予想がまた保守的なのか」には、8/4の1Q決算が一度目の答えを出しました——会社は通期の営業利益を3兆円→3兆4,000億円へ引き上げ、想定為替を150円→160円/ドルに変えています。ただし引き上げ幅4,000億円のうち、会社自身が「為替・スワップ等の影響除き」とする分は+600億円で、大半は為替です。次の点検は11月上旬の中間決算(過去2年は11/5・11/6)
順番に注意 — この銘柄は「決算は昼・予想は保守的の前歴つき」

① 開示は13:25〜14:00の場中、反応は当日の午後から
決算は昼過ぎの場中開示が定例です。5/8の▼2.2%も当日午後の反応。夜に考える余裕はなく、当日の後場がそのまま答えになります。

② 会社予想は「慎重に出る」可能性を頭に入れて読む
昨年8/7の下方修正(204円)→実績295円(+45%上振れ)という前例があります。8/4に営業益は3兆4,000億円(▼9.7%)へ引き上げられましたが、上振れ期待そのものは残っています。ただし1年分の前例にすぎない点は忘れずに。怖いのは「保守的なはずの予想をさらに下回る」パターン——その時だけ、この株は大きく動きます。

③ 決算より関税報道・為替で動く日がある
減益の主因は関税1兆3,800億円と為替です。日米交渉で税率が動く報道は、決算より先に値段を動かします。日銀の利上げ観測(円高)も逆風方向。この2つは決算カレンダーの外から来ることに注意です。

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会社は大丈夫なのか(決算と、その土台)

短期の値動きから離れて、会社そのものを見ます。トヨタ自動車は自動車事業・金融事業・その他の3セグメント。連結販売959万5千台(前期比+2.5%・グループ全体では約1,000万台規模)の世界最大級メーカーで、東証プライム上場・3月決算(IFRS)。数字の出どころは決算短信の実数です。

営業収益
50兆6,849億
前期比+5.5%
2026年3月期実績。日本企業で最大級の売上
営業利益
3兆7,662億
▼21.5%
米国関税の減益影響1兆3,800億円(短信明記)
純利益
3兆8,480億
▼19.2%
営業CF 5兆4,729億・手元資金12兆6,596億
EPS(1株利益)
295.25円
→ 予想 272.17円
8/4に251.25円から上方修正(前期比▼7.8%)・配当100円予想

減益の中身——どこで1兆円消えたか

  • 自動車営業益2兆7,770億(▼29.5%) ── 本業の減益が全体を規定。営業収益は45兆4,177億円(+5.1%)と増収なのに利益だけ減る=数量でなく採算(関税・諸経費)の問題
  • 所在地別北米▼3,013億で赤字転落・日本▼26.3% ── 関税を含む諸経費増加の影響が数字ではっきり見える。一方、その他地域(中南米等)は+30.2%増益
  • 金融営業益8,517億(+24.6%) ── 販売金融が下支え(全社営業益の約23%)。ただし増益には金利スワップ評価益を含み、反動はあり得る

読み方 ── 増減要因の内訳(会社開示)は、営業努力+7,100億円に対し諸経費等▼2兆300億円・為替▼1,950億円。売上と販売数量は増えているのに、営業利益率は11.9%(2024/3期)→10.0%→7.4%→今期予想6.3%(8/4修正後。修正前は5.9%)と3年でほぼ半減する見通し——ここが本当の論点。関税と将来投資という一時的な負担が主因なら関税率と為替次第で戻り得るが、競争激化・高コスト化を含む構造的な低下なら戻らない。どちらなのかはまだ確定していない——それが「読めない」から、株は安い物差しで放置されている。

知っておきたい3つのこと

  • 1前年度は予想が大幅に上振れた
    2025/8/7の下方修正EPS 204.09円→実績295.25円(+45%上振れ)。慎重な前提を置いた可能性があり、会社予想と実績の差そのものが、この株の主要な変動要因になっている。ただし1年分の実測で、恒常的な傾向とは断定できない。
  • 2財務の土台は日本企業で最厚
    営業CF 5兆4,729億円・手元資金12兆6,596億円(金融事業を含む連結の現金同等物)・総資産102兆6,351億円(1Q末・前期末105兆5,223億円)。3期連続減益予想でも配当は100円へ増配予想——減益と財務悪化は別物という点は押さえておきたい。
  • 3注意点
    関税率の再引き上げ・交渉決裂——前提ごと壊れる最大リスク ②円高——前提160円/ドル(8/4に150円から変更)より円高なら追加減益 ③損益分岐台数の上昇(会社が明言)——固定費構造の改善が計画倒れなら減益が定着する ④EV・中国勢との競争は中期の宿題のまま。

この強さを1本の鎖にすると(成立を確認する順番)

関税・為替の前提が固まる 北米採算の底打ち(四半期で確認) 固定費・原価改善の実行(会社宣言済み) 「予想上振れ」の再現 PER 11.0倍の見直し(重心の再評価)

この鎖は最初の輪(関税・為替)が政治で決まるのが特徴です。会社の努力ではどうにもならない変数が最上流にある——だから株価は「実力」でなく「前提の確度」で値付けされている。確認の場は四半期決算(場中開示)と関税・為替の報道です。

その数字の土台にある「前提」──これが生きている限り強さは続く

短期の上げ下げの土台にある「前提」です。この前提が生きている限り会社の強さは続き、崩れたら話が変わります

成立条件と崩壊条件
この会社の強さが続くために必要な前提と、崩れる合図
前提 1関税の固定化

関税負担が「読める固定費」に変わっていく

  • 影響1兆3,800億円は巨額だが、税率が固まれば価格転嫁・生産配置で吸収する計画が立つ。「読めない」状態の解消が最初の前提
  • 崩れるサイン:税率の再引き上げ・対象拡大/日米交渉の決裂報道/報復関税の連鎖
前提 2世界販売の維持

959万台の販売数量と北米市場が崩れない

  • 前期は増収(+5.5%)=数量は保った。1Q(4〜6月)の連結販売は239万5千台(▲0.7%)で、今期の連結販売見通しは960万台→970万台へ引き上げられた(8/4)。ハイブリッド需要の強さが数量の土台
  • 崩れるサイン:北米販売の減速/値上げによるシェア低下/米景気後退
前提 3改善の実行

固定費見直し・原価改善で損益分岐台数を下げ直す

  • 会社は「全社一丸となった取り組みを開始」と宣言。営業努力+7,100億円の実績は改善余力の証拠
  • 崩れるサイン:四半期ごとの利益率が改善しない/諸経費の増勢が止まらない/「保守的なはずの予想」をさらに下回る
構造の変化進行中の宿題

EV・ソフトウェア化の波と「重心」の地位の持続性

  • 関税は数年の問題だが、EVシフト・中国勢の台頭・車のソフトウェア化はすでに進行中の構造問題。ハイブリッド優位で稼げる猶予期間のうちに、電池・ソフトウェア・中国対応という次の柱を作れるか——ここがこの株のPERの上限を決める
  • 短期の株価には出にくいが、PER11倍という物差しの一部は、この長期の不確実性の割引でもある
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いまの株価は割高か、割安か(重心の値段)

PER=株価が「1年分の利益」の何倍まで買われているか。数字が大きいほど、期待が多く乗っている状態です(その時点で公表されていた会社予想の1株利益で計算)。

PERの推移(直近2年・日次) 2024-05 → 2026-08-14

計算:その日の終値 ÷ その時点で公表済みの会社予想1株利益。開示は一貫して13:25〜14:25(場中)のため、当日から分母に反映。

いま
PER 11.1倍
2026-08-14(終値ベース・会社予想EPS 272.17円)
直近2年の中央値
11.4倍
およそ7〜17倍のレンジで推移
参考:配当利回り
約3.5%
年100円配当予想(増配)。PERと並ぶもう一つの物差し

※上のカード「いま PER 11.8倍」は修正前の会社予想EPS 251.25円で計算した自動集計値です。8/4に修正された会社予想EPS 272.17円で計算すると、8/10終値2,981円は11.0倍になります。
読み方 ── トヨタのPERはこの2年ずっと10倍前後の狭い箱の中にあります。AI関連が30〜50倍で乱高下する間も、この株の物差しはほぼ動かなかった——市場は「大きくは伸びないが、壊れもしない」と見なし続けている。いまの11.0倍は、8/4に引き上げられた減益予想(営業益▼9.7%)をそのまま受け取った値段。昨年のように予想が保守的なら実績PERはもっと低くなる計算で、そこが「見直し余地」として意識されています。逆に、保守的なはずの予想すら未達なら、10倍の箱の下限が抜ける——争点は倍率でなく、分母(EPS)の信頼度です。もう一つの物差しがPBR——1株純資産は1Q末で3,150.60円(親会社の所有者に帰属する持分37兆3,088億円÷自己株式を除く発行済株式数118億4,183万株)で、2,981円は約0.95倍と1倍近辺。ROE(自己資本利益率)は10.1%(前期13.6%)で、今期予想の当期利益3兆2,500億円が現実になればさらに低下し得ます。財務面の下値は限定されやすい一方、利益率とROEの回復を確認しない限り、大幅な再評価にも根拠が足りない——それがいまの値段の意味です。

いまの株価に織り込まれている前提

いまの2,981円は、予想PERで直近2年中央値(11.4倍)とほぼ同水準・PBRで約0.95倍——「関税の悪材料はかなり反映されたが、回復の確度はまだ見えない」という中間地点の値段です。昨年の+45%上振れの再現を少しだけ期待し、減益基調の定着を少しだけ警戒している。

崩れる合図──11月上旬の中間決算で、引き上げたばかりの計画(営業益3兆4,000億円)に届かない/関税の再引き上げ報道/円高の進行(前提160円/ドル)。どれかが出たら、このページの見立ては見直しです。

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価格の地図——過去1年、どの値段で折り返してきたか

売買の指示はしません。過去1年の値動きが「どの価格帯で折り返してきたか」を、機械的なルールで塗った地図です。決めるのは、この地図を見たあなたです。

価格の地図(直近1年・調整後終値) 2025-07-29 → 2026-08-10

この地図には2種類の帯があります。面の帯(塗り)=10日以上離れて3回以上、値動きが折り返した価格帯。青の斜線=下げ止まりの記録がある支持帯、橙の点=上値を抑えられた記録がある抵抗帯枠の帯(囲み)=大きな値動きが始まった起点の値幅(青枠=上向き、橙枠=下向きの起点)。帯の位置は機械的なルールで引き、名前(支持帯・抵抗帯・上場来高値の帯など)は分かりやすさのための呼び名です——手で選んでいません。チャート上の①〜⑦は、下の説明と対応しています。各帯のPERは会社予想EPS 272.17円(2027年3月期・2026-08-04開示)で換算した参考値で、予想EPSが変わればPERの位置も動きます。現在値 2,981円は⑤抵抗帯(2,910〜3,034円)の中にあります。

① 26年3月の大きな下げの起点の帯 3,652〜3,957円(PER13.4〜14.5倍)

2026-03-02から5営業日で-14.0%の下げが始まった日の値幅(4.6ATR)|形成後、価格はまだ一度もこの帯に戻っていません(再訪なし)

② 抵抗帯 3,410〜3,519円(25年12月〜26年4月に3回反落・PER12.5〜12.9倍)

接触3回:反落3・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=12/22、03/27、04/16

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

③ 支持帯 3,262〜3,365円(1月〜3月に3回接触・PER12.0〜12.4倍)

接触3回:下げ止まり2・割れ0・未決着1|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=01/08、01/28、03/09

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

④ 抵抗帯 3,191〜3,257円(25年10月〜26年7月に3回反落・PER11.7〜12.0倍)

接触3回:反落3・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=10/28、11/13、07/29

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

⑤ 抵抗帯 2,910〜3,034円(いまの株価がいる帯・25年8月〜26年7月に4回反落・PER10.7〜11.1倍)

接触4回:反落4・上抜け0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=08/25、09/26、06/15、07/07

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

⑥ 26年7月の大きな上げの起点の帯 2,878〜2,923円(PER10.6〜10.7倍)

2026-07-24から5営業日で+11.3%の上げが始まった日の値幅(5.4ATR)|その後の再訪1回:下げ止まり0・割れ0・未決着1|⑤の帯と一部交差

⑦ 支持帯 2,763〜2,865円(25年9月〜26年7月に4回下げ止まり・PER10.2〜10.5倍)

接触4回:下げ止まり4・割れ0・未決着0|判定期間:直近1年(2025-07-29〜2026-08-10)|接触日=09/03、10/02、05/11、07/13

この帯に近づいたら確認する3点——①次の決算・KPIの進捗 ②信用残の変化 ③市場全体の地合い

(③に重なる枠帯)26年1月の大きな上げの起点 3,286〜3,328円

2026-01-08から5営業日で+12.8%の上げが始まった日の値幅|その後の再訪4回:下げ止まり0・割れ4・未決着0|③の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の100%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯

(④に重なる枠帯)26年7月の大きな下げの起点 3,059〜3,233円

2026-07-29から5営業日で-9.6%の下げが始まった日の値幅|再訪なし|④の帯と大きく重なる(狭い方の帯幅の64%)=2つの別ルールが近い場所を指した帯

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 2,471〜2,518円(25年7月の大きな上げの起点・現換算PER9.1〜9.3倍)

5営業日で+14.3%の上げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

◽ 参考(直近3年・直近1年より前): 3,690〜3,772円(24年3月の大きな下げの起点・現換算PER13.6〜13.9倍)

5営業日で-8.6%の下げの起点。直近1年より前のため参考表示(チャートには塗っていません)。相場環境が今と異なる時期の記録です。

参考:PERの物差し(会社予想EPS 272.17円=2027年3月期予想・2026-08-04開示)

10倍=2,722円/11倍=2,994円/12倍=3,266円/13倍=3,538円/14倍=3,810円/15倍=4,083円。現値2,981円≒PER11.0倍。

※PERは会社予想が変わればラインごと動きます。帯とPER水準が重なるのは結果であって、どちらかが根拠というわけではありません。

⚠ 過去に折り返した帯・値動きの起点の帯は約束ではありません。支持帯を終値で2日連続下回った場合は、その帯の下げ止まり記録が崩れたものとして、次の開示と市場全体の地合いを確認します。帯のルール=面の帯:10日以上離れた接触3回以上・幅は接触価格±0.25ATR/枠の帯:直前5日の終値最安(最高)の日から5営業日以内に3.0ATR以上動いた日の値幅(値動きの大きい順に各方向3本まで・今回ほかに8本の起点を省略)。この帯は毎週、同じルールで機械的に引き直します。

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テクニカルと需給の現在地

下値の目安・窓・移動平均線をチャートに示しました。

下値の目安とサイン(日足75本) 〜2026-08-14

↓印=窓開け(前日から飛んで下げた日)。縦軸=株価(円)・横軸=日付。線の意味は下の説明と色で対応。

━ 青い線=25日線(2,944円)往来の中心線。いまの2,981円は線の+1.3%上
━ 赤い点線=押し安値(2,794円・7/13)7月の往来の下限。ここを終値で割ると底打ちの形が崩れる
━ 灰色の点線=年初来安値(2,686円・6/24)▼33%調整の底。ここを割ると調整の第2段階入り(強い警戒)
上の節① 3,000円前後(5月末の滞留帯)心理的節目と5月の商い集中帯が重なる。回復すれば底打ちの形が固まる
上の節② 3,400円台(4月の水準)→ 4,000円(2/9・上場来高値・取引時間中)戻りの階段。高値までは▼25%分の距離がある
200日線は3,191円長期トレンドの物差し(フル指標版で確認できます)

信用残の1年

信用買い残(あとで売る予約)/信用売り残(あとで買い戻す予約)の推移

信用残(週次)と売買代金 2025-07 → 2026-08-14

左目盛:万株(線)。下の棒:1日の売買代金(億円)。信用残は週1回の公表。

━ 赤い線=信用買い残(あとで売る予約)いま1,735万株(7/31時点・8/5公表)=出来高の0.5日分。時価総額約43.5兆円の株には無視できる規模
━ 青い線=信用売り残(あとで買い戻す予約)121万株・倍率14.3倍。需給の主役は世界の機関投資家とインデックス資金
棒グラフ=売買代金1日平均約868億円(直近60日)と国内最大級。時価総額 約43.5兆円

まとめ ── 6/24の2,686円で底を打った形のまま、7/29に3,224円まで戻し、決算後は2,900円台の往来。国内信用残は主因になる規模ではなく、動くとすれば材料(決算・関税・為替)から。次は8/5に取得期間が始まった自己株買い(1兆円・上限5億株)の買付ペースと、11月上旬の中間決算。全体の結論は最終章「総合判断」へ。

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総合判断と、今後の注目点

ここまでの整理 ── ファンダメンタルズ:関税1兆3,800億円を含む3期連続減益予想。ただし財務は最厚で、前年度は予想上振れの実績/需給:国内信用残は小さく、主導は海外投資家・指数連動資金と為替/テクニカル:6/24底打ちの形で静かな往来。そのうえで、上と下、両方の「確認のサイン」を置いておきます。

✅ 反転・続伸が「本物」と確認できるサイン(上向き)

  • 11月上旬の中間決算で、8/4に引き上げた計画(営業益3兆4,000億円)に対する進捗が確認できる——1Qの営業利益1兆634億円は通期計画の31.3%
  • 3,000円台(5月末の水準)を出来高を伴って回復する
  • 200日線(3,191円)を終値で回復する——中期トレンド転換の確認。3,000円回復の次の階段
  • 日米関税交渉の進展報道——税率引き下げは前提ごと好転させる最大材料
  • 円安方向への推移(前提160円/ドルより円安は上振れ要因)

⚠ 調整継続・警戒のサイン(下向き)

  • 押し安値2,794円(7/13)→年初来安値2,686円(6/24)を順に割り込む
  • 四半期決算で引き上げたばかりの計画をさらに下回る——この株が大きく動く唯一の悪材料パターン
  • 会社が「精査中・見通しには未反映」とした令和8年熊本地震の影響が、金額として通期計画に入ってくる
  • 関税の再引き上げ・対象拡大の報道/日銀利上げによる円高進行
  • 北米販売の減速・値上げによるシェア低下
  • 損益分岐台数の改善が数字に出てこない(固定費削減の計画倒れ)

📅 次に見るカレンダー

  • 9月上旬:自己株式の取得状況(8月分)の開示——8/5に取得期間が始まった1兆円枠(上限5億株・2027年8月4日まで・市場買付)の買付ペース
  • 随時:日米関税交渉・自動車関税の報道——決算より先に値段を動かし得る最大変数
  • 随時:ドル円(前提160円)・日銀の利上げ観測
  • 11月上旬:第2四半期決算(過去2年は11/5・11/6)——引き上げた計画に対する進捗と、未反映の熊本地震の影響が金額で示されるか

🧾 ニュースの見立てと答え合わせ — トヨタ自動車(7203)

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出典・参考資料

このページの「なぜ」は、以下の適時開示と市場データをもとに、アルミナが整理・解釈したものです。

出典をすべて見る(タップで開く)

トヨタ自動車の適時開示(一次情報)

  • 2024/5/8 2024年3月期 決算短信〔IFRS〕──2025年3月期予想(EPS 264.95円)の出典
  • 2025/5/8 2025年3月期 決算短信──2026年3月期予想(EPS 237.57円)の出典
  • 2025/8/7 第1四半期決算短信(14:00場中開示)──EPS 204.09円への下方修正(関税織り込み)の出典
  • 2025/11/5・2026/2/6 中間・第3四半期決算短信──EPS 224.81円→273.91円への上方修正の出典
  • 2026/5/8 2026年3月期 決算短信──営業収益50兆6,849億円・営業利益3兆7,662億円(▼21.5%)・米国関税の営業減益影響1兆3,800億円・北米1,925億円の営業赤字・純利益3兆8,480億円・EPS 295.25円・営業CF5兆4,729億円・手元資金12兆6,596億円・増減要因内訳(営業努力+7,100億/諸経費▼2兆300億/為替▼1,950億)・2027年3月期予想(営業収益51兆・営業益3兆・純益3兆・EPS 251.25円・為替前提150円/ドル)・「損益分岐台数が大きく上昇」の記載の出典
  • 2026/8/4 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(14:00開示)・第1四半期決算報告プレゼンテーション資料・投資家向け決算説明会 質疑応答(要旨)・自己株式取得に係る事項の決定および自己株式の消却に関するお知らせ——1Q営業収益13兆5,254億円(+10.4%)・営業利益1兆634億円(▼8.8%)・税引前1兆9,638億円(+56.8%)・親会社の所有者に帰属する四半期利益1兆4,770億円(+75.6%)・連結販売239万5千台(▲0.7%)・1Q営業利益の増減要因(為替+3,450億/営業面の努力+700億/原価改善▲850億/諸経費▲1,900億/その他▲2,426億)・通期予想の修正(営業収益51兆→54兆円・営業益3兆→3兆4,000億円・親会社帰属当期利益3兆→3兆2,500億円・EPS 251.25→272.17円・為替前提150→160円/ドル)と「為替・スワップ等の影響除き +600億円」の併記・連結販売見通し960万台→970万台・「令和8年熊本地震の状況や当社事業への影響を精査中、見通しには未反映」・米国関税の年間影響は「1兆3,800億円から700億円緩和する方向」(質疑応答)・自己株式取得枠1兆円(上限5億株)と2億株の消却・日野自動車およびその連結子会社70社の連結除外・1Q末の総資産102兆6,351億円/親会社の所有者に帰属する持分37兆3,088億円/発行済株式数145億9,498万株(自己株27億5,315万株)の出典
  • トヨタ自動車 公式サイト(決算短信・説明資料の原本は公式サイトIRページから)

データの出典

  • 株価・出来高・売買代金・信用残・TOPIX:証券取引所が公表する市場データ・各社の決算資料をもとにアルミナが整備したデータベース(株価は2021/10の1:5分割を調整済み)
  • PER・移動平均・RSI等の指標:上記データからアルミナが算出(計算方法は各章に記載)
  • 連結販売959万5千台(+2.5%)は決算短信の実数。「約1,000万台」はグループ全体の規模感を指す

決算数値は適時開示の実数。関税影響額・增減要因は決算短信の記載に基づく記述です。

このページの約束:①嘘を書かない ②煽らない ③外れる条件(見直しのサイン)を必ず書く ④どこにも誘導しない。「上がる/下がる」は言い切らず、しくみ・事実・見直しの条件・見ておく場所だけをお伝えします。